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腹横筋の解剖〜腹腔内圧理論〜トレーニング方法(スペシャルライター岩政)

今回はスペシャルライターの岩政さんです!どうぞ↓

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はじめまして。整形外科クリニックに勤務しているただの理学療法士、岩政です。臨床ではエビデンスに基づいた丁寧な治療を心がけています。

さて、みなさんは患者さんとこんなお話をしたことはありませんか。

患者さん「インナーマッスルを鍛えないといけないんですよね?」
PT「腹横筋というお腹の筋肉を中心に鍛えないといけません」
患者さん「腰が痛いのになぜお腹の筋肉なんですか?」

ここからの簡潔に正しい説明ができるかどうかが治療の第一歩です!


腹横筋の解剖を知る!

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場所:内腹斜筋の深層にあって腹壁の外側を走行
起始:下位肋骨、鼠径靭帯、腸骨稜、胸腰筋膜
停止:腹直筋腱鞘
上部繊維:胸郭の安定性に関与、対側回旋で収縮
中部繊維:横走繊維で胸腰筋膜の緊張に関与
下部繊維:仙腸関節の安定性に関与、同側回旋で収縮
触診:ASIS前内側の深層で下部繊維
筋肥厚度:上部と比較して下部ほど薄い
繊維束長:短く等尺性収縮能力が高い

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体幹のインナーマッスルは腹横筋、多裂筋、横隔膜、骨盤底筋群の4つです。これらの共同収縮で腹腔内圧(腹圧)を高め、体幹を安定させます。

また、胸腰筋膜を介して多裂筋とともに腰椎を安定させる役割もあります。しかし、現代の生活習慣はこれらの機能低下を招く機会が多いです。

例えばデスクワークで長時間座っていると・・・

・胸郭の可動性低下から胸式呼吸を行うことができず横隔膜機能が低下
・骨盤後傾-腰椎屈曲姿勢をとることで多裂筋機能が低下

共同収縮するので結果として腹横筋機能低下も招いてしまいます。


安静時の筋肥厚度はBMIや年齢との相関はないという報告があります。僕の経験では10代・20代でも介入初期は腹横筋機能が低下していることが多いです。しかし、高齢者と比較すると機能改善までの期間は短い印象があります。

腹腔内圧理論って?

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