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娘と息子の未来の靴底を思う

散歩の途中、通りすがりの人の足元が目に入った。
革靴で、かかとの内側だけがすり減っていて、靴底がななめだった。

「お母さんがお金あげるから、新しいやつ買っておいで!」
そんな言葉が浮かんだ。

娘(5歳)と息子(3歳)に、将来同じような言葉をかけたらどうなるだろう。
もはや私がこどもたちの靴を選ぶのでなく、自分たちで好きなものを選ぶようになった頃。
スニーカーかローファーかわからないが、毎日使うような靴がすり減り、見ているこちらとしては姿勢がおかしくなるのではないか、とハラハラするような状況で。

「自分だって若干穴のあいた靴を履いて、よれよれのTシャツ着てるでしょ」
「自分のものをまず買ったら」

自分の中にいる、未来の娘と息子はしっかりしており、わたしにブーメランが刺さる。

自分の身だしなみを整えようと思った、曇天の中での散歩だった。


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