エアータバコ

私はタバコは吸わない禁煙者である。
別に禁煙を自慢しているわけではない。
人生において5本くらいは吸ったことがあるが
タバコを吸う事に何一つ魅力を感じなかった。
RCサクセションのトランジスタ・ラジオの光景に憧れもしたが
学生時代もタバコをふかすことはなかった。
昭和の時代はみんな中学や高校でこっそり隠れてタバコを吸うのは不良であろうが普通のよい子であろうが若者の好奇心でタバコを吸い始める事には変わりがない。それはおそらく今も変わらないであろう。
決定的に違うのは最近は人の目を気にもせず堂々と人前だろうが
公共の場であろうが開き直ってタバコを吸っている姿が違うことぐらいである。
でも最近はネットに上げられたリするとお節介な善意の塊の人たちの
ネットパトロールがうるさいだろうなぁとも思う。
違う意味で大変な時代でもある。
こう書いただけで未成年のタバコを容認するのか!って声が聞こえなくもないが吸いたければタバコくらい吸うよなとしか思わない。
禁煙者だからといって喫煙者を非難するつもりもない。
よく毎日お金続いて大変だよなぁてのと
制服着たまま学生が人目の多い場所で吸うなよなと
歩きタバコはすんなよボゲ!っぐらいである。
基本かなりタバコには寛大だと思っている。

ところで私は時々「エアータバコ」は吸っている。
エアータバコとは何だ?と言われればエアータバコとは
自分の脳内でタバコを吸っている自分を想像している状況をエアータバコと呼んでいる。やれやれとほっと一息のタイミングでタバコを吹かしている自分を想像する。やっとこさ集中してひと仕事を終わらせた後や、
熱い会話を交わした後、ブログを書き終えた後、本を読み終わった後など様々なシチュエーションでエアータバコをふかしている。
タバコをふかした状態を想像して一息つくのである。
気分は映画のワンシーンのようでもある。
タバコを吸うシチュエーションは案外悪くない。
タバコを吸う瞬間の気持ちも判らなくはない。
なるほどこういうタイミングでタバコをふかすのだなぁと。

当然、これを書き終わった後にもエアータバコをふかしている。
やれやれようやく1本書き終わったなと。
本来ならばこのShortNoteの場所も今日で無くなっていたんだなぁ
でも、奇跡的に存在し続けるのは凄い事で本当に良かったなぁと
またもう1本エアータバコをふかすのである。

エアータバコは気分転換には最高である。

2018年04月24日公開:2022年4月24日ShortNote閉鎖につき転載。

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