人工呼吸をしたらダメ絶対

会社の研修の一環で消防振興協会へ上級救命講習に行った。
上級救命講習って何?って感じですが要は心肺停止の人がいたら心肺蘇生の人工マッサージをする方法やAEDの使用方法を学ぶ丸一日の講習です。
行く前はけっこうダルいなぁと思っていたけどなかなかこれが講習し甲斐のある楽しい講習内容で驚いた。よくTVとかで見かける人工呼吸の練習用の人形が用意されてあり各3グループに分かれて
実際に人形に人工マッサージや人工呼吸を練習でするのだがその人形(チャーリー君と講師は呼んでいた)が凄いんだ。
人工マッサージする位置がずれていないか?とか強さは適切か?とかセンサーで判断するし
人工呼吸では空気が漏れているとか入れる量が多い少ないか?まで判断するのである。
人工マッサージは胸骨圧迫と言い30回強く押す、その後に人工呼吸を2回の繰り返しが心肺蘇生の手順である。これを講習者が順番に練習して、本番は3分間ちゃんと適正な強さと空気の量が出来ているのかのゆるい試験まであるのである。

そして事件は午前の初めての練習で起こった!
胸骨圧迫の30回もけっこうしんどいのであるが人工呼吸の際に空気が抜けないように人形の鼻をつまんで大きな口を開けて空気を入れるののであるが大きな口を開けた瞬間に私の顎がバキッ!!とずれた。
すっかり忘れていたのだが私は顎関節症持ちで矯正マウスまではめて治療した程の顎関節がヤバイ人だったのである。朝の歯磨きとかに油断して大きな口を空けると右の顎がずれてバキッ!!と音を立ててずれて激痛になるのである。医者からも大きい口は開けないように気を付けて下さいって言われてた。

最初の一回目の練習で顎はずれてからは、ずれた顎が痛くて痛くてしかたなく話すのも食事もままならなくなり午後の試験はどうしようかと思うぐらいになった。
また大口開けるのは嫌だなぁと思ったのだがここまできて実施試験パスして講習修了書貰えないと一体なんだったって事になるから我慢して試験に臨むも不安が的中、一回ずれるとまたすぐにずれるのである。
またまたバキッ!!って音を立てもうアワワワ状態、
3分の間にいったい何回人工呼吸をチャーリー君にしないといけないのだ!!
3分感がこんなにも長くて地獄に感じて、あと何回顎がずれてバキバキ音を立てて人工呼吸しないといけないんだよ、なんでセンサーでちゃんと出来ているかモニターしているんだよ手抜けないじゃんかよって泣きそうになった。さすがに終わったら講師も大丈夫ですか事故ですねこれはって言っていたけど
マジ大事件の大事故、大災難です、ありえない痛みです。。
その日から久しぶりに矯正のマウスはめた生活になりました。
いまだに右顎が調子悪く口を開けて話しづらいです。
ほんとめっちゃくちゃ高く付いた講習修了書になりました。

人工呼吸恐怖症です私。

まぁ万が一心肺蘇生の必要な人が目の前にいたら顎を犠牲にしてあげるけど
そんな場面には出くわさなさいといいなぁ。

#ショートなエッセイ /コラム

2015年05月29日公開:2022年4月24日ShortNote閉鎖につき転載。

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