肋骨埋まってた

自分じゃ全然気づいてなかったんだけどさ
私の肋骨埋まってたんだ。

骨盤にスポッて めりこんでたんだ。


「ここに隙間が必要よ」

構造動作トレーニングの先生が、私の浮遊肋骨に
指を引っ掛けて持ち上げた。

肋(あばら)が
(え!? こんなとこまで上がるんですか!?)って思ったけど上がってさ

脚が長くなっちゃった。(当社比ですけどね)

浮遊肋骨が、ちゃんと浮かんでいるかどうかで
見た目の印象全然違うんだ。


浮遊肋骨がめりこんでいると、
(この人、動き鈍いだろうな。サッと動けないだろうな)という印象。

浮遊肋骨が浮かんでいると
(この人、動ける人だろうな)という立ち姿になる。


びっくりしたんだけどさ、浮遊肋骨が浮かんだら
空気の味も変わっちゃった。

呼吸している時の空気の味

浮遊肋骨がめりこんでいる時は、苦かったんだ。
なんか えぐ味のある味だった。


浮遊肋骨が浮かんだら

ふわって、舌の上を通過する空気の味が甘くなった。


(空気って、こんなに甘かったんだ)


車が いっぱい走っている所に住んでいるから
空気が苦いんだと思ってた。

でも、違っていたみたい。


自分の身体が ひしゃげているから、
苦い空気になっていたんだ。

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