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物語は動くか?

水星の魔女18話懸念とゆーかなー……

まとめサイト見てたら18話で話が大きく動くなんてのを見たのだが、そもそも「話が動く」というのは

どういうものだろう?

まぁ、なんちゅーか水星の魔女は「状況だけは動いている」クエタ襲撃されたり学園襲撃されたり。主人公周りの環境は変わってますわなぁ。
が、別にそれで「スレッタが変わったか」と言われるとビミョーなのである。何というか、初期状態から余りに変化してない。相変わらず決闘で話を通そうとしたり、そんな感じ。
17/24でキャラが足踏みしてるってのは、実に何というか……動きが無いっスね。もう話2/3過ぎてるんですが。

例えば1stガンダムだと17/43でアムロがガンダムがめて脱走し、20/43でランバ・ラル死亡。物語中盤でアムロの覚悟が決まり、2/3の頃はミハルが死ぬエピソードやジャブロー到着辺りだ。初期のアムロからは割と変化が出てる。
レイズナーでは2/3経過段階で一旦区切り、残りで北斗の拳じみた地球編になる。(全38話) ここまでにレイズナーのV-Maxの謎解きとフォロンとの対話、ゴステロ1回目の死亡やゲイル先輩との別れがあり、エイジは単騎でグラドス艦隊に突っ込むぐらい覚悟決まってる。
ガリアン(全25話)だと、17話「運命の対決」では、悪役マーダルの背後関係が明らかになりつつあり、ガリアンは重装改になってるし(10話)、ヒムルカが宇宙人なの(視聴者に)バレてる。

何というか、いくらなんでもトロ臭く無いかこれ?

ガンド天狗書いてた時も、100話想定で6割超え時点で尚クワイエット・ゼロとかのネタ処理で大変苦悩した。リズム的には物語を3分割して前2つ目完了時点では
1.主人公の内面的成長
2.大団円に向けての最後の問題提示
この2点ぐらいはやっとかないかんのではないか? 1stガンダムでは巻き入ったから崩れてるが、2/3終了時で「ジャブローの防戦成功、連邦軍反撃開始」シーケンスですよ?

いや、一応水星の魔女でもスレッタの内面的成長が全く無い訳では無いのだが、多くの視聴者がそこに注目する様な作劇になってねーし、物語中の謎を解説するシーン多いし、ミオリネはバカムーブする。エアリアルまでスレッタ泣かす選択した。大体2/3経過段階でまだ曇らせ展開とは恐れ入る。

ドンデン返しやV字回復やるにしても、ある程度の尺割いてやらんと唐突さが出るし、見てる方も食い足らなさ感じちゃうんですよ。ほぼ底になる18話前で多段に落ちるフォーク投げるのか。この後浮上するにしても浮上しきれなかったり、浮上が唐突過ぎる印象出たりせんやろか。

ガンド天狗では6割段階(60話)でスレッタが能動的に動き出し、学園での学びの成果を実用する段階に移行する。書いてる私が余りにお辛かったので早めに底に到達する様話組み直した。「ハッチングタヌキさん」の【ハッチング・hatching】とは孵化という意味である。全体の2/3経過に当たる「すれ違い宇宙そら」ではプロスペラの狂気というか勘違いという「本作で最後に乗り越えるべき難題」が明かされる。
ノリで書いてるように見えてるかもだが、ちゃんとケツ決めてそこに着地する様分量配分はしてるのだ。

これで全体の構成終わって「エピソードを消化していくだけ」になったから執筆が加速できた訳で、だらだら結末を「折角好評頂いてるから」と後ろに伸ばすと展開が亜空間に向かってしまう。全体の構成考えたら「伸ばそうにも伸ばしようがない」はあるんだね。

で。
基本「物語が動く」とした場合、状況変化に流されるのを意味しない。登場人物の主人公チームが「主体的に物語を意図した形に変えて行く」ことが「話が動く」の真意であろう。しかし次話タイトルが「空っぽの私」であるから、作劇的に考えて「無くしたものを数えて恨み節」のどん底確認回であり

お話動かないと思う

しかもシェイクスピアのテンペスト的には「プロスペローが娘の相手として相応しいか王子に試練を課す」部分だから、実は空っぽである事を認識してその問題に立ち向かうのは「スレッタとミオリネ」の両者であるかと思われる。
だって17話のミオリネって、仕方ないじゃん縛りで流されただけで「自分で展開変えていこうとしてない」じゃん。てかプロスペラに操られてるだけだよね?
本人はあくまでも自分の意思で主体的に動いてるつもりなんだろうが、選択【させられた】結果としては最悪にかなり近い事してる。

ミオリネはホルダー制度を用いた「婚約」に関しては常から「契約」みたいなビジネスライクな口上を述べている。まぁ言わば損得感情だけで動いてて「愛だの恋だの」は視界に入れてない。

グエル辺りから「お前が言うようにこれは契約だ。結果(ジェターク社再建)が出たら俺はお前と手を切るが、そうなった時お前に何が残る?」みたいな事言われるんちゃうか? 「お前がスレッタを捨てるなら、俺は奴を拾いに行く」

……うん、この展開だと「物語を動かす主人公」はグエルでスレミオは両方とも古典的な「お姫様」だ。状況に流されるだけで主体的に人生を生きる「主人公」では無いね。

方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!