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天空橋で「題名のないAI絵画展」を見てVR美術館の未来を感じてきた。

加賀谷さんと一緒に、窪田さんの展示会に行ってきた。
機械学習でできあがった絵を急に見させられたところで「ふーん」と思うかもしれないが、この裏で回っているロジックを説明されると奥ゆかしさを感じた。

こないだ大原美術館に行ったわけだが、素人の俺が抽象画を見たところで、やはり題名や、その作家の説明を見て、「ふーんなるほどね」と解釈を捻り出す。まさにこの逆パターンがこのAIアートである。

ざっくりいうと、あるキーワードから連想される画像を組み合わせで、
GANで1000回戦わせて、最終的に心地いい出来のものを採用する。

我々が感じる三次元の視覚世界に対して、言葉は500次元だそうだ。
というか、word2vecが500次元を設定しているらしい。
それを三次元に落とし込み、絵画として成立させている。
説明はたぶん間違っていると思うが、ざっくりこんなイメージである。

今回参加したワークセッションは、盲目の方と一緒に絵を鑑賞するというもので、我々は視覚的に感じた言葉をぶつけ、彼らとコミュニケーションしていくというものだった。

もともと視覚世界を認識していない彼らは、言葉をもとに類推する。
まさに500次元の世界を脳の中で整理しているようだった。

結局、言葉というものでバイアスがかかり、あるいは作家の生い立ちや時代背景などのコンテクストをもとに、我々は各自で独自の解釈をするわけだ。

視覚に対して言語化を試みるのが我々の日常動作であり
今回は、言語からAIが作り出したものを視覚で味わうという趣向である。

絵がどうのというのではなく、言葉と視覚の世界をいったりきたりする体験そのものがアート体験なんだと思った。

窪田さんは、なんでこんな試みをしているのだろう?

彼は今年の目標は「アーティスト」になると決めたそうだ。
去年まで彼が一生懸命打ち込んでいたのは、7つのAI特許の取得。
自動運転車のための「ウイルスソフト」だそうだ。
特許をとるためには莫大なお金がかかる。夢中になればなるほど破産する。
だから、他の目標を立てることにしたという。

とはいえ、今回の作品にはすでに500万円かかったそうだ。
こんな冒険をしてしまうのも、すでにアーティストである。

「テクノロジーを本来の目的と逸脱したものに使うと意外にうまくいく」と表現していた。

窪田さんは世界中の都市で「YELLOW」展をしたいと熱く語った。
もはやクールなイメージになっている「BLACK」と同じように、「YELLOW」のイメージを変えるという試みだ。

この既存のイメージを変えるところに、先端技術を使うことに、アートの未来を感じた。

最後に、昨日作ったという動画作品(スマホ画面で)を見せてもらった。
おお、すごいと思った。世界の中に世界があるというかそういうやつだ。

アリの巣の中に入ると宇宙が広がる的なアートだ。
ビートルズのイエローサブマリンな世界というか。

これはメタバースで体験したいと思った。
機会学習でこんな世界が作れるのか。すごい。

この動画を見たい方は、ぜひ、25日の「グロースしようぜ」に参加すべし。




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