シュトーレン
是風会のお稽古で、先生がシュトーレンを授けてくださった。
パン菓子のシュトーレンじゃなくて
練行のシュトーレン。
漢字にすると、手刀練かな?
(具体的に何をするのかは、先生にお尋ねください)
シュトーレンを取り入れたら、身体と心の状態が結構変わったんだ。
シュトーレンすると身体の中が絞られて、鳩尾の上
胸の中にぽっかり穴があく。
なんか空間ができるんだ。
そこは、静かに水を湛えた深い淵
そんな感じがするの。
胸の中に深い淵があると、些細な事で心が波立たなくなる。
浅い盥(たらい)に入った水は すぐ波立たせられるけど
深い寸胴鍋に入った水を波立たせるのは大変だ。
(シュトーレンで、深くまで絞られるから この状態になるのだろうか?)なんて思ったりした。
この胸の中の静かで深い空間
これがあるのとないのとで、台詞が全然違う。
深い空間があると、化学変化を起こせるんだ。
薬品と薬品を混ぜて、シュワシュワシュワッって変化させられる。
台詞のニュアンスを、途中でじわっと変えていくことができる。
変化が待てる身体になる。
ぽっかり空いた深い空間がないと、混ぜ合わせる作業をするスペースがない。
発することしかできないの。
だから、台詞が単色になる。
変化させるってさ、
変化しないで保っていられる所があるから、変化させられるってことがある。
動かすってさ、
動かず支えていてくれる所があるから、動かせる
そんなこともある。
全部が動いちゃう状態って、実は動けてない
位置が移動しているだけ
そんなこともあるのさ。
先生が クリスマスにくださったシュトーレンは
動かすべきところを可視化してくれた。
とても美味しいシュトーレンだった。
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