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2023冬ぷよ学会まとめ5

2023冬ぷよ学会まとめ

こんにちは。ぷよ学会主催者あやさです。
これは、2/12(日)に行われた2023冬ぷよ学会について振り返るための記事です。
ぷよ学会Youtubeアーカイブ↓

学会に参加した方、ご覧になった方、見られなかった方、今ぷよ学会について知ったという方。
大歓迎ですのでぜひ質問なり意見なりコメントを置いて行っていただけると嬉しいです。(ツイートしていただいても嬉しいです。笑)

本記事では5人目もっくんさんの振り返りをします。
他の発表者もまとめを作るのでぜひご覧ください☆
もっくんさんのTwitter ↓

5. もっくん 最強リーグのスタッツ振り返り

最強リーグをスタッツで振り返る!!
勝率の考え方とは…!

発表スライド

終了してしまい機会がなかった「最強リーグ」の振り返りをします。実務を行って考えたことなどを共有できればと思います。
実際にどのようなデータを出していたのかというものをまとめてみました。シーズンごとにマイナーチェンジしたものや数値データを紹介しています。
最初情報量が多くて反省し、シーズン3からは改正しました。
代わり映えのしない土台は削除したりもしました。
また前回との火力比較を行い、視覚的に試合を分かりやすく示すなどしました。
劇的にに試合の解像度を上げることはできなかったと考えています。短時間で視聴者へ理解してもらうのが難しかったです。
前回対戦データから次回について予測するのが大変であり、数値データには限界があると考えます。
こうするとよくなるのではという個人的な提言です。
リアルタイムに解析を行うこと。→対戦ルール側での変革として、タイムアウト制やセット制の導入が必要かと思います。
連戦より試合の一部を切り取ること。→魅力(技術力)やを引きだすことが可能となると思います。例えばセカンドの評価や優劣を測定できるとよいかと思います。
スポーツのスタッツを導入すること。→試合の流れを見やすい方法として取り入れたい。
試合の一部分を紹介するという内容でスタッツを作成してみたので紹介します。
一つ目が、後うちセカンド勝率の概算モデルです。伸ばしを見たときにどっちが有利かを見極めるのは上級者でも難しい。そこの評価を考えてみました。
左の図は後うち勝率についてです。催促をうち先うち本線。ここで「後うち有利だな」などを考えるので、勝率を考えました。上の関数を用いて最強リーグ916試合分を使ってモデル化すると、下の関数のような経験則が得られました。得点差、伸ばし時間、ぷよ量差が分かればこのように後うち勝率を出すことができそうです。
試合解説のサポートとして用いることができそうです。
左→経験的に「先合わせしているためマッキーさんの方が有利」と予測するかと思いますが、予測も同様の結果となっています。
右→最終的にmomokenさんがめちゃくちゃうまい伸ばしをして勝利するのですが、後うちした後の勝率はmomokenさんが65%まで勝率上昇しているため、伸ばしによって有利不利が変わったことが示されました。
セカンドの評価指標も考えてみたので紹介します。効率や速さなど複数の軸があるため評価が難しいと思います。そこで、単位時間当たりを考え総合評価したいと考えました。
得点から連鎖数を導出したりマルチによる時間補正を行うことで解決を試みました。
全て4つ消しの場合、24個ツモをつもり7連鎖したと考えると、最初2連鎖を持っていたため「5連鎖のばした」となります。
5連鎖トリプルを打った場合を考えると、3連鎖のばしただけですが火力で見ると6連鎖6個消しに相当するため6.5連鎖つまり「4.5連鎖のばした」と考えます。
これらは、5連鎖分の時間で6.5連鎖しているため、1.5連鎖得をしたと考えられます。
これらからC/Sの数値を出し評価します。
使用例として最強リーグ内容で評価しました。
1位の方は連鎖数は7ですが実質連鎖数が9.25であるため、同時消しセカンドです。
2位の方はマルチではなく「効率の良いセカンド」です。
効率とマルチを含め、総合して評価できたと考えています。それらが結果に偏りを生じさせていないかは今後検証が必要かと思います。
ご清聴ありがとうございました。
株式会社EAD様、最強リーグ選手、スタッフ一同に感謝申し上げます。

感想コメント

ぷよぷよにスタッツを採用された方なのかな?(そうです)
勝率を目で見てわかるようになるのは素晴らしいと思います。→リアルタイムで魅せられると将棋みたいで面白いなと考えています。
勝率予測とセカンド効率、めっちゃおもしろい。

質問コメント

Q. グラフにして、波が見えるようにするなどもできますか?
→A. 今回は後うちやセカンドをピンポイントに挙げているので、いずれ全体を評価できると嬉しいですね。
Q. ロジット勝率グラフのロジットを教えてください。
→A. 確率を変形したような値(ロジット)を線形に回帰したものを表す関数がこの式となります。そのときにロジスティック回帰というものを使っていて、このように示しました。
上にある三角の点は後うち側が勝った試合、下にある点は後うち側が負けた試合となっていて、予測と合っていることが分かります。
Q. 提言3「スポーツのスタッツ輸入」が良いなと思っていて、試合の流れと「どう勝ったか」を一緒に見えるようにするとめちゃくちゃいいのかなと感じました。
→A. スタッツ表示についてやりたいなと思っていたのですができずじまいでした。勝ち方を表示し分類するのは面白そうですね。ありがとうございます。
Q. 分析について将来の研究でやりたいと思っています。プレイヤーの「調子」について考えたことがもしあれば教えて頂きたいです。
→A. 考えてみると難しいポイントは「対戦相手によって評価は変わってくる」ことだと思います。対戦相手に依らない部分を見つけ出して調子の良しあしを見られるといいのかなと思いました。
Q. 後打ち勝率は、対戦相手の実力に影響を受けると思うのですが、その点は計算に含まれるのでしょうか?
→A. 対戦相手の実力は考えていないです。ただ、最強リーグのデータを使って勝率を算出しているので、超上級同士が試合した結果の場合の確率、と考えてよいかと思います。

発表者の感想

お疲れさまでした。楽しかったです!!とコメントをいただきました。
(私がまとめるの遅くて4か月も経ってしまったので、当時のコメントを持ってきました…笑)

あやさの感想

ぷよらーに知らない人はいない、注目の大会である最強リーグ。そこに関わっているというもっくんさんからご連絡いただいたときは驚きました。
ぷよ学会へ参加いただき光栄です!!(全員に言えることですが!!笑)
さらに、最強リーグの運営様に許可をいただいたとのことで、心配することなく発表することができました。
私自身、最強リーグやその他機会で「うまい人の試合」を見たとき、セカンドの綿密さや後打ちの伸ばしにいつも魅力を感じておりました。今回の発表のように評価できると、私のような初心者の改善策も多く発見できるかもしれません。

見ていただいてありがとうございます。精進します!🌸 ぷよミニ大会/ぷよ学会は春夏秋冬3か月おきに開催しまとめるので応援よろしくお願い致します!!!