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pictSQUAREで企業エリアを作り550sp規模の同人イベントを開催した話

はじめに

2021年8月1日に、pictSQUAREを利用し、Passion! VIRTU@L STAGE!という二次創作のオンリーイベント(同人誌即売会)の3回目を開催、無事終了致しました。今回の規模は557spとなりました。

この一連のnoteで書いている記事の内容は、pictSQUAREでの大規模イベント開催の備忘録、ノウハウ共有、また自身の振り返りのための記事です。
今後開催される方の参考になれば幸いです。

前回、前々回の記事はこちらにあります。この記事は開催後定期的に書いています。

基本情報

イベント名:Passion! VIRTU@L STAGE!3
開催日:2021/8/1
開催内容:オンライン同人誌即売会(pictSQUAREを利用)
ジャンル:アイドルマスターSideM
サークル参加数:サークル537sp+企業20sp
一般参加者数:1,930人
参加費:サークル / 1,000円 一般参加 / 無料
主催:個人一人(デザイン等は有償での依頼あり)

イベントの定番として恒常的な企画(ネップリラリー/名刺交換/外観アレンジ)を行っており、それに加えてその回限定の企画も実施しています。

詳細は下記、また前回・前々回の記事をお読み下さい。
イベントの目的、方向性などは変わっておりませんので割愛致します。

今回実践したこと

PDFでサークルガイド、イベントパンフレットを作成

前回の記事の通り、今回は情報を集約するためにガイドとパンフレットを作成しました。
サークルガイドとは「イベント参加にあたっての概要・詳細」が書かれているチラシや冊子です。(リアルイベントでは必ず用意されているため、これに準じ近い形を取っています)
今回作ったサークルガイドの目的は

①予め情報を集約し提示するため
②企画等を最初から開示(=金銭の使用用途を明確にするため)しサークルに納得した上で参加してもらうため

サークル参加者は必ずガイドを読んで納得した上で申し込みをしてくださいとすることで、双方同意の上で成り立っていることを前提にしたかったからです。
特に②については、主催にサークルからの参加費が入ってくる形で開催しているイベントのため、企画等を後出しし「こういうことにお金を使うなら参加しなかった」とならないようにしています。

イベントパンフレットについても目的は情報の集約で、サークルチェック、イベントの記念、再度一般向けにもということで作成しました。
こちらにありますのでぜひご覧になってみてください。

パンフレットについては制作を有償で依頼したのですが、デザインによる視認性が極めて重要だと改めて痛感しました。
お金をかけるだけの意味があったと感じましたので、次回もこちらに予算を割こうと思っています。


企業エリアの実施

6月に第2回が開催された同じpictSQUAREのイベント「頭割りだョ!ヒカセン集合」様で、印刷所を中心に企業にご参加頂く、という試みをされていました。
双方のメリット、同人誌即売会の文化的側面を考えた上で「頭割り」の主催様にご相談し、当イベントでもチャレンジをしてみることに致しました。

【参加者のメリット】
・リアルイベントに近い状態を作ることで「イベント感」を演出でき、盛り上がること
・普段知らない印刷所などへの知見や、コミュニケーションのきっかけが出来ること
・「イベント時におやつなどを買って食べる」という企画(後述します)とともに、食の楽しみ、用意する楽しみを参加者と共有し楽しめること

【出展企業のメリット】
・サークルや一般参加者に向けて、新しい顧客の開拓や自社のアピールが出来ること
・食品型のショップについては ①企画に合わせて事前に購入を促す ②通常のサークルと同様に店舗からネットショップのリンクを繋げ、pictSQUAREの会場で直接購入してもらう この2点から直接的な利益に繋がること

各方面の企業様にご提案・ご依頼し、印刷会社14社、デジタル素材販売会社1社、食品系のショップ4社にご参加頂きました。
中でも食品系のショップについてはpictSQUARE上では初の試みだったこともあり、大変ご好評を頂きました。


おやつを食べよう企画

コアタイムなどで乾杯をしているイベントが他でもあるのは知っていたのですが、今回企業様に出店頂く中で食品のショップ様にお声がけすることは決めていましたので、これと連動し「イベントの前後におやつを用意して食べたりして楽しもう」という企画を作成しました。
とにかくみんなでおいしいものを食べてシェアしよう!という趣旨です。
詳細については下記をご覧ください。

もともとジャンルの界隈で「#同時多発フルーチェ」「#同時多発カレーパン」というTwitter企画があり、こちらの企画にリスペクトする形でハッシュタグを作成、認知度が高くイメージが付きやすかったためか、沢山の方にご参加いただけました。


エリアの背景を独自のものにする

2021年の1月ごろに、pictSQUAREの機能がアップデートされ、会場の背景を変更することが可能になりました。
これに伴い、ぜひPassion! VIRTU@L STAGE!ならではの背景にしたいと考え、恒常企画である外観アレンジの企画参加者にご依頼し、6名の方に作成して頂きました。
結果、ジャンルならではの様々な個性のある背景になり、当日は皆様に大変楽しんで頂けたようです。
また「会場に入ってみたい」という気持ちが生まれ、一般参加者を呼びたいというもともとの趣旨についても叶っていたと思います。
作成頂いた皆様、ご協力いただきまして本当にありがとうございました。


新刊発行施策

当イベントはWebでのイベントとは言え「同人誌即売会」と銘打っている以上「より本が発行され、売れる(数が出る)イベントであるほうがより良いものである」と考えており、「新刊を出せば適切な範囲で宣伝され、欲しい方のところまで周知が行き届く」という土台を作りたいと考えています。
このため今回はご参加頂く印刷所様にもご協力頂き「新刊発行応援キャンペーン」という内容で企画を実施致しました。

具体的には
・新刊を作って応募することで各印刷所の割引クーポンが当たる
・当イベントのアカウントからツイートで告知宣伝を入れる(任意)
この2点を特典とし、皆様からご応募頂きました。

その結果、73冊もの新刊が発行される運びとなりました(数はあくまでも応募総数です)。
ご参加頂いたサークル様、ご協力頂いた印刷所様には心より御礼申し上げます。


次回に向けて(予算を割くポイントについて)

正直今回についてはそこまで大きな反省点はなかったように感じました。
これは「3回目」だからということもありますが、スムーズにご参加頂けたのはノウハウが皆様に蓄積され、ご参加の際に各自で努力頂いたからこそだと思っております。ありがとうございました。

反省点というほどではないのですが、終わってみてお金の使い所(重要度、ランク付け)は少し考えるところがあり、これは大きな経験値だったと思っています。
おそらく楽しんで(盛り上がって)頂き、かつお金の循環という意味では今回は「会場の背景」が一番功を奏したのではと感じました。
先述したとおり、パンフレットについても「伝える」という意味合いでかなり重要だと感じましたので、こちらも引き続き「お金を使うべきところ」と判断し、次回についても実施致します。

企業エリアの設置については、多くの方から、特に一般参加者が増えたという意味でもとても良かったと思います。とても楽しんで頂けたようですので是非次回も実施したいと思っています。

またノベルティに関しては「抽選で当たる数」と「購入できる数」をやや読み間違ったかなと感じました。「欲しい人にはできるだけ買える状態にする」ほうが良い気がしましたので、次回は数を調整するか、企画の内容についても調整します。

前回から申し上げておりますが「情報を伝えること、受け取ること」は一方通行ではどうしても成り立たず、出来る限りの努力をしていきますが、「受け取りにいく」ことも心がけて頂けると幸いです。
発信側としては「サークル参加で絶対に必要な情報」「企画などの任意で知ってほしい情報」「一般参加のための情報」など、ラベリングなどもうまく使って取り組みたいと思います。


同人誌即売会は参加者全員で作るもの


Webでの同人誌即売会・個人主催イベントについての考え方を少し書かせて頂きます。(これは当イベントでお問い合わせ頂いた内容についてではありません)
前回の内容と少し重複する部分もありますが、ご了承下さい。

当イベントの場合は最初に提示する情報量が多くなること、これの準備に時間がかかることが作業のネックになっているのですが、有償での個人主催のイベント開催を当たり前にしていくなかで「予め情報を提示しておかないと後で文句が来る」という可能性があり、それを避けるための措置でそのようにしています。
本来参加費とは、事前だろうが事後だろうがどう使われようがそのイベントの自由(イベントに参加するしないも参加者の自由)だと私は思いますが、現実的には、いまそれをやってしまうと信頼を失ってしまう可能性も否めません。
個人的にはこういう現状を良しとは思っていませんが、参加者ありきでのイベントですのでそのあたりは折り合いをつけています。

個人主催の場合、たしかに融通の利きやすさがあるのはわかりますが、だからといって個人の要望を何でも受け入れていたらきりがありませんし、それこそ不公平を生み、結局は個人主催とイベント自体の首を絞めることになりかねません。
また、そのあたりの線引についてはイベントそれぞれでルールがあり「そのイベントではそのルール」「『このイベントではこうだった』は通らない」が常識になればいいな…と思います。

主催側が思考停止で「イベントってそういうものだから参加者が我慢しろ」となりすぎてはいけないと思いますが、参加者の皆様も何かあったときは(当イベントではなくても)「それは本当に主催者に言うべき内容なのか」はいま一歩立ち止まり、同人誌即売会として、参加者の目線で考えてみて頂きたいなと思います。

当イベントについて言及するならば「主催にお金が入るようにしているのは大規模で大変だから」というイメージがあるかと思いますが、規模は関係ありません。純粋に主催をすること自体の対価(二次創作とは関係ありません)、また継続的なイベント運営をするにはお金は絶対に必要です。「愛があればできる」ことではありません。またお金を頂くことで「責任を持って対応する」という意味も含まれています。

Webで開催される同人誌即売会においては、「Webだから」「個人主催だから」「大規模だから」「無償だから」など、様々なフィルターをできるだけ付けず、同人誌即売会とは参加者全員で作るもの、と改めてご理解頂ければ幸いです。


次回開催について

当イベントは引き続き来年の4月以降に次回開催を予定しています。
これについては

・半年程度は空けること(頻繁に開催すると参加者も息切れし分散してしまう)
・1月と3月は公式のイベントがありそうなこと
・他の企業イベントなどと被らないこと
・前回、前々回の開催月と被らないこと(まだ4回目なのに同月開催でその時期が繁忙期の方がまた参加できない…となるのを回避したい)

このあたりが理由です。


4回目ともなりますと「ダレる」「ネタ切れ」が発生しそうだなと感じていますのでそのあたりは気をつけて、馴れ合い・なあなあにならないよう楽しめるイベント・企画を考えていきたいと思っております。

アフターのラジオで少しお話しましたが、パバステは「リアルイベントをいつかやりたい」ということも視野に入れています。
状況が落ち着くまでちょっと時間はかかるかもしれませんが、その折には「結局リアルイベントには参加できなくて悲しい」となる方ができるだけ少なくなるよう、オンライン上でもなにか並行でイベントが出来るよう絶対になにか考えますので、お力をお貸し頂ければ幸いです。

最後に大事なことを書き忘れていましたので追記致します。当イベントの主催は私一人ですが、デザイン、マップ作成、企業の皆様、参加者の方、多くの方のご協力の上で成り立っています。
今回も滞りなく開催できたこと、重ねて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。(2021/08/17 20:23追記)

引き続き多くの方に楽しんで頂けるよう尽力いたしますので、ぜひご参加頂けますとうれしいです。
今後とも、Passion! VIRTU@L STAGE!をどうぞよろしくお願い致します!



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