蔵書紹介:『Le Guignol des Champs-Elysees』(1889年)
Le Guignol des Champs-Elysees
Adolphe Tavernier & Arsene Alexandre
Librairie CH.Delagrave 1889
ギニョール本紹介の第2弾。
ギニョールは「片手遣い」の人形で、フランス・リヨンで1808年頃にムルゲが始めた人形劇の主人公の名前だが、それがそのままフランスの片手遣い人形の代名詞にもなった。日本でも1920年代にはその存在が知られ、やはり片手遣い人形(指人形という俗称は正しくない)の代名詞として、マリオネット(糸操り)とともに使われるようになっている。
この「シャンゼリゼのギニョール」は、現在も存在する1818年創設といわれるパリのシャンゼリゼの傍らにある小さな野外人形劇場のことで、その劇場で当時演じられていた脚本集。
現在はシャンゼリゼという華やかなイメージからすれば落ちぶれた場末の小屋のような人形劇場だが、上演の際には子どももおとなも一緒に楽しんでいる。2018年にこの劇場200年の記念切手シートもでたほどに知られている。
発祥の地リヨンに行けば、今もムルゲ家による本場のギニョールの舞台を見る事も出来、「Le Petit Musee de Guignol」というギニョール博物館もある。
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