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女性芸人の在り方

先日のアメトーーク!にて「若手女芸人」という回が放送されていた。そこにはガンバレルーヤさんをはじめとした、テレビで活躍をしはじめて時間があまり経っていない若手の女性芸人の方々が複数名出演していた。そんな番組内で、出演している女性芸人を4つのベクトルのある表に当てはめ、タイプ分けするというコーナーがあった。その4つのベクトルとは「リアクション」「トーク、ネタ」「きれい系」「パンチ強い系」というものであった。そのコーナーをみている際に感じたとことがあった。それは出演していたラランドのサーヤさんがある発言からである。彼女は4つのベクトルに女性芸人をカテゴライズすること自体が古いと言い、しかしながら、「パンチ強い系」という言葉遣いを選んだところは少し成長しており、加地さん(アメトーーク!のディレクターであり、テレビ界で知らない人はいない)はまだまだ売れたいんだな、とも言っていた。サーヤさんはまだデビューして間もない(大学時代からお笑いサークルで活動しており、華々しい成績を残していらっしゃるのでキャリアとしては長い)にもかかわらず、加地さんにこのような発言をして、笑いを生み出せるあたりに彼女の人気の理由があるとわたしは思う。彼女の性格を表す一言であったであろう。そんな彼女曰く、数年前なら「パンチ強い系」ではなく、平気で「ブサイク」という言葉を使っていただろうということだ。たしかに十数年前に物心ついてから、テレビが身近にあった私も、同じように感じる。少し前のテレビやお笑いは、芸人の容姿を弄る流れが、ふんだんに散りばめられており、代表的な笑いの取り方の一つであった。しかし、世間的に個性を重んじる風潮が強まり、容姿も個性の一つと捉えられるようになってきてた。そのような風潮とともに、テレビやお笑いも変化を求められている。それは私も一視聴者でありながら、感じていた。しかしこの放送を見るまでの私は、女性芸人の外見を弄る流れを批判する人はズレているな〜と思っていた。まず、本人たちが求めている流れで、望まれているものなのに、何故外野の関係のない一般市民が口を出すのかと、憤りまで感じていた。女性芸人の中にはそのような外見弄りの流れで、実力を発揮し、人々を魅了する方々もたくさんいるし、それが無かったらそのような芸人の方々が不利益を被るではないか。実際、今回のアメトーーク!でもそのような路線で結果を残してきた女性芸人の方々が、そのような意見も聞くことができた。しかし、少し考えた後に、あることを思いつき、やはり変化が必要だと強く感じた。 これはテレビなのだ。世間に最も影響力のあるもの一つである。そのテレビで容姿をイジり、みんなが笑うという構図を見せてしまうと、その概念が一般社会に伝染してしまうのだ。そうなると芸人でもない一般社会で、容姿で悩む人が増えてしまうのではないか。つまりテレビ等影響力のあるプラットフォームで発信する以上、一般社会への影響を考えなければならない。当たり前と言えば当たり前だが、私はここまで考えるほど想像力が足りなかった。だから女性芸人さんが了承してるからと言って、無闇に容姿イジりをするべきではない。テレビも含めて変化の時代である。

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