カブンのなんちゃら
扉絵は余り意味が無い。
で、今回は軽く現代を生きる魔女たちの話をしよう。とりあえず最初だけは。
ウィッカ
ウィッカっちゅーんは、現代キリスト教文明に対するある意味では「カウンターカルチャーとしての」過去にヨーロッパに存在したであろう多神教時代の魔女の再現である。魔女は徹底的に抹消されてるからその文化は継承されていない。
でだ。
魔女ジツと言いながらその源流には薔薇十字団とか黄金の夜明け団、特にアレイスター・クロウリーの影響がかなり強い。現代の魔女の信条は「他人に迷惑かけない限り、自分の思う事しなさい」で、後段はモロにクロウリーのテルマ思想だし(前段は寧ろクロウリーがアレ過ぎたんで付け加えた様な気も)
んで、現代の魔女は基本最大13人で構成されるカブンという単位でグループを作る。メンツが増えた場合はグループを割って増やす。この辺はリーダー+12人というキリスト教の使徒とかその辺に起因するかもしれないし、しないかもしれない。このカブンの中には女司祭役とツノ付きの司祭が存在する。この「ツノ付きの司祭」が所謂キリスト教における悪魔役で、下図のようなヤカラである。
なので、プロスペラという魔女(女司祭)が属するカブンは
の合計13名が所属しており、実はスレッタはカブンに属して無い可能性が極めて高く、エアリアル=エリクトはスレッタは自分たちのカブンに属して無い部外者だから弾いたという可能性があるし、カブンの子というのは、プロスペラとエリクトが率いる自らのカブン参加者であるガンビット淑女たちを指すと考えられる。この場合ガンビット淑女たちはエリクトのレプリカ……コピペであろう。
で、スレッタだが……最初期の生成目的はプロスペラの今の計画に無関係だったと考える。つかね、エリクトの(何らかの利便性の)為にスレッタ用意したら、プロスペラは何をどう言い繕っても外道以外の何者でも無い。考えてもみよ、何処ぞの誰かの為に生み出されて利用・消費される人間を「作る」訳だぞ？ 許されるかそんなもん。
また、エリクトの死が目前に迫ってからスレッタ用意するのも難しい。何となれば人間というのはお湯注いで3分後に生まれるものではなく、受精卵から10月10日を要して育つから、である。
すると、身体が衰弱しつつあるエリクトが妹を欲した辺りが有力だろうか。僕、妹が欲しかったナ……みたいな呟きにプロスペラは困り果てた。ナディムが生きてりゃ受胎可能期間(ワイはこの期間を「危険日」と呼ぶのが嫌いである。子供が出来るのは「危険」なのだとしたら、人類はさっさと滅びるべき)励むか人工授精も可能であろうが、ナディム死んでるんですもの！ ナディムとエルノラの子を作るとしたら、エルノラのX1X2遺伝子とナディムのX3Y染色体の組み合わせからXX染色体の組み合わせ作らないかん。ここでエリクトと同じ遺伝子組み合わせだと環境適合しない可能性があるから、エリクトがX1X3ならスレッタはX2X3染色体にさせられているかも知らん。で、X3(ナディム由来)はエリクトから抽出し、X2はエルノラから抽出する……案外スレッタは遺伝的にはエルノラとエリクトの子に当たるかも知らん。ギリギリこれならスレッタが何かの目的遂行のために作られたという大惨事を避けることができる。(これはカブンの儀式における司祭と女司祭の交わりのモチーフでもある)
んで、スレッタが生まれる訳だが、エリクトの真意としては「自分が死んだ後にエルノラ母さんが悲しまない様に」なのかもしれない。まぁ登場人物が軒並みコミュ障の本作だ、これぐらいはあるかもな。
で、エリクトとしては復讐はプロスペラとカブンで遂行してスレッタには普通の人生謳歌して欲しいのに、プロスペラはスレッタを復讐に巻き込もうとする。
エリクトがきちんとプロスペラとコミュれる様になって真っ先にやったのは
「何でスレッタ巻き込んでんだよクソババァ！」
とブチ切れデータストームかますことではあるまいか？ 遅れて来た反抗期やね。
で、実際エリクトが怒り狂うしデータストームは痛いし苦しいし、嫁候補には胸ぐら掴まれるので一歩引いたが、実は中途半端に引き離すよりも「とことんスレッタを復讐に付き合わせて」その後に社会復帰プログラム組んだ方がいいと思うの。
実際まとめサイトコメント欄でも見かけたが、スレッタが全ての事情を理解したら多分復讐計画には参加したがるだろう。ほぼこれは間違いない。そしてこれはプロスペラの思考誘導や教育に依るものだろうか？
……自発的な決断じゃね？
えー。実はスレッタを巻き込みたく無いってのは「そう考える人のエゴ」である。ナノ河内のアホアホ理論に皆誑かされているが、スレッタの精神的従属性を断ち切りマトモな人間にするのであれば、ちゃんと情報与えて自発的な判断させるのが正しい。与える情報を選別して誰かの思い通りの行動を強要してる段階で、プロスペラもミオリネもエリクトも「同じ穴の狢」なんですわ。
プロスペラかミオリネか、はたまたエアリアル(エリクト)か……3択の様だが実はこの3名、誰1人として「スレッタがどうしたいか」気にしておらず、自分が良かれと思った方向にスレッタを「操りたい」と考えているのである。どれがマシですかと問われても「全員下痢便」という救いの無さなのよ。特にエアリアル！
おめー、こー言ってたよな？
「刃が鎖を断ち切る」前にバイバイしよったなぁ？ そこに座れ。正座だ。
何でお前が「スレッタの進む道」決めてんの？ 歌い上げた通り「自分で選ばせろ」よ。
この辺で分かると思うが、水星の魔女製作陣は迂闊に売れっ子シンガーのYOASOBIさんに主題歌作らせて
自分たちの作劇の幅を決められてしまった
のである。アレを通して主題歌にした時点で「この展開をしてはならない」のだ。逆に今の展開を是認するならあの「祝福」の歌詞はおかしい。誰だよ祝福をメインテーマソングに据えた奴。アホちゃうか。(歌自体は普段サバトンや筋肉少女帯聞いてる私でもヘビロテするぐらい良いのだが)
まぁ、いつものナノ河内ではある。
自分の都合でキャラ設定変えまくる御仁だ。いつもの様に設定矛盾を無理押ししたのであろう。
こういう設定矛盾を無理押しする作品で考察なんか成り立つ訳がない。考察をメインに置きたいなら設定矛盾とかやめてくんねぇかなぁ？
まぁ、ノリだけで突っ走って爆死するのも良かろう。テンペストのエアリアルの魔法は「歌」である。製作陣まで歌に縛られ歌により自滅するのであればそれも一興。歌により君らの乗った船はバラバラに砕け散り、魔女シコラクスの島に打ち上げられる。テンペストらしいネ☆
方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました！ ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ！