ウルトラスーパートンチキ時空を展開する
しょうぜん
先の話は理解できただろうか。こっから先なんとなくおーこーち君想定とは異なりそうだが科学的にパーメットなる現象というか、空間パラメータの考察して行くぞ。
とりあえずモデルとして我々が棲息する空間をxyz空間として、これを6次元まで拡張する。
xy平面に対して直交する(独立している)が、Z軸ではない線形座標をPxとする。
同様にしてPy, Pzを規定する。
この様にした場合、「3次元空間」は通常我々が認識しているxyz空間以外にPx-y-zとかx-Py-zとかが生まれて、6次元内の任意3自由度を使うから6×5×4÷(3×2)で20通りの3次元空間が存在し得る事になる。(順列組み合わせだネ!)
で、我々が知覚し得ないP系座標を持つ立体は「その空間がx, y, zのいずれかの座標パラメータを持つ場合」xyz座標系では平面(2次元)か線分(1次元)として認識される。4次元以上の空間をこの6次元拡張空間内で考えると必ず1軸はxyzの我々が良く見知った軸を一つ持つ事になり、我々は観測によりその存在を知覚できる事になる。6次元立体構造もその全容では無くxyz座標系内という我々の知覚範囲内では観測可能だ(3次元構造物に見えてしまうだろう)
パーメットというのはこのP系座標を持つ空間内の存在であり、xyz空間内で測定可能なエネルギー量以上のポテンシャルを持つ。またPxPyPz空間内の存在はxyz座標系からは「独立線形パラメータを共有しない為」観測不能である。我々がxyz座標系での観測技術しか持たないのであればだが。
で、こっからが変な話をする。
例えば通信を考えてみよう。相対性理論により物質のxyz空間内移動は光速度までに制限されるが、xyz座標内の特定の点から完全に独立したPxPyPz空間(xyz空間座標を持たない)経由でx'y'z'座標に伝達すると「見かけ上」光速度を突破できる可能性がある。所謂ワープ的なモノだ。6次元空間内のモデルで見るときちんと相対性理論は成立しているのだが、我々はP系座標を認識できないので光速度を突破している様に見えてしまう。またP系座標を通過する場合xyz空間内では非連続なので相対性理論は破綻しない。また、パーメットの「共有」という性質もxyz空間内での距離というものが意味を成さないPxPyPz空間を媒介してるからと考えたら説明がつく。
この辺の工学的特性により、パーメット(パーメット価を持つ、或いはパーメット空間内のパラメータを持つ存在)は高速通信分野で大活躍した。わぁ凄いや。夢の超光速通信ですたーい!
で、だよ。
ここで人間の意志とか思考の話が出て来る。現在脳科学の発達により「記憶」は脳という器官のシナプス結合で保存されているのが明らかになっており、シナプス結合の破綻により記憶が失われることがあるのが確認されてる。痴呆とかやね。しかし意識や自我が何処にあるかは未だに分かって無い。
(さぁ、えすえふ行きまっせ!)
実は、意識や自我はP系座標内に格納されているのだ。というか、脳は6次元構造物に発達し得るのである。
脳は我々が知覚可能な3次元空間で発達を開始するが、一定以上に複雑化が進むとP系座標空間にまで進出する。6次元構造(或いは、もっと高次まで)にまで複雑化が進むのだ。これが意識だ思考だが3次元空間内では見つからない理由だ。そしてパーメットは意識や思考と同じ領域で作用する存在であり、パーメットを利用したAIは従来の3次元空間しか活用しないコンピュータ系AIとは異なり、人間の自然発生自我と同じ様な振る舞いをしてしまう。てーか、シナプスが電気信号やら配線やらと置き換わっただけでほぼ人類の脳と同じ挙動を示す。
たまたまカルド・ナボ博士は超光速信号を活用できるってそれだけで、ガンドアームの制御系にシェルユニットというパーメット活用系コンピュータを採用したのだが、これが結果的に彼女が目指した地平に到達し得る道なのであった。目に見える範囲ではただの高性能コンピュータユニットなのであるが、実はP座標系での複雑化を実行し得る、人工脳というべき存在になっていたのである。
たまたま、ではある。
義肢技術「ガンド」は最初期は脳からの信号で動かせるただの手脚に過ぎなかった。これを18mの巨大構造物操作に転用する際、ジェネレータの操作や制御、各種各部センサー情報からのフィードバック、慣性コントロール……これら「生身の人間とは異なる制御が必要な部分」を片っ端からシェルユニット制御とし、エルノラ・サマヤがテストしていたルブリスに至っては「人間側制御があまりにも多いので、シェルユニットに処理の大半を任せる(データストーム抑制)」という投げっぱなしジャーマンをキメた訳ですわ。
ぶん投げられたルブリス君は悩みに悩んだ。心底悩んだ。えー、どーすりゃいいのさ! ルブリス君はガンドアームであり人間ではないから人間の考えが分からぬ。いい感じにしろって言われても「人間にとっていい感じ」というフィールが掴めぬ。6次元構造を持つ超光速プロセッサーではあるが、オーダーがフワッとし過ぎで無理無理カタツムリであると。
そこに颯爽と現れたのが、我らがポンポコ子ダヌキ、エリクト・サマヤちゃん(4歳)である。
自我が未発達で十分に幼いエリクトは、ルブリス(後のエアリアル)にとって「大変理解しやすい思考を持つ」存在であった。なんぼ頭が良いと言っても基礎知識や基本となる概念教えなきゃより高度な概念は理解出来ないのだ。四則計算とか理解する前に原子力発電所の制御装置の開発出来るわきゃねーべ。カルド博士やエルノラは締め切りが近いからと焦りすぎたのである(まぁ、シェルユニットのカタログスペック上の高性能さに騙されたとゆーか……)
高性能だが未発達のルブリスには、高名な学者や大人ではなく「同レベルの友人や兄弟」が必要だった。或いはカルド博士は薄々その事に気付いたからエリクトにルブリスを任せたのではあるまいか。
そしてパーメットの性質である「共有」により、ルブリスはエリクトの思考や自我を「共有」して行く。宛らエリクト・サマヤのコピーの様に、姉妹の様に、一卵性双生児の様に!(エリクトの自我や知識は消えたりはしない。「共有」だから)
エリクト(後のスレッタ)がエアリアルを家族と呼ぶのも当然だ。対グラスレー寮戦でも明らかだが、スレッタはエアリアルの自我が沈黙してもMSとしてのエアリアルを操縦できる。しかしエリクトの姉妹の如く思考や意志を理解して、高性能処理装置「シェルユニット」でエリクトを補佐するエアリアルがフル稼働すると2人は一体の巨人の様に振る舞うことが出来る。シェルユニットの高性能演算能力を駆使する規格外の巨人だ。ただ人間が思いのままに動かせるガンダムなど足元にも及ばない。
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