ムラのない動き

今週は、偶然が重なって刀禅週間になった。
一昨々日も昨日も今日も、刀禅のお稽古さ。

なんでこんなに刀禅やってるんだ、私?

……申し込んでいるのは自分なんだけどさ。


今日のお稽古では、一線上を歩いた。

歩きながら思ったよ。

(ハイハイ、ムラのない動きをさせたいのね)

(そこまでして、動きのムラを消したいのね
こんちくしょうめ)


日常生活の動きは、ムラと偏りと断絶に満ちている。

動きと動きの間に切れ目がある。

意識が飛んでいる瞬間がある。

何かにずっと触れ続けているべきなのに
触れない瞬間が、とびとびである。


刀禅の、一線上を歩くお稽古は、
ムラがあるとできない仕様になっている。

どんなに身体を練っても、ムラがなくなることは
おそらくないんだろうけど

でも、ムラを薄めて薄めて、
身体の外に歪んだものが発露されないようにしている気がする。

身体の中にあるムラや偏りを、身体の外に逃さず
均一化することで、
動きから、断絶する瞬間をなくしている気がする。


(だから お稽古に行くんだろうな)

一線上を歩きながら思ったよ。

私は、「途切れない動き」が欲しいんだ。


動きと動きの切れ目は、隙になる。

物語の中にいたお客さんが、ふと我にかえり
現実に戻ってしまう隙になるんだ。

物語という名の舟から、お客さんを放りだしてしまう瞬間になるというのかな?


だから、途切れない動きができるようになりたいの。

静かな舟でいたいの。

舟が暴れたら、舟酔しちゃうでしょ?

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