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赤子録その4

小学校時代の友人が私と同時期に男の子を産んだ。
出産が無事に終わったら会おうと言い合って妊婦生活を終えたが、つい先日、ようやく無事にその約束を果たす日が来たのである。
うちの赤子より二十日ほど遅く生まれたにもかかわらず、性別の違いか或いは親の骨格の違いか、しっかり貫禄のある友人の赤子。
頭の匂いを嗅がせていただき、噂の「小さなおじさんの匂い」というヤツをなるほどこれか!と若干の感動も混じりつつ実感した。
(加齢臭をちょっとマイルドにしたような、不思議なかほり……)
ちなみに、共通の知り合いである塾の恩師(※とても口が悪い)に赤子たちとの4ショットを撮って送ったら「頑張れおばさん!」との返信が。
咄嗟に二人揃って「うるせぇジジィ!」とお言葉悪く反応してしまったが、顔を見合わせて笑い合った私たちの表情は年を重ねて皺が増えたとは言え、英語や数学に頭を悩ませていた十代の頃とさほど変わらぬ良い笑顔だったと思う。

うちの赤子、これが噂のメンタルリープか

一昨日辺りからだろうか。
夕刻急にキャーーンとつんざくような鳴き声を上げ、そのまま機嫌悪く泣き続けることが増えた。
まあ、赤子たる者こんなものだろうと極力気に留めないようにしているが、それでもやっぱり気になるので「3ヶ月 赤ちゃん 泣く」と検索してみる。
すると出てきたのが「魔の三ヶ月」「メンタルリープ」という言葉。
ざっくり言うと脳が急速に発達する時期に合わせて何をしても泣き止まない、グズり続けるという状態になることがあるらしい。
対処法は記事によって様々だけど、往々にして言えることはただ一つ。
耐えろ……!皆が通る道だ!
ということであるらしい。なるほど、理にかなっている……のか?
とりあえず、当初から抱いていた赤子たる者こんなもんという感想は間違っていないのだと自分を納得させ、そっとページを閉じる毎日。
最近では開き直って赤子を両腕に乗せたまま、キーボードをタイプするという技術を身につけた。
現に今、私の両腕には赤子が大の字で寝転がっている。重い。
タイプの振動で体が揺れても目が覚めないのに、布団に載せた途端にギャン泣き再開することだけが本当に不思議である。

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