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言葉ではいくらでも嘘をつける


マッチングアプリで出会いを探してると人と付き合うまでの段階とそれにともなう感情がどんどんインスタントになってくる。

受験勉強とかで多くの問題解いていったらある程度出題傾向のパターンが見えてくるように、こう解いたらいいんだっていうのがわかってくるとあとはどんどん単純作業になる。相手と個別に関わるというよりは相手の傾向にあわせた対策をする、みたいなかんじで
みんな大体同じように思えてくるし、接し方もパターン化してくる。相手にとって自分もたくさんさばいてきた人間のうちのひとりに過ぎないんだろうなって思う。

他人から関心とか好意を向けてもらうための技術とかコツだけがやけに発達してしまって
そんな自分がほんとにくだらなくて嫌になる。

人に好意むけさせるために有効なのは、
相手の感情の振れ幅の絶対値をプラスマイナス最大限に大きくして短時間でプラスマイナスに行ったり来たりをできるだけ多くくり返させることだと思う。

相手に関心のあるふり、相手に関心のないふり、相手から影響を受けてるふり。相手から影響を受けてないふり。相手は自分にとって特別な存在ってアピールのふり。相手は自分にとって特別じゃない存在ってアピールのふり。

その他有効だと思うのは相手と関わっているときに生まれたささいな感情をでっかく誇張して伝えるのとか。相手のことをカメラアプリの加工フィルターを通して見るようなかんじ。

思ってもいないような完全な嘘だと相手に悟られると思うから、少し思った相手のいいところをオーバーに褒めたりする。相手がしてくれたことにはオーバーに喜ぶ。相手の言葉に一喜一憂してるふりをする。

こうして書いているとつくづく嫌な人間だ。人間舐めてんじゃねーぞって思う。こういう小ワザみたいなのだけがどんどん増えてるだけの薄っぺらい自分がわかりやすく露呈する。

自分がすらすら相手が喜ぶようなことを言える分、相手にそれをされたときにこいつお決まりのテクニックで他のやつにもこういうこと言ってんじゃないの、って冷静な自分がいて最悪だ。実際テクニックで言ってるひともいるだろうけど。自分がそういう風に人と関わってるとほんとうにそう思って言ってくれてる人の気持ちを受け取れなくなる。

初めて人と付き合ったときみたいな、この人とやっと付き合えてうれしい!みたいな感情はもうない。

でもいろんな人との関わりが大体おなじってわかったからこそ、そのなかで枠からはみでてくる人とか自然と心惹かれる人が際立ってみつけられるのかもとも思う。

誰と付き合えてもだいたいおなじなら、言葉ではいくらでも嘘をつけるしつかれるなら、結局自分の直感しかあてにならなくない?って思った。

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