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100円の女

最近自分が世間のいう、いわゆる尻軽女になってしまったということに気づきました。男の人からどうやら軽く見られてしまうらしい。
自分が好きで着ていたつもりの服も田舎では軽い女に見られる要素になるらしいです。他人から指摘されて気づきました。

確かに以前よりも肌の露出が多めの服装をすることが増えたかもしれません。自分では好きな服を選んで着ていたつもりでも自分の気づかないうちに心の奥底に相手の男性の気を引きたいという助平心があったのかもしれません。
でもそれは相手が大人っぽい女性が好みというのでできるだけそれに近づこうとした結果なんです。そうしているうちに自分もその服装を気に入った。そもそも男性の気を引きたい好きになってもらいたいとおもうことはそんなに悪いことなんでしょうか。みんなできればたくさんの異性から好かれたいんじゃないの?私は人から興味を持ってもらえないでいるよりは好かれたいです。

付き合ってないのに手を繋ぐのを許すとか付き合ってないのにするとか相手の家にあがるとかそれは軽く見られるからだめとか私にはもうよくわかりません。もうわかりたくないだけなのかもしれない。相手の男性からしたら簡単にのこのこついてくる都合のいい軽い女でしかないのかな。私はただ相手ともっと親しくなりたいって思っただけです。女性が男性から大切にされるためにはちゃんと段階とか手続きを踏まないといけない、身持ちの固い女に見られなければいけないっていうけれど、それって意味あるんでしょうか。これも私がちゃんと付き合うまでの段階とか手続きを踏めないことの言い訳なのかな。

仲良くなっていく段階で好意的に思っている男性から何か提案されたときそれを断ることがひどく心苦しいというか、そもそも私にとって誰かからの頼みなどを断る、という作業自体がひどく心を砕くめんどくさいことなのです。断ることがめんどくさくて返事を放っておいて無視してしまうことも多々あります。断ったときに相手が残念そうになるのが耐えられない。

そして私がその男の人からの要求に応えなかったとき、見放されてしまうかもしれないという不安。ほんとうはこれがいちばん怖いです。もし私に友達がいたら多分、そこで待ってくれない男性とはさっさと関係を見切ったほうがいいと言われるんでしょうけど、今はなんだかその余裕がもてない。せっかく仲良くなれたのに見放されてしまうのが怖い。

私の好きな映画に「百円の恋」というのがあります。
主人公の女性は百円玉が転がってきたらそれを思わず拾ってしまうような女なんです。
主人公が好意を寄せている男性が、主人公に自分がいることを気づかせるために、自分から話かけるのではなくてその女の人の前に百円玉を転がす。すると、その女は思わず拾ってしまい視線の先に男性がいることにきづく。

私はこのシーンを観たとき、ちょっといいな、って思ったんです。それを観たときには気づかなかったけれど多分私はこの主人公の女といっしょです。百円玉が転がってきたら思わず拾ってしまうし、私の気を引くために自分の口は使わないで百円玉を転がすような男が好きなのです。

だからもしあなたが軽い女と出会ったら、簡単にビッチだなあとか思わないでほしい。できればのお願い。あなたにとっては108円でさえなく100円の価値しかない女かもしれないけれど、軽い女こそ大切にしてほしいよ。だって軽く見えるのは色々考えての行動かもしれないから。相手にたくさんお金使わせてしまうからお家で会うほうがいいかもしれないとかさ。

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