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ウポポイ

ウポポイについては批判的な見方もあることは知っていたけど、あえてあまりそういうものには触れないで、行った結果、みんなも行く価値ある、に尽きる。


アイヌの伝統舞踊は歌も踊りも力強くて、アイヌの言葉はわからないけどプロジェクションマッピングでその踊りが何を表しているのかわかるようになっていたりして、120%プロジェクションマッピングが活用されてる!と思った。

例えば、風に吹かれた木の踊りをしているときは、映像の中で森の木が風に揺さぶられていて、それが踊りと同期することで、踊っている人たちも森の一部なのだとと感じた。ムックリ(アイヌの口琴)で、雨が湖面にうちつける音を鳴らしたり、風の音を表現しているのだと言葉や文字で説明されなくても、わかる。必要最低限の言葉で、「見せる」ことによって、観客をアイヌの考え方や価値観に近づけていたと思う。


美術手帖の批判で言及されていなかったのは、ウポポイが対象をおそらく小さな子どももいる家族にしているところだと思う。実際、幼稚園〜小学生くらいの子どもがいる家族連れが目立っていて、私たちみたいな大学生2人はとても珍しかった。

ファミリー層を対象にしたとき、あの展示の仕方は展示スペースも加味すると充分なものであったと私は思った。
批判をしている人たちは、アイヌに関してとても知識のある人たちだから色々なところがよく見えて、足りないとおもうところがたくさんあるのだと思う。私はまだまだ勉強不足なのでそれに関して言えることはないけど、そのような批判によって、悪い評判になってしまっていることは本当に残念なことだなとおもう。


初歩の初歩のアイヌについて知らない子どもたちやその親が、アイヌにリスペクトを持てて、日本政府が酷いことを過去にして、アイヌの文化を途絶えさせてしまいそうになったこと、でもアイヌは一人一人の人たちがこつこつ努力して細い糸を辿っていった先に、こんな立派なウポポイができるまでになったのだと認識できるような場所だった。

お金を国が出すということの大切さもめちゃくちゃ感じた。あそこまでのクオリティーを担保できていたのは、お金があるからだし、それが(もちろんアイヌの人たちの意見を聞きながらだけど)アイヌの雇用を創出していて、文化を続けていく要となる。歌舞伎をはじめとした伝統芸能や、文化財の維持費に国がお金を出しているように、アイヌもサポートされるべき。もちろんアイヌの人たちの自主性を守らないといけないけれど。

本当に、北海道行く機会あったらウポポイに行きましょう!ね!

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写真は木の皮を糸にして作った着物。かっくいい〜〜 アイヌ文様って北国感のあるかっこいい文様で好き…

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