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何者かになりたかった僕へ

クラスの女子に黄色い声援を送られている先輩。
友だちの異変に気付いて、そっと手を差し伸べる友だち。
僕がつらい時、気付いているのにあえていつも通り接してくれていた両親。
僕の好きな人の好きな人。
優しいあの人、面白いアイツ、賢いやつ。

いつだって僕は誰かに憧れて、何者かになりたかった。

だってそうだろう?
繰り返される日々がずっと“僕”だなんてつまんなすぎるだろ。

僕はいつだって希望を持っていたかった。
僕にだって「いつか何者かになれるんだ」って、思っていたかったんだ。


だけど
いつまで経っても、どれだけ待っても、どんな経験を重ねても僕は僕だった。

僕以上にも僕以下にも僕はなれない。

僕は僕だ!

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