小学生2

少し前の事、昼の3時頃に日だまりの中を散歩していた

ちょうど小学生の下校時間だった


わたしのような年齢で、日中からあてもなく歩いている人はいないので、こわがられたりしないかと、できるだけ至近距離を歩かないようにする


この子達の母親であってもおかしくない歳だけれど、わたしからはそんなオーラは微塵も出ていないし、この子達の母親はこんな時間に手ぶらであてもなく歩いたりしない


数年前、こんなことがあった


とぼとぼと一人あてもなく歩いていて

小学生の女の子が三人ほど下校しているのに出くわした

そのうちの一人があまりにもひどく泣き声をあげていたので

わたしは怪我でもしてしまったのではないかと、迷いながらも声をかけた

「どうしたの?だいじょうぶ?」

すると、泣いていない他の女の子はハッとして、おもむろに警戒態勢に入り、わたしのことばには返事もせず

「あっち行こう」

と言った

それを聞いて、わたしは自らその場を立ち去ったのだが、かえって怪しさは増したかもしれない

女の子は怪我をしているわけではなかったようだった

すばらしい警戒心だと思った

日中からとぼとぼ歩いている女はやはり怪しいのかもしれない

それからはこわがらせないように気をつけるようになった



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