台の上の私

「動かないでいられるから動けるのか」

構造動作トレーニングのパーソナル講座の翌々日
人形劇の上演があった。

パーソナルを受けたら、脚がまっすぐになって
脚の内股側に2本のラインが通った。

そのラインがなくなると、身体はほどけて崩れてしまう。

この2本のラインをなくしてはいけない。


2本のラインがあると、腰が立つ。

今日、人形を遣いながら、
私はずっと腰が抜けた状態で人形を遣っていたのだと知った。

腰が立つと、自分の上半身が台の上に置かれているような感覚になる。

良い意味で動かないでいられる。
身体がぶれないでいられる。

止まっていられるんだ。


止まっていられると動けるの。

止まっていられないと、止まろうとすることに
エネルギーが吸い取られて
動くことに辿りつかない。


2本のラインがあると止まっていられるの。

自分の周りに強固なフレームができて、景色が動かなくなる。

動かない景色の中で自分だけが動いている
そんな感じがする。


台の上の私は
いつもより静かに人形を遣っていた。

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