文章を書く、ということ
高校生の頃、強豪と呼ばれるオーケストラ部に所属していた。
当時、私は自己肯定感が低かった。
周りには自分より楽器が上手くて、頭の回転が早くて、努力のできる人たちがいた。そんな人と比べて自分はだらしなくて、努力ができず、だめな人間だと思っていた。
今思えば、確かに努力はできないし頭も悪かったけれど、良いところは沢山あったように思う。しかし視野が狭かった私は、自分のできないことばかりに気を取られていた。
高校2年生になるとすぐ、部長、副部長、その他リーダーを決める時期に入った。
私は返事と挨拶の声がでかく、それなりに愛想も良かったので先輩から立候補するよう勧められていたが「私が部長になったら、部活が終わる…」と思い立候補しないつもりでいた。
そんな時、顧問から
「自分を本気で変えたい奴は立候補しろ」
という風な話があった。
自分が嫌いだった、変わりたかった。
部長になったら、だめな自分を変えられる…!
と思い、立候補することに決めた。
当時はコロナ真っ只中で、学校に行くことができなかったため、立候補者はLINEで決意表明を送り、部員はそれを見て投票し、最終的には顧問が決定することになった。
この決意表明、ウ〜ウ〜と唸りながら、時には叫び声を上げながら書いたのを覚えている。
これで大丈夫だろうか、私なんか部長やれる訳がない、怖い、やめればよかった、助けて、
と気持ちはグチャグチャだった。
細かいところまでは思い出せないが、
「笑顔と感謝を忘れずに頑張ります!」みたいな
ことを書いた気がする。
何とか文章を書き上げたが、誰にも確認してもらうことなく投下するのは怖かったので、まず両親に見てもらった。
すると、読みやすくて、よく伝わってくるとかなり褒めてもらえた。離れて住んでいる姉にも送ると、良い反応をもらえた。
自分の文章を褒められたのは初めてで、すごく嬉しかった。そして、私は部長になった。
あの時、自分の文章を褒められたことが嬉しくて、ついにnoteを始めてみました。いずれ黒歴史になるようなものばかりでしょうが、暇な時は書いてみます。
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