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電通大夜間コースに興味を持ったときに読んでほしいnote

先のnoteでも書きましたが、東京都調布市にある電気通信大学には夜間主コース(先端工学基礎課程)があり、一般的な工学部の課程を平日夜間と土曜日の終日に開講される講義を受講することで学び、学士(工学)を取得することができます。
同様の学校に比べて学費も安く、工学を学びたい社会人に魅力的な選択肢になると思いますが、負荷が高いのも事実です。
このnoteでは、私の経験をもとに、社会人が「先端工学基礎課程を知った後、出願の検討・準備を始める前」に考えると良いと思われることをまとめます。

1. 4年間(編入の場合は2年間)続けられるか

この大学が通信制大学や民間のスクールと大きく異なる点は、最低でも4年間(編入の場合は2年間)在籍する必要があるという点です。休学や長期履修制度(※)を利用することで在籍期間を伸ばすことはできますが、短縮することはできません。このことは、その間は調布市へ通学できる範囲外に住めないということを意味します。ご自身やご家族・パートナーのライフプランと照らし合わせて、慎重に検討する必要があります。転勤ありの雇用形態の方は、予め勤務先に根回しが必要です(面接でも勤務先の了解を得ているかを聞かれることがあります)。
 ※長期履修制度:大学に申請の上で許可を受けると留年扱いにならずに在学期間を伸ばせる先端工学基礎課程特有の制度。

2.在学中のカリキュラムに耐えられるか

通学制の大学に通うということは、授業の時間に仕事を含む他の予定を入れられないということです。
大学既卒者は単位認定により一部授業の履修を免除できますが、それでも普通の大学生と同じ単位数を平日夜間と土曜だけでカバーするので、時間割はギッチギチです。
電通大は時間割を公開しているので(http://kyoumu.office.uec.ac.jp/timet/)、出願を検討した段階で確認しましょう。シラバスも同様に公開されています(http://kyoumu.office.uec.ac.jp/syllabus/)。
私は本稿執筆時点で入学前なのですが、実際の辛さはTwitterで「K課程」(内部では先端工学基礎課程のことをK課程と言うそうです)「UEC XXK」(XX:入学年度の西暦末尾2桁)と検索してみれば垣間見ることができるでしょう。

3.電通大で学ぶ理由の方向性は定まっているか

過去数年、先端工学基礎課程の新入生試験では志望理由書面接が課されています。上記のような先端工学基礎課程で学ぶことのデメリットも考慮しながら、”なぜ先端工学基礎課程で学ぶのか”を(志望理由書&面接対策も兼ねて)考えることをおすすめします。ご自身の社会人経験などを根拠にしつつ、2・3の論理的な理由がまとまれば十分かと思います。
志望理由書を私が書いたときの考え方は別稿でまとめようと思います。

私が受験した年の先端工学基礎課程の入試は要項に「合否は総合的に評価する」と書かれていました。これは裏を返すと「筆記試験の点数だけで機械的には決めない」と読めるものだと(個人的に)思いましたし、肌感覚としても意欲をかなり重視しているように思いました。
この入試形態が続く限り、負荷の高さを理解した上で志望理由を考えるプロセスは入試対策として重要ですし、望まない中途退学を防ぐ観点からも大切なことだと私は思います。

ネガティブ面の記述が多くなってしまいましたが、入学前から課題が渡されるなど、先端工学基礎課程は非常に面倒見の良い雰囲気を早くも感じています(もちろん努力は必須ですが)。工学を基礎から学びたい社会人の方はぜひ検討してみてください。

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