ブーメランブーメラン
大変不謹慎な話だが、正直笑った。
えー。シナリオ作家協会が削除した動画の一件なんだが。
その削除した動画を「原作」としてみよう。それが各「まとめ」で都合がいい様に「原作者の意図を無視して」再構成されて原作者が非難されまくる……
あらやだ。すげぇブーメランだ。
原作無視して勝手な二次創作してる連中が同じことされて困ってるの最高にダサいでしょ。この展開見てて「やっぱり原作者の意思を尊重しないといけない」ってはっきり分かるし、原作者の意図を軽視する奴が「自ら原作者になった時に自分たちのやり方がどれだけ不味いか思い知らされる」って……なにこれ? まんが日本昔ばなしかな?
で、この伴一彦氏の作品見てみたんだが……
わぁ、あの伝説の!(棒)
ワイ氏、おせんのドラマ版のショックで「一切」喰いタンのドラマは見なかったんだが、無事護身完成の模様。
てかね、喰いタン原作者は原作クラッシュされまくる事で有名な漫画家さんだ。なんせ原作採用された第1作目が……
今川監督によるミスター味っ子なんだもん。先に言っておくが、アニメ版ミスター味っ子は「原作をめっちゃくちゃ改変した」作品である。原作では味皇様巨大化しないし口からビーム吐かない(当たり前だ)
と、言うか、ミスター味っ子の「料理リアクション」自体が料理漫画の表現手法の一つのテンプレになるぐらい先進的なのである。
料理漫画や料理を主題に取った作品の最大の問題は「視聴者にどれだけ美味いか分からせ難い」で、ミスター味っ子以前は
まぁ、こんな感じ。次ぐらいに美味しんぼの能書きダクダクが来て、その次ぐらいが今川式かなぁ?
元々ミスター味っ子は包丁人味平とかの系統の「奇想天外なやり方で美味さを作る」系統の漫画で、その調理の仕方がコアにあった。しかし今川監督は「凄く美味しかったら
凄く喜ぶ」
と解釈してこっちを絵にした。
原作者も次作「将太の寿司」では「ある一定水準以上の寿司には手を打つ」審査員とか入れて
美味さの可視化に挑戦し始め……
喰いタンでは能書き+ギャグ調リアクションのハイブリッドで美味さ表現してる。この辺ある意味ではアニメ版のミスター味っ子からの影響受けてるし、これを実写ドラマでやろうという企画自体がナンセンスだ。アニメにするべきだろコレ。ハリウッドならCGで無理くりやるのだろうが。
いやね、原作改変が必ずしも悪いとは私も言わない。ミスター味っ子みたいに原作者にまで「良い方に」影響を与え、作劇や作画技法としてフィードバック出来るならば、それは創作全般を底上げする貢献になるだろう。尚、味っ子では原作者に良い印象を与えた?今川だが、味っ子以前の今川演出……ダンバインの「ハイパー化」がそれらしいが……こちらは原作者である富野監督を怒らせて、スタジオで追いかけっこが始まったという都市伝説がある。
改変するなら、これぐらい大胆に、そして双方に益のある改変をしたいものだ。
恐らく、だが。
味っ子や喰いタンの原作者は味っ子アニメ化を受けて「アニメ化やドラマ化は、原作者とアレンジャーの作家バトル」みたいな心持ちでいて、喰いタンでも「宜しい、ならば喰いタンバトルだ!」って感じだったと思うの。で、実際どうだか知らないが、私が見る限り「原作漫画の圧勝」だから
こんなコマが出るんだね。ある意味では味っ子でアニメに負け、その後ライバルの技まで身に付けて腕を上げた自負があるのだろう。今川パワーを身に付けた寺沢がそこらの脚本家に負ける道理は無い。
つまり、だ。
原作改変は原作者と同等以上の力量があり、互いにクリエイティビティを爆発させてシナジーしなきゃ劣化が避けられない。なのに力量が著しく劣る脚本家が著名な漫画家の「作品」を使って下駄履かせるのだからつまらなくなるのは不可避であると。こんな状況なのに原作作品や原作者の意図を無視するんだから……そりゃまぁみんなから叩かれますわ。
聞けば、メシマズ嫁さんなる生き物は、レシピを見ながらレシピ通りにやらずに勝手な改変加えでマズメシを作るという。原作レイパーな脚本家って、このメシマズさんに似た生き物なのではないか。
諸君はそもそも料理下手だし舌も宜しく無いのでレシピをアレンジしたらいかんのである。
方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!