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おやつを使ったら負けなの?


わたしの答えはこうです。
おやつを使って大丈夫!! 自信をもってどんどん使って!

どうしておやつ(食べ物)を使うことに抵抗があるのでしょうか。
おやつを使わない関係性こそが”本物”の関係性?
”優秀”なトレーナーは食べ物を使わないでも言うことをきかせられる? 
いいえ違います。

あなたは、メディアに刷り込まれた価値観に呪われていませんか。

愛犬が最も楽しく、幸せに暮らせる/学習できることを第一にぜひ考えを巡らせてみて。

あまりにも食べ物をつかうことを嫌悪させる情報ばかりがあふれていることを、憂いています

(何かトラブルが起きたときは、おやつをあげることそのものが原因ではないです。プロに相談)

おいしいものをあげることそのものが、動物と良い関係を築く基礎となります。

※ただし、人を怖がっている犬を食べ物で近くに引き寄せようとすると
 食べたい、でも怖いのおおきな葛藤を生み出します。
 むりに食べ物を手から差し出さすに投げたり、そもそも犬が人から距離をとることを尊重しましょう。

食べ物は生き物にとって、生きるうえでとても価値が高いものです。
犬にとって良いもの、食べ物、安全、愛情、楽しさなどを供給する元にあなたがなることができれば、犬は供給される“モノ”だけでなく、“あなた”を大好きになります。あなたを大好きになれば、あなたともっと一緒にいたい、一緒になにかしたいという気持ちが育ちます。

まちがったことをするたびチクチク叱る
嫌なことをしたり命令に従わない時に罰するという方法で渋々言うことをきかせていれば、あなたを苦手と意識するでしょう。
苦手な人と暮らしを共にするのは犬のストレス値を上げクオリティオブライフを下げます。

効率的な学習のためにとても有効です。
人間を含め動物はみな、ある行動したあとにいいことがおこると、その行動をまたするという学習法則に則って生きています。食べ物は大抵の犬にとって”いいこと”です。
(例/おすわりしたあとにおやつをあげると、また次おすわりするようになる)
じつは、怖くて唸ったら、手を引っ込めてくれた(犬にとって良い結果)だからまた唸る。
というのも法則に基づいて学習されています。じゃあ手を引っ込めてはいけないのかというと、、、よく勘違いされがちなのですが、そうではありません。怖さから唸っている場合,そこに手があり続け、唸るだけで通じなければ恐怖はエスカレートし、噛むという行動が引き出されます。噛んで人が手を引っ込めれば、学習がすすみ次は最初から噛むということになりかねません。このような場合は犬が感じている怖さのほうから先に解決していきます。怖がっている子に”こわがるな!”と叱りつけることは無意味なことですから。

友人や家族に何かを頼む時、あなたはお礼をします
犬には、どうやってお礼をいいますか?

言葉だとしても、お礼になる行動だとしても、プレゼントだとしても。
それらがない関係性は良好に続きません。
大抵の犬にとって、食べ物は嬉しいお礼です。
まずは犬にだけ、あなたが命令したら見返りなくなんでも言うことをきくという理不尽な態度を求める考えを改める必要があります。

犬は確かに人と協力して何かをするのが好きです。でも、従わないと叱られるから命令を聞くのと、互いに協力すること、やり甲斐や報酬があること、そしてコミュニケーションとしてキューが成り立っていることとは別のことなんですよ。

普段から報酬や褒め言葉を使った良好で豊かな関係性を築けていれば、いつかどうしても無茶なお願いをしなくてはならないとき、咄嗟にいまはおやつがない(お礼もお返しも出来ない)というときでも“あなたの言うことだから”聞いてくれる可能性はあがります。それは、命令に従わせないと罰するという関係性ではけして得られないものです。

洗脳し、躾や礼儀や根性という名の暴力をふるい
効率的な学びを阻害し十分な報酬を与えない
なにかに似てますね。ザ•ブラック企業

ちなみに、日本でも有名な某テレビタレントトレーナーは動物愛護の推進国デンマークでは”ショー(講演)”がキャンセルとなりました。
デンマークではプロングやEカラーは使用が法律で禁止されています。
法律で禁止されている道具を使う方針の人を招いてはいけないというケネルクラブの判断です。テレビで有名なことと世界的に他のトレーナーから認められている人道的なトレーナーであるかかというのは全く異なる話です。

”優秀な”トレーナーは食べ物を使わないでも言うことをきかせられる?   いいえ違います。

例えばレトリバーはものを運ぶのが大好きなので、食べ物を使わなくてもその行動そのものと大好きな飼い主さんんの褒め言葉だけで十分なモチベーションとなることがあります。

このような場合を除いて、食べ物(それに準ずる動物が望むもの)を使わないでトレーニングする場合、どこかでかならず、命令をきかなかった時に叱る脅す/コレクションといってリードを引っ張ったり犬にとって不快な刺激を与える(つまり罰を与える)というしくみを利用してトレーニングが行われています。(もしも、そうでない!という方がいたら、是非ご連絡ください。勉強させていただきます) その仕組みでのトレーニングの効果は「ある行動をしたあとにいいことがおこる」という仕組みのトレーニングよりも学習効果が劣り攻撃性が有意に増すなど、さまざまな副作用があることが研究、証明されています。すくなくともこの方法を、トレーニングや困りごとの解決の「第一選択肢」に選ぶことは、動物の福祉を大切にするトレーナーにはありえません。

おやつをつかうと、おやつがないと何もしなくなる。というのも大きな誤解なのですが、それについては説明が長くなるのでまた次回!

もちろん食べ物を使えばすべてが解決するわけでは勿論ありません。
でも、犬のトレーニングやコミュニケーションに、食べ物使うことを恥じることはありません。
どうぞ躊躇せず使って、愛する家族と楽しい時間を過ごし、いつもありがとうとたくさん伝えてあげてくださいね。

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#犬のいる生活

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