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ウサギと綱引きする時は…



我が家のウサ子には
不正咬合があり、
病院で定期的に削って頂いてます。

不正咬合
ウサギの歯は一生伸び続けます。
牧草や野菜を食べる事で歯と歯が擦れて自然に削れ、丁度良い噛み合わせが維持されるのが普通です。
食事の内容、病気、遺伝などの様々な理由で「伸びる長さ」と「削られる長さ」のバランスが崩れると、歯が伸び過ぎたり、正しい方向から逸れて伸びてしまいます。
伸びた歯の先端が頬の内側を傷つけたり、時には頬の肉を突き破ってしまう事もあり、食事を上手く摂取出来ない事にもつながる為、放置してはいけない症状です。

治療後しばらくは、葉物野菜も自らトライしますが、日が経つにつれて食べなくなっていきます。
葉物野菜は、奥歯をしっかり擦り合わせて食べる必要があるので、歯に違和感を感じ始めると真っ先に食べなくなるのです。

牧草に至っては、歯を治した直後でも警戒して食べません。



さて、そうなると、食べられるものは葉物野菜から、カブ、ニンジン、ダイコン、セロリの茎、キュウリ、ブロッコリー、カリフラワーなどのコリコリした野菜にシフト。

そしてこのコリコリ野菜に関しては、食べ方が変わっていて…。

掘って食べるのです。


下の写真は輪切りの大根を掘って、皮だけ残ったもの。
器用にくり抜かれており、最初は驚いたものですが、偶然ではなく、毎回こうなる。


上の前歯で掻き出して食べていると思っていましたが、よく見ると下の前歯で、土をシャベルで掘る様にして食べています。


動物病院の先生に伝えると、これはこの子だけではなくて歯に問題がある場合には、同じ様な食べ方をする子もいる様です。

ウサギの前歯のレントゲン写真を見ると、上の歯はクルンとにカーブしているのですが、
固いものを食べる為に、上の前歯を使った場合、くの字にカーブしたところに負荷がかかる。
歯に問題がある子は、何をどう食べると、歯にどんな負担がかかるのかわかっているのでしょう。

食べ易いかどうかではなく、下の前歯ですくって食べる方が安心して食べられるのかもしれませんね。

ウサギなりに工夫しているのだと思うと感心。

人間だって、ちょっと噛み合わせがおかしいだけで、頬の内側を噛んでしまったり、不愉快な思いをするのですから、ウサギだって同じ事。


チモシーをよく食べていた頃は、長い牧草を綱引きの様に引っ張り合って遊んだ事もありましたが、力いっぱい引っ張るのは、上の前歯に急激な力がかかる為、控えめにした方が良さそうです。

ウサギさんと綱引きする時は、ムキにならず、ウサギさんに勝ちを譲ってあげるくらいの大人の余裕が必要な様です。



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