お産その2



そんなこんなでほぼ睡眠時間ゼロで朝を迎える。
朝ご飯少しは口にしたっけな、と思い出しながら夫とのLINEを遡ってみたら、「朝ごはんペロリ」とか写真付きで送っていた。なんて曖昧な記憶力。



その後も陣痛の間隔がなかなか短くならず、子宮口もあまり開かぬまま。入院してから若干高血圧気味だったこともあり、促進剤はどうしようかなと悩んでいたみたいだったけれど、結局お昼過ぎに促進剤を使うことになった。
これで子と対面するそのときが近づくのか!と嬉しくなる。早く顔を見たいのだ。



お昼ご飯は一口ずつでもいいから食べた方が良いからね!と助産師さんに言われたことは覚えている。
そして一口も食べれなかったことも覚えている、、、



こうして始まった促進剤投与、なんと直後から間隔が2~3分になって(しまい)、それからがノンストップだった。
間隔2~3分とは測定上そうなのだが、体感としては緩急の痛みが絶え間なく続く感じ。もうじっとして耐えるなど不可能。体をくねらせてしまう。

ヒーーーーーとなっていたのに、「もう少しだけ促進剤足すからね〜」と助産師さんの嘘みたいな本当の発言。

足した促進剤のせい(おかげ)で間隔はあっという間に1分くらいになった、みたいだった。体感的には何も変わらず、休みなくのたうち回ってる。



生理痛が全くなかったわたしにとって、陣痛は言葉でなんと説明したら良いのかわからない。痛みが、とここで書いてはいるけれど、思い出そうとしてもそんなものうまく思い出せないのだ。痛みというよりは重み?の方が表現としては近い気はする。

「ブルドーザーが腰を踏みつけていく感じ」という表現をどこかで読んだことがあり、割とうなづける。踏まれたことはないのに。



わたしの場合は立ち会い不可だったので、テニスボールを押し当ててくれる人もいなく、自分でお尻の下になんとか持っていき、乗っかっていた。痛みの波に合わせて自分の全体重をテニスボールに乗せて耐えていた。シュール。

まだこの段階ではいきんではいけなくて、とにかくそれが一番大変だったと思う。あれだけの子が出てこようとするのをおさえるんですよ、そりゃなかなかしんどいですよ。「まだだめ!!!!だめだめだめだめだめ」と何回も口に出して耐えてた。何か言っていないと何かが出そうだった。



そうして耐えているうちに、パァアン!!!!!

あ、こりゃ破水ですね???
そうでした。破水って本当に破ける水、字そのもの。水風船がお腹の中で破けた感じです。他の表現が見当たらない。
破水のあまりのダイレクトさにちょっとウケる。



そこからいよいよ助産師さん達も慌ただしくなっていった気がする。
それまでは部屋に1人か2人しか助産師さんはいなかったのに、破水してからどんどん増えていった。股の下にタオル?シート?みたいなものを敷かれたりした。
今までついてくれていた助産師さんも上からビニールの割烹着?手術着?(名前知らない)を被り、お産ムードが高まる。

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