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生涯投資家 村上世彰

村上が父から受け継ぎ投資の基本としている哲学が「上がり始めたら買え、下がり始めたら売れ」という考えである。もちろん、単日で見てということではなく、ある程度の期間(経済・社会の情勢やニュースなどを考慮)で俯瞰的に捉えていく必要がある。しかし、この原則に本当に忠実に生きることは非常に重要だと思う。

コーポレート・ガバナンスの徹底を追求。「株主が経営者を監視する仕組み」株主価値の向上に努め、不必要な内部留保をすることによって、資金を停滞させるのではなく、①新たな事業への投資②株主配当による還元③自社株買いなどによって、株主価値向上に努めて、資金を社会全体に流出し、経済を流動させることを訴えている。

IRR(内部収益率、Internal Rate of Return)を村上は大事にしている。基準として、15%以上を一つの目安としている。(出展;https://v.gd/1kt0lw)

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r・・・内部収益率、C0・・・初期キャッシュフロー、Cn・・n年目のキャッシュフロー総額

日本がアメリカに比べ、ROE(Return on equity、投下資本利益率)が非常に低いことを嘆いている。これは日本人の性格的な部分(=国民性)も考えられる。様々な書籍でリスクを嫌い貯金を好むのが日本人の特徴であると記述されている通り、今後の社会情勢の変化などに対して、備えるという意識が非常に強く手元にキャッシュを残しがちな風土は強い。しかし、その風土の性で、金融経済が他国と比較して、株価などが低い水準なのは村上の論じている通りだと思う。

次に、PBRの指標でみても、日米で比較した際に大きな差が生まれてしまっている。PBR(株価純資産倍率、Price Book value of Ratio)株価を1株当たりの純資産で除した値である。

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日本企業の平均は1倍なのに対して、アメリカ企業の平均は3倍という数値になっている。1990年代にはこの値は、日米では同じだったのに対して、現在ではここまでの開きが生じている。


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