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開発と運用は分けるべき?

 弊社の場合、業務システム部門は今は開発と運用でチームが分かれています。アウトソースしていますので、開発はどちらかというと上流工程中心にやっています。

 開発と運用が一体だった時代もありました。それぞれ、善し悪しだなと思っている部分があります。

運用向きな人、開発向きな人

 弊社の場合、比較的年代が上の方、とくに雇用延長などの方には、運用まわりを担っていただいています。さらに、それとは別に「この人は運用の方が向いているな、と思う人がいます。ざっと例をあげるとこんなイメージ(私見です)。

◆運用保守に向いている人
・現行システムに対する理解が深い
・仕事が丁寧で作業ミスが少ない
・会社事情に詳しいくスタッフ部門とのコミュニケーションが円滑にいきやすい
◆開発(とくに上流工程)に弱いと思う人
・現行システムに目がいきがちで、現行の要件に引っ張られやすい
・細かいところに目が行きやすいので、大胆な変革に弱い
・最新技術に弱い

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 年齢だけで決まるものでもありませんが、熟練になるほど運用保守をお任せしたくなりますね。でも定年延長されてからも今までの知識をもとに斬新な意見を出してくださる方もいらっしゃいました。人それぞれだと思っています。

組織編成で失敗した苦い経験

 今は上記のような形でゆるくやっていますが、以前基幹刷新をする際に、現行システムの運用保守と刷新チームをチームとして完全に分けたことがありました。このときには、結果として失敗に終わりました。

・刷新チームが、現行にとらわれない=現行システムを無視して要件を決めた(運用保守チームに情報を連携しなかった)
・設計フェーズに至った時に、刷新チームだけでは立ち行かず、技術力のある現行チームを頼ったが、ここで対立構造が生まれて十分な支援が得られず。

 あるあるですね。。。最終的には刷新は失敗します。私は消火役の一人でテストフェーズから入っていましたが、ちょっと運用チームに話しかけるだけで、「俺は知らねえ」「これは問題があるって言ったんだよ!」みたいな形で一触即発状態になってしまっていて、最後までこの状況は変わりませんでした。
 最終的に刷新チームでテストフェーズの統括をすることになった私は、運用保守のメンバーに取り囲まれ、「なんでこんな仕様になっているんだ!こんなの設計時に気づくだろう!」「なぜお前がこんな状況になるのを止めなかった!」と取り囲まれる状況が発生しました。私だけが刷新と運用保守双方を知っていたから、私に矛先が集中することになったのです。もう、この時点で刷新チームと運用保守のチームの間には完全に溝ができてしまっていました。

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チームが分かれても、コミュニケーションがあったほうがよい

 そんな経験があったので、今、弊社では開発と運用はチームを分けていますが、実際には常時コミュニケーションを取っていて仕事のやり取りをしています。課内会議についても合同でやっています。これは前述の苦い経験があってやっています。

 実際、小規模の改修なら運用保守のメンバーの方が向いていると思うケースも少なくありません。また、運用保守の方が現行システムの弱点や運用についてよく承知しているので、たとえば「システム刷新をします!」みたいなときに、運用保守をしている人の意見は欠かせないと思っているからです。しかしそれを聞きすぎると枷になってしまうので、難しいなあと思っています。

 いろいろな立場の人が、お互いの立場を理解したうえで、自由に議論できる雰囲気づくりが情シスの現場には必要不可欠だと思っているのですが、なかなか難しい。。。

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