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個人Vtuber お金はかかる? 前編
ぱるさーです。時々発生してはその時々で決着がついている話ですが、個人でVtuberを始める上でよく発生している"お金かかるの?かからないの?"という話題があります。
これについて私も折角なら話してみたいので書きたいと思います。
またこの情報は記事執筆時点のものですので、後から見たら状況が変わっている可能性もありますこと、ご了承ください。
はじめに
繰り返しますが、個人レベルでVtuberをする際(企業様に所属していても、ではありますが)お金問題は絶対に避けては通れません。
しかし世の中の声では度々お金がかかる、意外とかからない論争を見ます。原因は個々人がすでに持っている設備であったり、それ以外にどれくらいお金をかけるかなどで変わってきます。
結局お金はかかるの?
結論として、お金はかかります。
なぜお金がかかる、かからないという話を時々見かけるのかについては冒頭でもお書きした、個人がすでに持っている設備などで変わってくるかと思いますが、理由としては以下のようなものかなと思います。
始めるのに7桁円とよく言われているが、そこまではかからなかった。
すでに持っている設備をある程度使えるため、高額に感じなかった。
モデルにお金をかけなかったため、安価にデビューできた。
個人ごとの現在の収入状況により感覚が違うため起きている。
上記あたりが原因ではないかなと思っています。
まずお金がかかるというのは事実として、最後の項目が全てではあるのですが、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
始めるのに7桁円とよく言われているが、そこまではかからなかった。
これは個人の環境や、配信のクオリティを上げるためであったり、出来る幅を増やすためにどれくらいの金額を投資するかによって変わります。
例としてですが、1PC配信を行う上での現行最高クラスのPCを1台用意するだけで60万円~(本体のみ)かかるのに加え、LIVE2Dモデルの販売サイトで記事執筆現在にて販売価格40万円以上のモデルも多数販売されています。
上記二つの条件が重なるだけですでに1000000円超、七桁円に届きます。求めるクオリティや、この後書いていきますがモデルを用意する方法によって価格は変動しますが、7桁かけられるかかけられないかで言えば、かけられます。
すでに持っている設備をある程度使えるため、高額に感じなかった。
これについては一つ前のものを例とすると、ハイエンドゲームが趣味であったり、映像編集作業などを行うために最初から性能の高いパソコンを持っており、それをそのまま使ったとします。
そうすれば仮にモデルに40万円の費用をかけても先程の例の半分以下になり、相対的には安く感じることになる、というものです。
40万円が安く感じるかどうかは、これについてもこの後書いていきます。
モデルにお金をかけなかったため、安価にデビュー出来た。
個人の収入感などもあるかと思いますが、始めるのにお金がかからなかった、と言う方が多い一番の理由はここだと思います。
モデルにお金をかけなかったについては、いわゆる"セルフ勢"と呼ばれる方々(イラストのみ、モデリングのみ、両方など差はあり)のタイプと、"安価に制作してくれる方にお願いした"タイプ、"安価なモデル/汎用モデルを購入した"タイプの3つのパターンがあると思います。
まずセルフ勢の方ですが、イラストやモデリングの一方、あるいは両方を自分自身で行う事により、全てを依頼するよりもモデルにかかる金額を抑える事が可能です。
ただし、イラストを習熟するまでの時間やLIVE2Dの技術の学習や習得、それぞれの作成には膨大な時間をかけているので、直接お金はかけておらずとも、例外なく相応の時間はかけています。
次に安価に制作してくれる方にお願いしたタイプですが、実績作りのために安価に引き受けてくれる方、安価だが相応のサービスの方、あたりが主だと思います。(例外はあります)
実績作りのためにクオリティの高いモデルを安価に制作してくれる方を見つけた方はタイミングが良くラッキーだったと思います。
一方で安価だが相応のサービスというのは、例えば作業者様が自身の時給を2000円と決めて作業している場合、20000円であれば作業にかける時間は10時間と決めて作業する、のように、作業にかける時間が相応の時間というケースや、自身の作品のクオリティに自信が無いため安価に引き受けている、などのケースです。
最後に安価なモデルや汎用モデルを購入したケースですが、低価格帯の限定モデルであれば7000円~(多くは12000円~)、汎用モデルであれば1000円~(多くは3000円~)で販売されているのを見ました。(記事執筆現在)
これら手段を用いて配信用モデルの用意を安価に済ませたためにお金がかからなかったというものですが、肌感覚で言えば2番目の安価に制作してくださる方にお願いしてかからなかった、というケースが多いように感じます。
デザイン、イラスト、モデリング込みで20000円で引き受けていらっしゃる方や、配信用セットも込みのフルセットで50000円で引き受ける、のような方が結構いらっしゃるため、実際そのようなサービスを提供している方にお願いをすればお金の節約にはなるかと思います。
個人ごとの現在の収入状況により感覚が違うため起きている。
最後ですが、何よりもこれに尽きているとは思います。
個人Vtuberは参入の敷居が非常に低く、学生であろうと還暦を迎えた後であろうと、環境とやる気さえあれば誰でも入れてしまいます。
しかし、金銭事情は個人により違うため、例えば一切の機材などが無い、あるいは不足している状況から予算を30万円で始めたい、と思った場合も、安いと感じる場合や高いと感じる場合等があるものだと思っています。
始める場合の最低予算について
これも、最低いくらあればいいけど、満足に活動するにはこれくらい必要です、というのを、よくパソコンのスペックの解説などで見かけるため、まずはパソコンの価格と性能について書いていこうと思います。
また価格については記事執筆時点のため見たタイミングであったり、購入するサイトによって変わると思います。ご了承ください。
詳しく無い方はCPUやGPUとは?という事もあるかと思いますが、世代の更新などで類似性能のものなどもあり、同じものでなくても十分な動作をすることがあります。
詳しく解説すると比較を含め非常に長くなってしまうため、少なくとも今回は記載しませんが、わからない場合はインターネットで調べ、それでもわからない場合は詳しい方に相談して選択すると良いと思います。
パソコンの価格と出来ることの目安
それでは、以下に書いていきます。なるべく正しい情報を掲載するように努めますが、私も当該の性能のパソコンを所持しているわけではない場合、検索して出てきたデータなどを見て書いているために100%の正しさを保証するものではないためあらかじめご了承ください。
中古価格で4万円くらいのPC
CPU:ryzen5 3500/GPU:GTX1660 Super/メモリ:16GB
これについてはフリマアプリを確認し、このスペックがあれば最低限モデルを動かすソフトを動かしながら配信ソフトも動きそうだ、と思ったものですが、基本的には中古であることや保証がまばらであること、トラブルの解決も自己責任である事が多く、パソコンにすでに詳しい方がそういうものだと理解して選択するので無い限り通常おすすめはしません。
どれくらいの配信が出来るか、で言えば、雑談配信、歌枠、ブラウザゲームなどの軽量なゲーム配信、あるいはキャプチャボードを用いたコンソールゲームの配信あたりになるでしょう。
3Dゲームも軽量なものであれば動くかと思いますが、モデルを同時に動かすと難しいため、動かない立ち絵やSDイラストなどを置いて対応することも増えるかと思います。
グラフィックが綺麗なシングルプレイ用ゲームなどは設定を下げてなんとか動くかどうかというところで、配信を同時に、と考えると怪しくなるかと思います。
また検索したところ、実際にこのスペックでAPEX LEGENDの配信のテストを行っている方がいらっしゃったため、リンクを貼っておきます。
ただしこちらの方が行っているのはあくまでゲーム+配信のみのテストであり、LIVE2Dモデルを動作させた場合の負荷が含まれていない事にご注意ください。上記で例としてあげた、動かない立ち絵などを使用すればこれくらいの配信が出来る、というものになります。(ゲームのアップデートや設定、それ以外の環境などによっても差が出るため、こちらも保証は出来ません。)
16万円~のPC
CPU:Ryzen7 5700X/GPU:RTX4060 Ti/メモリ:32GB
このあたりからが現実的に推奨できる下限性能となります。
これだけの性能があれば多くのVtuberさんが行っている、LIVE2Dモデルを動かして表示しながらゲームをする、という活動に問題はないかと思います。
ただし配信の画質や負荷のかかるゲームの画質に関しては犠牲にしなければならなくなるなど、取捨選択をする必要のある場面も生まれてくるかと思います。
逆に言えばそのあたりを調整さえすれば問題なく多くのゲームが動くかと思います。
26万円~30万円のPC
CPU:i7 14700F/GPU:"RTX4070 Super"or"RTX4070 Ti Super"/メモリ:32GB
このあたりの性能ラインになれば配信の映像自体の高画質化の他、ゲームをする時に高い解像度のモニターへの出力が出来たり、ゲーム内の画質設定を高くしつつ配信も行えると思います。特に言う事も無く高性能です。
一つ前に書いた性能のPCでも最低限問題はありませんが、ゲームを主軸として行っていくのであれば可能であればこちらの性能が欲しいです。
55万円~のPC
CPU:i9 14900F/GPU:RTX4090/メモリ:64GB
現行で通常の個人向けとしては最高性能クラスのPCです。配信を行うだけであれば正直なところこの性能は過剰です。
配信を主目的としてこのクラスの性能が必要になってくるのは、いわゆる4Kゲーミング(4K解像度で120FPSを出したい場合)や、WQHDと呼ばれる解像度(HDと4Kの中間)で240FPSを出してゲームをしたい場合、またそれらの解像度で配信を行いたい場合などになるかと思います。
これらの言葉の意味などがよくわからなければ、通常はこの性能を選ぶ必要は無いと思います。(わかったとしても殆どの場合はこの性能のパソコンは不要と思います。)
以上、4種類ほどの価格帯とそれぞれの傾向について挙げてみました。
私の個人的なおすすめ度で言えば26万円~の価格帯のパソコンが一番です。出来る幅と金額のバランスが良いので。
ただ、そんなに出せないという場合であれば16万円~のものを最低限としておすすめいたします。
4万円のPCは事実として存在すること、SNSでこのPCで配信者になれるか?という声をたまに見かけるため、私の感想を書くために掲載しましたが、どうしてもそれにしか手を出せない、という事情が無い限りは私はおすすめしません。
また55万円~のパソコンは明確に目的があり、その性能が必要だと言うのであれば選択していいと思います。
周辺機器の選択
次は周辺機器を見ていきたいと思います。
こちらに関しても通常必要なものを書いていきますが、周辺機器はパソコン本体と比べ価格差が比率でみても大きくなく、同じ価格帯でも選択肢が多くありますので、あくまで参考程度にしていただければと思います。
箇条書きの最上段が最低限の価格であり、段落は全てを選択するわけではなく、それを選んだ場合の価格となります。
モニター
まずはパソコンとセットで、そもそもがこれが無いとパソコンとしての利用は不可能であるもの筆頭のモニターから書いていきます。
またここで書いていくゲーミングとは、発売元が低遅延、高リフレッシュレートをうたっている商品の事を指します。
かつ、ここで掲載するのは性能を考えた価格の商品ではなく、あくまでその要件を満たす最低限のものの価格であるため、実際に選択する際は評判や実測された性能を調べてから購入するようにしてください。
モニター(1万円)
ゲーミング(+1万円~)
高解像度(WQHD:+7000円~/4K:+2万円~)
最低価格でこれくらいなるでしょうか。そして可能であれば配信画面の整理やコメントチェックなどのためにモニターはメインモニターの他にサブモニターがほしくなり、最低価格で言えば2万円程度になるかと思います。
ただし、モニターはメーカーがうたう数値が同じでも計測方法が独自であるため、実際の性能が違うことがあるということは覚えておいたほうが良いです。
かつパソコン本体を16万円~以上の物を選んでいることを前提とすれば、個人的な推奨は以下の組み合わせです。
フルHD解像度のゲーミングモニター(2万円~)
配信をする時に主に見るモニター。ゲームをする時はゲームを映し、雑談配信などを行う時はモデルを動かすソフトを大きく置いて、表情などをチェックしつつ配信します。
WQHD解像度でIPSパネル(少し綺麗)のモニター(3万円~)
配信をする時のサブモニター。ゲーム配信をする時はコメント欄を置いたりする他、基本的には配信する時に配信用ソフトを表示して配信を管理しやすくします。
少し綺麗なモニターを選んだのはプライベートで使うことを想定したもので、そうでなければ安価なもので構いません。ただし、解像度についてはWQHD以上の方が作業スペースが大きくなるのでこちらは推奨します。
まとめると、モニターは2枚以上を推奨し、その前提だと最低は2万円~、推奨は5万円~になります。
マイク
次に必要なもの筆頭はマイクです。マイクも品質や性質によって選択肢が多岐にわたりますが、あくまで一例として書いていきます。
ヘッドセットやWebカメラ等の付属マイク(全価格帯)
基本的にはやめておいたほうがいいですと言わざるを得ません。すでに持っていて追加投資は出来ないなどのやむを得ない事情があれば選択肢に入るかとは思いますが、これ以降のどの選択肢よりも音質は悪いです。
USBマイク(6000円~)
USBマイクはこれ以下の価格帯にも複数ありますが、実際におすすめ出来ると言えるのはこれくらいの値段からになります。安定感や安心感を得たいなら金額が跳ね上がりますが、18000円~くらいを勧めます。
オーディオインターフェース+マイクの組み合わせ(3万円~)
一番おすすめです。インターフェースもマイクももっと安価なものはありますが、マイクは品質的に、インターフェースはトラブル解決のために有名なものを使用する事を勧めます。拡張性やマイクの音量操作が容易であることなどメリットが多いので本当におすすめです。
正直なところ複数の候補を書きましたが、個人的にはオーディオインターフェースとマイクの組み合わせが一番お勧めです。
有名配信者様などが利用しているスポンサー様提供のUSBマイクも音質などは悪いものでは全くないと思います。
ただしVtuberとして今後特殊なマイクを使いたい場合、歌用のマイクでもっと良いものを使いたい、特性の違うマイクを使いたいなどが出てきた場合、あるいは最初から予定がある場合も含め、オーディオインターフェースをおすすめしています。
そういった予定が一切無い場合はUSBマイクでも構わないと思います。
カメラ
あなたの動きをモデルに反映するためにカメラも必ず必要になります。具体的な選択肢としては、
USB接続のWEBカメラ(8000円~)
もっと安いものもありますがオートフォーカスがついていないと動いた時にトラッキングが外れる事が多いためこれ以上の価格帯のものを選ぶのが良いです。メリットとしてはこの後紹介する手段と比べてバッテリーの心配が不要なことです。
FaceID搭載のiOS端末(中古価格4万円~)
多くの方が普段遣いのスマホとして使用しているかと思いますので、それをそのまま使うことが出来ると思いますが、該当のスマホを所有していない場合は性能を求めないため中古で4万円から入手出来ます。
多くの記事で特定のソフトとの組み合わせで推奨されている通り、トラッキング性能が高く、またこの機能が付属していないと使用できないLIVE2Dモデルのパラメータもあります。
その他スマホ(価格差あり)
よほど古いスマホでなければ各トラッキング用アプリを使用することが出来ます。
その他周辺機器
その他にはマウスやキーボードやイヤホン、出来ればマイクアームや場合によりスマホスタンドなどが必要になってきます。
このあたりの設備はどれくらいのものを買うかにもよるのですが、本当に必要最低限であれば1万円くらいあれば揃えられます。
以上全てを揃えると
ここまでで基本的に最低限必要なものは載せたかと思いますので実際に例を考え、最低限のプランと私の推奨プランで考えてみます。
節約プラン(19.6万円)
パソコン本体(16万円)
最低限のモニター2枚(2万円)
USBマイク(6000円)
カメラは持っているスマホを利用(0円)
その他周辺機器も最低限(1万円)
推奨プラン(35万円)
パソコン本体(26万円)
推奨の組み合わせのモニター2枚(5万円)
オーディオインターフェース及びマイク(3万円)
カメラは持っているスマホを利用(0円)
その他周辺機器は最低限(1万円)
あくまで例ではありますが、こんな感じでしょうか。
冒頭で書いたすでに設備を持っている、というのは、性能十分なパソコンなどを持っているかどうか、スマホをそのまま使うことが出来るかどうかなどが該当しており、それらを持っていれば節約になる、ということです。
おわりに
中途半端なところとなってしまいますがまだ長くなる気配がするので前篇としてここで一度締めたいと思います。
次回はお金がかかる?後編をお送りする予定です。よろしくお願いします。
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