イルカ+トカゲ=私

「皆、ああ動きたい こう動きたいと言うけど、
動く前に、身体を動ける状態にする必要があるんですよ」

先生と同じ 手球操作ができるようになりたいんですけど……

そう コーチングをお願いした私を、体幹内操法の
先生は諭してくださった。

(球は遠そうだな)

ちょっと がっかりしたけど、その時教わった操体法というのを、先生の注意を守ってしていたら
身体が瑞々(みずみず)しくなっていく感じがした。

操体法は 橋本敬三さんという方が考案した方法なんだって。

いろんな方が本を出している。

本の方法も試してみた。

良く効くストレッチという感じで、悪くない。
気持ち良い。

でも、体幹内操法の先生の注意点(こうなったら
やらないとか、これとともにやるとか)を守りながら
やると

ああ、伸びましたね、だけじゃなくて

身体のつまりが ふわっと溶けて つながりましたね、になるんだ。


「2次元の動きができないと、3次元の動き(手球操作)は できないんですよ」

そんな話もしていただいた。

(先生、私は いつになったら手球操作ができるようになるんですか?)

かなり がっかりしたけど、
操体法(先生の注意書きつき)とかで、身体が変化している気がしたから、
2次元の動きに取り組んでみた。


2次元の動きすら、できていない自分に気づいた。

(2次元3次元の動きって何よ?という方は
書籍『動く骨』をお読みになるか、先生にお尋ね
ください)


私の雑な説明では
2次元の動きは
イルカの動きとトカゲの動き。

イルカの動きとトカゲの動き、それぞれを別々に練習するんだ。

そして、イルカの動きとトカゲの動きが融合すると
人間の動き=球の動きになる。


(イルカの動きはドルフィンキック、トカゲの動きは、先生は魚の動きと おっしゃっていました。
私は、トカゲと思うのがやりやすいのですが、厳密に言うと、トカゲの動きにはイルカが内在しているかもしれません。
調べろよって感じですけど、面倒くさいので御勘弁願います)


先日のコーチングで はっきりわかった。

今までの私は、イルカの動きもトカゲの動きもできていなかった。

イルカじゃなくて、イルカトカ

トカゲじゃなくて、トカゲイル

そんな ぐちゃぐちゃに混ざった動きをしていたんだ。

ううん、動けていなかったというのが正しいかも。

身体の中で、いろんなコードがぐちゃぐちゃに絡み合って、
イルカトカな私は動けていなかった。


他のレッスンやお稽古場で、やってみなさいと言われる動き

これは、ほとんど3次元の動きなんだ。

「なんで 猫派さんだけ、皆と違う動きになるの?」なんて言われて

(そんなの、こっちが知りたいですよ)と思っていたけど

2次元ができないから、3次元なんてできるわけも
なかったのさ。

だから一人だけ皆と逆方向に行って、コンスタントに
笑いをとっていたのさ。

人間の胎児は、お母さんのお腹の中で
魚類っぽくなったり、爬虫類っぽくなったり
進化の過程を猛スピードで辿って人間になると
聞いた。

トカゲになってイルカになって、
私は順調に進化しているみたいだ。

先日のコーチングでは、球の中心を捉えることが
できたから。


まだ 手球操作の世界の扉は開けられていない。

でも、ドアノブに手をかけて ガチャガチャやりはじめた。

ちゃんと、イルカとトカゲを経たら、
扉に手が届いたんだ。


私、多分、

あと一歩で人になると思う。


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