見出し画像

「はじめてのキャンプ」企画にスタッフ側として参加して。。

 こんにちは。しずくです。今回は、「はじめてのキャンプ」という企画にスタッフとして参加させていただきました。この企画はNELClewという一般法人と名鉄観光サービスさんの名鉄Second Schoolとの連携企画です。小学生低学年の子ども達とその親の方を対象に実施したものです。一泊二日で行われました。今回の企画の目的は、知識と資格を持った大学生、大学の教授とキャンプをしてみて、基本的なキャンプの仕方について学ぶということです。ロープワーク、海遊び、焚火、キャンプテントの立て方、夕食づくり、雨の中のキャンプ体験、野外カフェなど多くの活動をしました。

 いつもは、三重大学での環境リテラシー学という授業に参加して、先輩やガイドさんたちから学ばさせていただく立場にいますが今回はその逆の立場になって参加させていただきました。今回は、私の同級生は誰も参加していません。それは、私がこのnoteをアメリカ、ボストンから書いていることに由来しています。(実際は、旅立つ前に提出しなくてはならなかったので、それまでに提出できなかったこと、非常に反省しています。アメリカに来て一週間目は、語学学校やホームステイ生活になかなか慣れなかったり、時差ボケに苦しんだりしていました。今はアメリカ生活二週間目ですが、夜の10時には寝ないと体力が持ちません。一日中、慣れない言語を聞いたりしゃべったりすることは非常に私にとっては体力が必要です。)今、私はアメリカで語学留学をしています。8月の月末に日本を出発し、9月の月末に帰国します。現在、今までにないくらいの非常に貴重な体験をしています。この体験は実際にアメリカに一人で来たからこそ分かるものだと確信しています。実際に体験すること、自分で感じること、考えることの大切さ、その重要性は計り知れないものです。この日々の記録をこのnoteに書きたいくらいです。多くの方々の協力があって実現できたことです。感謝しきれません。また、その感謝を忘れてはいけないし、私を日々支えてくれている方々のことを決して忘れることなく、その人たちとの関係を長く大切にしたいと強く思っています。

 本来、私が留学に行っている期間には、受けなくてはいけない授業がありました。しかし、教授が留学も大事な経験だから行ってくるべきだと私の留学を許可してくださいました。夏休みに私以外のメンバーが受ける授業日数を補うことができるなら、行ってもよいと。私は、私の留学を後押ししてくださった教授にも感謝しています。その教授は、良い意味で他の教授とは変わっていて、非常にアクティブで、真剣で、面白くて。。。とてもお世話になっております。ありがとうございます。

 やっとここから本題が始まります。

 企画のはじめに、レクリエーションとして小学生とその親、大学生で混じって水鉄砲対決をしました。それは、腰にトイレットペーパーを巻き、ペットボトルに入った水を互いにかけ合い、そのトイレットペーパーが切れたら負けというものです。大学生チームと小学生親子チームで対決をしました。子ども達はもちろん楽しんでくれましたが、親の方も一緒になってワイワイやってくれるとは想像していませんでした。確かに、大好きなパパ、ママが一緒に楽しんでくれた方が、子ども達も楽しみやすいのかなと思いました。これは、今回のことに限ったことではなく、日ごろの学校生活でも同じことが言えるのではないかと思いました。例えば、グループ活動をしているとします。そのグループ活動をしているメンバーの内誰か一人でもやる気がない雰囲気を出しているだけで、全体の雰囲気が下がります。これは今回のことを大げさに言い過ぎかもしれませんが、全員が同じ方向を向いていると、団結力も高まり、最終的に良い結果につながりやすいと思います。
 次にロープワークを皆で行いました。今回はもやい結びと自在結びです。
 もやい結びの私が思う結び方のポイントは、下、下、上(もしくは上、上、下)という順番で行うことです。

 もやい結びを覚えると、アウトドアの趣味を持っている人にとってはかなり有益です。たとえばキャンプで、テントやハンモックのロープを樹木に固定する時、釣りの時に釣り針を取り付ける時、ロープで海水を汲む場面、湖でボートを係留する時など、小型船舶の免許取得でも必要です。
 もやい結びは、様々なお仕事の中でも活用することができます。トラックに重たい荷物を固定する時、重たいものをロープで引っ張る場面、釣り上げる場面でもです。空中に体を持ち上げ高所作業をする時、救助活動でも頻繁に使われています。もやい結びを覚えるのは、安全性の向上のためでもあるのです。 
 次に自在結びについて紹介します。自在結びはもやい結びとは違い結び目をスライドさせるだけでロープの張理を自由に調整できるというメリットがあります。自在結びをマスターしていると、自在金具が壊れたり、自在付きロープの本数が足りなかったりするときに役に立ちます。

画像5

 このロープワークで感じたことは、小学生の理解力の速さです。これは、今回の企画でも個人差はありますが、子供たちの中には、先輩がやり方を数回、やって見せて説明しただけでもうやり方をマスターしている親子がいました。私の場合、特にもやい結びに関しては、やっと企画の三回目で習得することができました。これはただ単に私の理解能力が劣っているだけなのかもしれませんが、その親子を見て非常に驚きました。はじめ、私は、小学低学年がロープワークを教えたとしても理解できずに、すぐに諦めたり、飽きてしまったりする子が多く出るのではないかと思っていました。しかし、実際は、長い時間でなくても全員の子ども達が一生懸命に理解しようとして取り組んでいました。その必死さがかわいいなと思いました。しかし、さすがに後半になってくると木登りをしたくなったみたいです。私も心の中で「分かる!」と思って子供たちを見てました。私も小学生の頃、木登りが大好きでよく、実家の後ろの公園で兄弟と木登りをしてた楽しい思い出があります。

 このnoteを書いていて、また、アメリカの生活を2週間ほど体験して、さらに入学してから一度も実家に帰れていない状況でずっと実感していることは「本当に家族みんなでゆったり過ごせる時間は少ない」ということです。私は兄弟が私含めて四人います。兄弟がみんな小さかった頃、受験という言葉すら知らなかった頃は、家族皆で色んな所に旅行に行ったり、公園に行って遊んだり、家でのんびり映画を見たり。。。確かに、特に兄弟間では沢山ケンカもしましたが、あの時間は非常に貴重だったなと思います。兄弟みんな、成長してくると部活動、受験、熟、学校などやることが増えてくるし、私のように家から旅立っていく者が増えていきます。

 その後は海で遊びました。子ども達の中には、人生で初めて海で泳ぐという子や、海には入りたくないという子、はしゃぎながら海遊びを楽しんでいる子がいました。(そのような中、海洋を専門とする学科に所属する先輩は一人で黙々とシュノーケルをつけて魚を探している姿はさすがだと思いながらも、面白かったです。)私は見ることは好きですが、個人的に海に入ることは、今の時点であまり好きではありません。なぜならしょっぱいからです。海で泳いだことがある人であるならば一度は経験をしたことがあるでしょう。海で泳いで、一気に水を飲んでしまい、のどが痛くなるという状況です。私は何度か経験をしたことがあります。今回の企画では一度も海の水には漬かりませんでした。私はただ単に自分の都合で海に入らなかったのですが、大学3年生のリテラシーベテラン先輩は、意図的に海に入らないことを選択していました。それは、何かアクシデントが起きた時に、スタッフ全員が水につかった状態だと、それに対応しにくくなるからです。先輩の言葉を聞いて、さすがだと思いました。スタッフとしていつも働いている先輩や先生たちはいつも「リスク管理」「危機管理」ということを意識しています。常に起きるかもしれないことを予測しておくこと、それに備えて行動しておくことは非常に重要なことだと思います。

画像6

 私は海のことを考えていて、またこのnoteを書いていて、海は場所によって塩分濃度が違うのだろうかと思いました。色々調べていると実際に場所によって塩分濃度が違うことが分かりました。その時の気候条件や、注目している海がどこに位置しているのかということでも変わってきます。本当に様々な要因が関係しています。調べている途中で、私が大学で習ったことを思い出しました。復習にもなるので、場所によって塩分濃度が異なる一つの要因としてここにその事項を示したいと思います。

 海水の水以外の主成分は塩化ナトリウムです。塩化ナトリウムは、食塩です。海水中の塩分濃度は、水温、水深、極地・赤道で異なります。濃い海水ができる原理は、例えばメキシコ湾流という暖流が北欧まで流れています。メキシコ湾流は、グリーンランドという天然の冷蔵庫で冷やされ、凍ります。氷は、原料が海水であっても真水です。水が結晶化するときに、塩分は氷から押し出されます。氷ができると周りの海水は塩分が濃くなります。塩分が濃くなると比重も高くなり海底に塩分が濃い海水が沈んでいきます。メキシコ湾流は、次々と海水を北欧まではこびますから、海底の濃い海水は、海底を伝って米国東海岸沖に押し出されます。この海底海流は地球を1周します。同じ事が南極でも起きます。濃い海水は、最後は、より低い海底を求めて世界を流れ、太平洋ではフィリッピン海溝、日本海溝に溜まり終着点を迎えます。グリーンランドから、これに要する時間は、約1000年と言われています。つまり、フィリッピン海溝、日本海溝の海底が最も塩分濃度が高いことになります。

 またさらに塩分濃度について調べていて面白い論文を見つけました。その論文は、食塩(NaCl)、再現自然塩(NaCl + MgCl2 = 97:3)、および自然海塩(原料は天然海水のみ)の 3 種類の被験物質について、盲験下に、その味覚上の差異を検証したものです。この論文を見て思ったのは、その人の背景によっても、塩分を感じる仕方が変わってくるということです。被験者には、在住地あるいは勤務地以外は無作為に採用した成人ボランティア 23 名を用いています。その論文上では二つの実験を行いました。

 一つ目は、各被験物質について、味覚上の最適濃度に関してです。本試験の結果は、3 種の被験物質間に大きな差異は認められず、また第 1 群(石垣島在住者)と第 2 群(東京都港区常勤者)間でも、ほぼ同等の最適濃度値を示しました。ヒトが最適と感じる塩分濃度は、体液の塩分濃度(0.9%前後)と相関関係があり、種々の最適値が報告されています。本試験で判定された最適塩分濃度は、3 種の被験物質に共通して 0.75~0.77%の範囲にあり、0.9%以上の濃度を最適と判断した被験者は 23 名中 1 名のみでした。以上の結果は、最適濃度に対しては地域差が小さいことを示していることになります。二つ目の実験として上記に書いた三つの塩の内地域の異なる人々でどれほどの嗜好の差異があるのか調べるものです。この試験結果(図 6-11)は 2 つの群間で顕著な相違が示されました。第 1 群の石垣島在住者の場合、62.5%(10 名)が最も美味しい塩として自然海塩を選択したのに対して、東京都港区常勤者の第 2 群で自然海塩を選択したのは 28.6%(2 名)に過ぎませんでした。一方、順位 3 位、すなわち最も不味い塩には、第 1 群の 56.3%(9 名)が食塩を、第 2 群の 71.4%(5 名)が自然海塩を選択しました。従来から、関西以西は薄口、関東以北は濃口を好むと言われていますが、本試験においては、最適塩分濃度値には群間の差が認められていません。ではこの嗜好の違いは何に由来するのでしょうか。最初に述べたように、国内では明治 38 年から平成 8 年まで塩専売法が施行されていましたが、沖縄では昭和 20 年から昭和 47 年までの 27 年間はこの法律が適用されず、特に石垣島を含む先島地方では、「食塩」(精製塩)ではない自然海塩が使用されることが多かったのです。本試験の第 1 群の平均年齢は 47.3 歳であり、沖縄の本土復帰以前に幼少年期を過ごしています。自然海塩で育った者と、化学塩しか知らなかった者の嗜好に、復帰後 40 年を経た今日も影響が存在するとすれば、今回の結果は単なる嗜好試験ではなく、政治、文化、歴史等を背景としたホリスティックな問題を提起しているのかもしれないと記述されています。また今回の検討の背景には、年齢差、男女差、など多くの要因が潜在していることも考えられます。


自然海水塩に対する味覚的嗜好に関する検討

https://www.jiu.ac.jp/files/user/education/books/pdf/836-47.pdf

 また、みなさんはどうして海はしょっぱいのか思ったことはありませんか。私は今回、そのような疑問も抱きました。

 海水には、塩素、ナトリウム、硫黄、マグネシウム、カルシウム、カリウム、炭素、臭素などが溶けています。下に示したグラフによると海水に含まれる塩分の内の78%はNaClでで構成されています。この塩化ナトリウムがしょっぱい基になっている訳です。

画像1

 それでは、何故しょっぱい海水ができたかと言えば、地球の歴史を遡ることになります。
地球ができたのは今から46億年ほど前のことです。そのころの地球は、表面はマグマで、空は水蒸気や塩素ガスで被われていたのですが、地球の温度が下がるに従って、空にあった水蒸気は雨となって塩素を溶かしながら地球に降り注ぎ、それらが窪地に溜まるようになりました。これが海の始まりで、43億年ほど前の話です。

 最初の海は、塩酸が含まれた酸性の海水だったのですが、徐々に岩石に含まれるナトリウムと反応して中和され、現在のような海ができました。つまり塩素を含んだ水にナトリウムが溶け、塩化ナトリウム(つまり塩)の水ができたのです。この時から海水はしょっぱかったはずです。そして、太古につくられた海が今でも同じようにしょっぱい理由は、溶かす側の水と溶かされる側の塩が、それぞれ入る量と出る量で釣り合っているからです。まず溶かす側の水ですが、そもそも水は、個体(氷)、液体(水)、気体(水蒸気)のいずれかの形で、空、陸、海の間を行ったり来たりしています。気体から液体になるのは1年間で約500兆トン、一方で、同じ量の水が液体から気体に変化しています。海を中心にみてみると、海から蒸発する水は425兆トン、一方、海に供給される水は、雨から385兆トンで、川から約40兆トンです。つまり、差し引きゼロで釣り合っているので海の水は一定に保たれています。但し、詳しく見れば、時代ごとに海水量の増減はあります。最近では、地球温暖化にともなって南極や北極の氷が溶け、海水が増えて、海水面が上昇することが心配されています。次は溶かされる側の塩ですが、塩の素は現在でも供給されています。主な供給源は陸上の岩石で、河川水が溶かし、そのまま海に運び込んでいます。河川水以外では、空からも運び込まれています。最近話題の黄砂は、タクラマカン砂漠やゴビ砂漠の砂や塵が風によって運ばれ、日本・韓国・中国に降ってくる現象です。当然、周辺の海にも降っています。他には海底火山の爆発やマグマの噴出によって、様々な元素が溶かし込まれています。このように供給される塩ですが、同じように海水から除去されているので、海が年々塩辛くなるようなことはありません。塩は海の中を循環しながら、生物に取り込まれたり、化学変化を起こしたりして、最後は堆積物となって海の底に積もります。しかし、元素によっては、すぐに海から除去されるものもあれば、いつまでも海の中をさまよっているものもあります。これを滞留時間と言いますが、長いのは塩素(1億年)、ナトリウム(2億6000年)、短いのはカルシウム(100万年)などがあります。いずれにしても、海に入ってくる量、とどまる時間、そして出ていく量がうまく釣り合っているので、やはり一定の塩の量なのです。

 海で遊んだ後は、いよいよ夜ごはんのの準備の開始です。焚火をして、無水カレーを作りました。

画像3
画像4

 焚火はロマンチックな雰囲気を作り上げます。家族や友達と体も心も温かい時間を過ごすことができます。そんな焚火ですが、少しコツが必要です。基本としては、「小さな炎から大きな炎へ」です。小さい炎からはじめ火床の温度を上げていけば火は自然と大きな木に燃え移っていきます。今回は、着火剤の代わりに落ち葉や松ぼっくりを使いました。落ち葉、松ぼっくり→細いまき→太いまきの順番です。焚火をする時は、焚火台を使うのが便利です。その下に、燃えやすいものがある場合は、焚火台を置くところは、取り除いておくべきです。近くに水場がない場合は水の入った容器をそばに置いておきましょう。また焚火が終わった後の話ですが、適切に処理をする必要があります。

 灰を捨てる方法は、主に二つあります。キャンプ場に「灰捨て場」があるならそこへ捨てることができます。またそのような場所がない時は灰は持ち帰りましょう。自治体によって燃えるゴミ、燃えないゴミなど、どのゴミとして捨てるかが違うのでお住いの自治体のルールに従いましょう。灰を処理する時の注意点としては、必ず火が消えていることを確認することです。火が残っている状態で捨てたり持ち帰ったりすると、再燃してしまう可能性があるのでとても危険です。捨てた後、何かの拍子に火がついてしまったり、車の中で再燃してしまい火事になることもあるので、目視ではなく手で触れるほど冷えていることをしっかり確認することが大事です。また、灰を地面に埋めて帰ることはしてはいけません。灰は少しの量なら肥料としても使えますが、たくさんの人が埋めてしまうと過剰摂取となり、土に良くなかったり、熱いまま埋めてしまう事によりヤケドの危険もあります。

 焚火、ご飯が終わった後は子供達は花火をしたり、海に行ったりしていました。私は、この時間に大きな失敗をしたと思っています。本来この夜の時間は参加者さんとたくさん話せる時間であったはずです。しかし、私はスタッフの先輩達とだけで集まってご飯を食べたり、その後もテントの下でお話をしたりしてしまいました。しかし、大学院の先輩は一人で子供とその親を夜の海に連れて行っていました。そして、たくさん子供たちと話して仲を深めたり、保護者の方からお話を聞いて学ぶことがあったりしたようです。私は、その先輩を、日ごろから尊敬しています。しかし、ただ尊敬するだけして先輩を見ているだけでなくて、その先輩のように実際に行動にうつせる人になりたいと思いました。

 今回の企画は二日間ですが、非常に一日目はタフでした。やることがたくさん計画されていました。正直、準備から片付けまでやるスタッフ側も参加する側にも少し大変だったのではないかと思いました。しかし、私的にはこれで良かったのではないかと思いました。二日目は、比較的、雨が降っていたものの、のんびり過ごすことができましたし、お金を払って来ている親子にとってはより多くのことを学べた方が満足感が得られるのではないかと思うからです。しかし、やはり忙しすぎて内容に対する満足感よりも疲労感が上回ってしまうのはあまり良いことではありません。親子の満足感、感じたことなどを知るためにアンケートなどを実施できたら次の企画に参考にできたのかなと思いました。

 私も、小学生の頃は、毎年夏休みには家族とキャンプに行っていました。しかし、私たちは特に対した知識もなく、なんとなくでキャンプをしていました。しかし、もしこのような企画があったら参加したかったなと思いました。確かに、正確な知識等が無くてもキャンプはできますが、正しい知識があった方がよりキャンプ楽しむことができるし、安全性も増すと思うからです。

 今回、初めてキャンプをするという親子が以外にも多くてびっくりしました。実際、国立青少年教育振興機構が実施した調査によれば、学校以外の公的機関や民間団体が実施する自然体験活動への小学生の参加率が、2006年から2012年にかけて10%以上も低下しています。同様に、過去1年間でキャンプを行なった人の数も、1991年から2011年の20年間で減少傾向に歯止めがかかっていないようです。

画像2

 今まで漠然とキャンプは人々に良い影響をもたらすと考えてきましたが、実際にどのような効果があるのか気になり調べてみました。

①学力向上

実は、自然体験の有無と学力の高低には相関関係があることが示されています。たとえば自然の中で遊んだり自然観察をしたりしたことのある子ども達のほうが、全国の学力検査において理科の正答率が高いことが分かっているのです。そして理科以外でも、自然の中での集団宿泊活動を行なった小学校のほうが、国語・算数の「活用」に関する問題の正答率が高い傾向にあるのだそう。自然に対する興味関心や、自然の中で他人と協力し合うという体験が、日ごろの勉強に良い影響をもたらすということですね。

②生きる力の養成

 文部科学省中央教育審議会の答申では、体験活動の意義や効果のひとつとして「社会を生き抜く力の養成」を挙げており、自然体験の減少はすなわち、子どもたちの「生きる力」の減退を意味するとしています。最近の子ども達が家の中ですることといえば何でしょうか。テレビ? ゲーム? インターネット? YouTube? しかし、こういった “人工的な” 体験を通して得られる情報は、私たちが心地よく感じられるように計算・加工されていると、答申では指摘しています。情報が向こうから流れてくる。つまらなければチャンネルを変えればいい。クリアできなければ電源を切ればいい。こういった “心身に負荷のかからない” 環境に甘んじていては、育つものも育たないことは明白です。自然の中で、これまで触れたことのないものにも触れながら、その存在を認める経験を積む。それにより、大人になっても思い通りにならない他者や状況に直面した時にもうまく対応できる素地が、徐々に築かれていくのではないでしょうか。

➂脳機能の向上

 信州大学の平野吉直教授も、自然体験活動をたくさん行なった青少年の特徴について以下のようにまとめています。

・課題解決能力や豊かな人間性など「生きる力」がある    (※わからないことはそのままにせずに調べる、誰とでも協力し合える、相手の立場に立って物事を考えられる)
・体力に自信がある
・環境問題に関心がある                  (「地球の温暖化」「ゴミ問題」など、気になる環境問題の数が多い)
・得意な教科の数が多い(「理科」「図画工作」「体育」が得意な人が多く、得意な教科の数も多い)

 また、大脳の自己制御機能を調べるために「赤いランプがついたらゴム球を握る(=go課題)」「黄色のランプがついたらゴム球を握らない(=no-go課題)」という『go / no-go課題実験』を同教授が実施したところ、キャンプを行なった子どもたちは間違い回数が有意に減少したのに対し、テレビやテレビゲームや室内遊びの時間が長い子どもたちは間違い回数が有意に増加することも分かっています。

 ちなみに、平野教授が行なった調査によれば、以下のような条件下で、子どもたちの生きる力の向上が顕著に確認できたようです。

・期間は「14泊以上」だった
・宿泊は「テント」が多かった
・食事は「自炊」が多かった
・天候が「厳しい日」が多かった

 二日目企画でなみんなでラジオ体して、その後、大人たちはお茶会をしたり子供たちは海に遊びにいったりしました。

 今回、少し激しめの雨が降り、キャンプ道具がほとんど濡れてしまう出来事が起きました。上記に書いたことによると、生きる力を養うためには雨の日を経験するのは良いのかもしれないですが、片づけをする時間が通常の4,5倍になった気がしました。雨の後の片づけには、非常に体力と根性が必要です。それでも、特に雨の後の片づけをおろそかにすると後でもっと大変なことになってしまいます。例えば、道具がカビてしまったり、もろくなってしまい今後使えなくなってしまいます。また、次使いたいと思っても気持ちよく使えなかったら、せっかくのキャンプを楽しめないですよね。私たちスタッフは参加者の方が帰った後、現地で5時間ほど片づけをしました。それでも片づけは終わらず、私は参加できませんでしたが、大学に帰った後も先輩たちが非常に時間をかけて片付けの続きをしてくださいました。片付けに関して言えば、この時もある先輩の姿を見て学ばさせていただくことがありました。雨の中で一人でももくもくと自主的に片づけをする姿がありました。確かに、スタッフみんなで片づけをしていましたが、少しひと段落がついて子供たちと遊ぶチームと、お茶会の準備をするチームに分かれようということになりました。私は、お茶会の準備をするチームに回りました。しかし、そのグループにはせの先輩も含めて5人いました。少し、お茶会の準備をするには少し十分すぎる数でした。しかし、特に女子の先輩たちと私はのんびり雨の中の片付けに少し疲れたのもあって、ゆっくりおしゃべりを楽しみながら座ってフレンチトーストを作ったり、紅茶をいれたりしていました。しかし、その中でも男子の先輩は、一人で、私たちとは離れたところでできることを自主的に探して片づけを進めていました。素晴らしいなと思いました。雨の中の作業で疲れているのは、みんな一緒だと思いました。その中でも動こうとする姿勢に感動しました。また、その先輩は以前インタビューをした時、「極力、どうしたらいい?、とは聞かないようにしている。自分なりの案を提示してyesかnoかを相手にこたえてもらうようにしている。」とおしゃっていた。私はどちらかというと、まだ知識と経験がないのもあって、何か手伝えることはありますか?、どうしたら良いですか?と聞くことが多い。いずれ、このリテラシーの企画に限ったことではなくても、先輩のようになりたいと思いました。そのためには、より適切な判断ができるように知識と経験をあらゆる分野で積むことができたらよいなと思います。

 今回、この企画に参加してみて感じたことは、スそれはタッフ側の大変さです。これは、自分がスタッフ側になって、先輩たちがどの様なことをしているのか見てみないと分からないことだなと思いました。そこで、私は、スタッフをいつも行っている先輩、先生にどのような心境で企画に臨んでいるのか話を伺いました。

●運営側として意識していること
・安全管理
天気や海気をよんで行動判断をすること。・・特に海に出るときは非常に事前の計画が大事である
・リスク管理
→リスクとは、起こりうる様々な事象のこと。風が吹いたら?雨が降ったら?誰かが船に酔ったら?怪我したら?など、現時点の状況から、予想されるあらゆる状況を想定して、そのために、対応するプランを考える、装備を考える、対応策を考えることを指す。
・危機管理
→いざという時にどうする。怪我、事故、など、実際に起きてしまった危機にどう対処するか、ということ。
・参加者の方が色んなことを得てほしい。
・運営側の苦労をあまり見せたくない。
・座学(講師の方が教えてくれること)以外の、体験しないと分からないことを教えてあげたいと思っている。また、生徒からその体験を聞いてあげる立場にいたい。
・自分が楽しむこと・・・スタッフ側になって責任や仕事もあるから大変だけど、その合間を縫って美味しいキャンプご飯食べたり、みんなとの会話を楽しんだり、海で泳いでみたり。
・安全に終えること。そのためにスタッフ間のコミュニケーションは頻繁に取るようにしている。
・自分なりの案を提示して、yesかnoかを求めるようにしている。アウトドアの時は、時間をかけたベストよりも素早いベターな選択をするべきだから、時間のかかる話し合いはできるだけしたくない。
・参加者の人の目線に立つこと。参加者の人が何を求めているのかを意識している。
・スタッフ同士のコミュニケーションがとれていなかったり、雰囲気が悪いと参加者の人にも楽しんでもらえない。だから、メンバーと信頼関係をつくることは何よりも大切にしたいと思う                     

・参加分から声かけをしたり、1番動いていると思ってもらえるくらいまで仕事をしたりすることを心がけている。

●どのような思いで毎回の企画を行なっていますか?生徒も含めてどのようになって企画を終えてほしいという願いを持っていますか?
・今までに体験したことがないようなことを体験して、一つでも多くのことを掴み取ってほしい
・できなかったことができるようになるなど、小さな達成感を感じてほしい
・習ったことを確かめる場や、体験して発見する場であって欲しい。
・友達づくりの場であっても良いと思う。
・自然っていうものに寄り添う体験をして、環境意識を高めて欲しい。
・普段話せない人と積極的に喋って欲しい。人生観が変わると思う。
・楽しんでもらえるし、自分も楽しめる企画を目指してます!
・学んだことから自分の中での考えを深めて欲しいなと思っている。私自身、去年授業を受けて将来に対して、いろんな道を考えるようになったり、いろんなことに挑戦してみたりできるようになったから、そういう風に次につなげたいっていう思いがある。
・生徒には経験からしか分からないことを学んでほしい
・制限のある中で自由を楽しめる人になってほしい・・海で遊ぶ場合、シュノーケルを持って行ってみようとか、料理をするなら新しいホットサンドの具にチャレンジしようなど。
・すぐに役に立てなくてもいいけど、何かあったときに『あーあんな体験したな〜あの時のことがあって価値観が変わったな』とか後々思ってもらえるといいなと思っている。
・一人一人の気持ちに寄り添うことを大事にしている。
・参加前より自然を感じることができるようになったなと思ってもらえると嬉しい。
・学生さんに対しては企画を通して三重県の課題にも興味を持ってもらって自分事として課題を考えて欲しい。

●先生がネルクルーや環境リテラシーと言った授業をしようと思ったのはなぜですか?
・講義などで、環境問題や地球環境問題などを話題にするが、今ひとつ、自分ごととして捉え、何かの行動につながっていかない。それはなぜかというと、自分の中で自然というもの、大切にしたい環境というものがはっきりとしてない。それは自然の中で遊んでないからである。「自分の中での自然、自然の中での自分」を考えて欲しい。
・自然を本当に好きで、それを守りたいという気持ちの造成につながり、生物資源や資源に関わる研究をする本質的な部分に関係すると考えたから
・こんなにも豊かな自然があるのに、それを知らないのは勿体無い。だけど、それを伝える役目の人、安全に活動することを教えるガイド役の人が少ない、いない、ということがわかり、指導者役の人を育てて増やす必要があると考えたから

 以上で今回の私のnoteを終わります。今回の企画でも、多くのことを考えさせられました。ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?