ウェルプレイド・ライゼスト株式会社(9565)

会社の概要

ウェルプレイド・ライゼスト社は、”eスポーツに関わるあらゆることをプロデュースするeスポーツ総合商社”として事業を展開されています。
2015年11月に eスポーツ専業の会社として、ウェルプレイド株式会社を東京都渋谷区に設立されています。そして、2021年2月に当時競合であった 株式会社ライゼストと合併し、ウェルプレイド・ライゼスト株式会社に商号変更しています。
そのような経緯から、こちらの会社なんと代表取締役が3人存在するトリプル代表体制です。

新規上場申請のための有価証券報告書より抜粋


余計なお世話かもしれませんが、取締役会でのパワーバランスや会社運営など少し気になるところではあります(笑)


価値観

まずは、企業のミッションビジョンについて見ていきたいと思います。
ミッションについては、
"いいスポーツの力を信じ、価値を想像し、世界を変えていく。"
そして、ビジョンは
ゲームプレイに肯定を ゲーム観戦に熱狂を ゲームにもっと市民権を"
となっております。


ウェルプレイド・ライゼスト社のビジネスモデル

ウェルプレイドライゼストの事業は、 事業ポートフォリオテーマとしてeスポーツに関わるあらゆることをプロデュースするeスポーツ総合商社というふうに定められており、3つの事業から成り立っております。
1つは"クライアントワークサービス"
もう1つは"パートナーソリューションサービス”
そして最後に、”ビジネスデザインサービス”
です。

クライアントワーク

クライアントワークは一言で言うと、eスポーツ大会の受託制作でありえ、フロー型の受託事業になります。
パートナーソリューションサービスは、eスポーツ選手やクリエイターに関わるサービス展開であり、 えー。主に委託量による収益やストック型の収益分配になっております。で、ビジネスデザインはeスポーツを通じた事業開発市場開拓であり え、スポンサー収益、間接市場からの収益が主な収益の特性という形になっております。

個人的には、このスライドは、各サービスの特徴やサービス間のシナジー構造を端的に表しており、業界を知らない人でも事業内容を理解できる秀逸な一枚だと思います!

では、1つずつビジネスモデルを見ていきましょう。
クライアントワークのビジネスモデルは、イベント企画運営に関わる業務をワンストップで提供しています イベント主催者から支払われる制作費や、主な収益となっており、現時点における当社の主力となっているサービスです。


クライアントワークサービスは、売上げと営業利益率を成長指標として設定しており、いいスポーツとビジネスを融合した企画力をさらに強化し、コンペになりやすい。音楽大会の受注率アップ、 すでに優位性を持っているゲーム、演出の単価アップにより、売り上げと営業利益率の成長を図ることを狙いとしているようです。

こちらの領域では、すでに eスポーツのリーディングカンパニーとして、様々な大会やイベントを実施しており、国内外の人気ゲームタイトルの公式大会を多数運営しております。
また、インフルエンサーを起用したコミュニティ向け、イベントや企業、地方、団体などのeスポーツを発証したイベントなどの実績も豊富です。

そのほか、新施設や既存施設により、いいスポーツを掛け合わせ、ワンストップでの施設、設計、運営を行いつつ、さらに大会配信など、様々な実績で培った技術面での里ボートを得意としています。

パートナーソリューション

次パートナーソリューションサービスは、eスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサー等のeスポーツに関 わる「人」に対して様々な収益機会を創出、提供するサービスです。
メニューとしては、現在主力であるスポンサ ー仲介(エージェント業)をはじめ、インフルエンサーマーケティング、キャスティングの他、将来の収益上の期 待が大きいクリエイターサポートがあります。

2022年10月期では、売り上げは限定的ですが、将来の収益上の期待が大きいクリエイターサポートに注力をしています。
こちらのサービスを目指す方向性としては、パートナー数を増加させること、そして、パートナーの活躍機会を提供することによって、売り上げを 上げていくビジネスモデルです。

つまり、eスポーツ業界で活躍人と企業の間に立つことで、サービスを提供していきます。
現在は、スポンサー仲介による収益や、全体の売り上げをけ引しています。
クリエイターサポートにおける当社の役割としては、ゲームクリエイターのスカウト業務を担っております。

クリエイターサポート市場につきましても、おー動画広告市場拡大傾向のがゲーム配信も増加傾向にあり、2021年に投稿数が240万件を超過しております。
つまり、ゲーム、クリエイターの存在価値がますます、高まっているということが伺えます

 

ビジネスデザイン

そして、最後にビジネスデザインです。

eスポーツ市場は67億円 売上高成長率29パーセントの成長市場であり、ビジネスデザインサービスは、eスポーツを他分野と掛け合わせることで、市場のさらなる成長の加速化を図っていきます。

足元の取り組みとして、地方創生の領域においても、eスポーツ生の注目が大きく、様々な自治体とeスポーツかける地域開発について、企画を検討しているようです

ウェルプレイド・ライゼスト社の強み

eスポーツ市場では潜在価値の大きいアセット(人財、人脈、場、知見、情報 など)が十分に流通しておらず、ビジネスも固定化していないようです。
そのような環境の中で、様々なコミュニティに偏在しているeスポーツアセットを フラットな立ち位置から効率的に調達、有効にプロデュースしてビジネス展開することが我々の競争力の源泉であるようです。

具体的には、
・ゲームを偏愛する社員たちの存在が他社にはアプローチ出来ないコミュニティとの関係性、理解を生み、 ビジネス成果と継続発注、ブランドと調達力の向上などの好循環を回し、競合障壁を築いていること

・自主企画のeスポーツに関わる交流型のイベントを続けていることで情報と人財のハブとしての 業界ポジョニングを築き、幅広くeスポーツについて最初に相談を受ける存在感をつくっていること

・多様な実績とクライアントの課題をeスポーツで解決するという姿勢、アセットの調達力を活かすことで、 eスポーツビジネスに関わる独自の先駆的なノウハウを蓄積していること
が挙げられています。

やや定性的な強みですね。

戦略と今後の成長可能性

eスポーツ市場は、2020年の67億円から、2024年の予測では、約184億円に広がると想定されており、年間市場成長率は 29パーセントとなっております。また、世界のいいスポーツ市場の拡大も広がっており、 世界規模で見ると2024年までに約1957億円まで広がると予測されております。

同社の成長戦略としては、このようなeスポーツ市場の成長を適切に取り込むことで、クライアントワークで市場成長+αでの成長による安定した収益を基盤にしながら、 短期的にはパートナーソリューションによるストック型ビジネスでの成長を描き、 中長期ではビジネスデザインによる事業創出による大きなアップサイドを狙う戦略です。
その中で、e スポーツ領域におけるプレゼンスと信頼関係とその土台(仕組み)となる組織戦略を重要な経営戦略として進める ことで、中長期的な企業価値の向上を図っていく計画となっています。

最後に

eスポーツというテーマ性の高い業界企業の上場であり、注目度はかなり高まっているようです。しかしながらビジネスモデル的には受託型のモデルであり、いかに新規契約とリピートを増やしていくかがカギになってきそうです。そのようなビジネスモデルであることから、現状eスポーツ市場の収益の 多くはスポンサー料や広告費が占めているため、不況により事業会社の業績が悪化するなどした場合には、eスポ ー ツ市場において市場成長が阻害されることとなり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある点には留意が必要となります。

ただ、eスポーツという分野は、仮想空間やメタバース化の流れと非常に親和性の高い分野であり、ますますの発展が期待できる分野だと思いますので、同社の今後の活躍に期待です!
しかしながら、現在の人気はちょっと過剰な気が否めません^^;
みなさまご安全に。。。

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