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悪食列伝3

カエル食った。

割と日本国内の飲み屋でも食えるところはある。確か最初に食ったのは小・中学生の時に家族で炉端焼きの店行った時だと思う。台湾でも食った。普通に屋台で売ってたりするし、飯屋でも出すところはある。台湾の同僚が悪戯で注文しても、カエルかーひょいパクで逆に相手が驚くぐらいに抵抗なく食える。驚かせたかったらカエルの踊り食いでもさせるんだな(苦笑)

ウチの親父殿は昭和20年終戦の年の生まれだ。7人兄弟の末で終戦後だから食うのは割と苦労したらしい。代々札幌に住んだ屯田兵の末だからか家には槍や刀があり(刀は酒乱の血族が振り回すから神社に奉納したとか)、戦後すぐの時代には槍でスズメ突いて焼いて食ってたとか言ってた。無論それ違法です(笑)
そんなこともあってか、それとも趣味の山登りで泊まった先で食わされたか…親父は食に寛容というかなんでも食った。そして私にも何でも食わせた。他人が心尽くしとして振舞ってくれた物に対して食えないだのゲテモノだの文句を付けるな。有り難く頂け!だそうである。
もしかしたら若き日にやらかしてしまった事があるのかもしれないが、これは晩年まで徹底して行われた。人様の食ってるものに対してあーだこーだヌカすのは(親父様の概念では)大変失礼なことであり、やってはいかんと。

まぁ、かっこいい事言ったった☆である可能性は否定できない。私が買って帰った山椒魚は食わんかったし。ただ、割と本気めの中華料理店(日本人向けに味付け調整してないとこ)連れて行っても不味いとは言わないし「こういう物なんだな」と一人で納得する様な人物であった。

この辺の親父様の薫陶と、スズメの丸焼きだ、イナゴだ、蜂の子だを珍味として食わされた結果…私は視覚、嗅覚と味覚を分離する…つまりグロい見かけだろうが臭かろうが口にして咀嚼するという技能を学んだ。発酵臭とか人間は本能的に拒絶する(腐敗した肉で腹壊すから)ものらしいが、理性でそれを乗り越える事が出来る。

で、カエル。
食用のモノを下半身だけにして焼いたり蒸したりして食うんだけど鉄鍋のジャンでも描いてたが「淡白な鶏肉みたいな食感」で全然イケる。骨離れいいし、脂肪分少なくてヘルシーな感じ。むしろ美味い。阻害要素は見た目だけであり、見た目腐ってる、匂いも腐ってる、口に入れたらネバネバ糸引いててどーみても腐ってるの「凡そ人類が食う物の中で本能的に忌避するのが当たり前」である納豆に比べれば大リーガーが草野球で戦う並みに楽勝。

納豆は客観的に見たら世界で最も食い辛い食べ物の一つだ。納豆食えるなら大抵のものは食える。安心して欲しい(マヂキチスマイル)

フランス人を罵倒する言葉としてカエル食いなんて言うこともあるが、カエルは全然不味くない。流石食の大国中国で良く食われる食材だ。大正義やんけ。
いや、仮に不味いとしてもその国の連中が慣れ親しんだ郷土料理をdisるべきではないし、地元の食いもんバカにされたら普通怒るだろう? 米ってウジ虫みたいでイヤんとか言われたら日本人の8割ぐらい大激怒するんでないかい? 米食うぐらいなら…みたいな事言うヤツ居たら割と本気で叩き出して塩まくか、こんこんと我ら日本人が如何にして美味い米作りに励んで来たか数時間に及び説明する準備がある。

今現在も飼っているが、私は犬好きである。だから犬肉食は正直キツいがそれでも犬肉食べたことはある(アメ横近辺の中国東北料理の店で食える)。韓国では犬は苦しめてから屠殺した方が美味いという話になってるが、愛犬家でありながら文化相対主義者としてそれを止めろというつもりはない。

最近は「肉食そのものを否定して非文化的だのなんだのヌカす文化相対主義も知らない蛮族」が蔓延っている様だが、彼らがただ自分の主義主張により草食ってる分には問題無いが、それを他者に強いるのであればこれに敵対するつもりである。私は肉だけではなくドクダミ茶とかもイケるので、茶でも飲みながらゆっくり話そうか…

方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!