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思い込みはどこまで現実を超えられる?

『プラシーボ効果』という心理作用があります。
 
 
 これは、思い込みが体に良い影響を及ぼす心理効果のこと。
 
 
 代表的な例として、その症状に全く効果のない薬を患者に与えても、その患者が「この薬は効果がある」と思い込みその薬を服用し続けていると、本当にその症状が回復してしまうといったもの。このことから「偽薬効果(ぎやくこうか)」とも呼ばれています。
 
 
 上とは逆に、思い込みが体に悪い影響をおよぼすことを『ノーシーボ効果』と言うそうです。この薬は効かないとか副作用がでるかもと思って使用すると、本当に薬の効果が効きにくかったり、副作用が発生したりするそうです。
 
 
 日本でも「病(やまい)は気から」という有名な諺(ことわざ)がありますよね?
 病気は気の持ちようで、良くなったり悪くなったりするという意味です。
 
 
 「思考は現実化する」という世界的大ベストセラーの本がありますが、まさに思い込みが現実になるというのは意外と良くあるものです。
 
 
* 
 昔、1マイル(約1.6km)を人類が4分以内で走破することは無理だと、何百年も言われ続けていたそうです。1マイル走競技の歴史を見ると、1923年にフィンランドのパーヴォ・ヌルミ選手が4分10秒3で1マイル走の世界記録を樹立します。これは当時の世界記録を2秒更新するものでしたが、このたった2秒を更新するのにかかった期間は37年。それでもやはり4分を切ることはできなかった。
 
 
「人類が4分を切るのはやっぱり無理なんだ」
 
 
 当時このような認識が広まり、「1マイル4分の壁はエベレスト登頂よりも、南極点到達よりも難しい」と言われてきたそうです。
 
 
 そんな時代背景の中、イギリスで医学生ランナーのロジャー・バニスターという選手が、前の世界記録樹立から31年後の1954年5月に3分59秒4という記録を叩き出し、人類初の1マイル4分の壁を突破。
 
 
 ロジャー・バニスターはどのようにして1マイル4分の壁を突破できたのか?
 
 
 当初はバニスターも、1マイル4分の壁に果敢に挑んだそうです。しかしなかなか記録が伸びない。
 
 
「やはり1マイル4分を切るのは無理なのか……」
 
 
 そう思いこんでいたのですが、バニスターは視点を変えて、4分を切ることを目指すのではなく、自分の記録を16分の1秒(=0.0625秒)縮めることだけを目標としたそうです。
 
 
 毎回たった16分の1秒づつタイムを縮めることはそんなに難しくない、これを繰り返していけば、いつかは4分も切れる。つまりは、乗り越える壁を、4分という“人類には不可能と言われているとてつもなく大きな壁”から、たった16分の1秒という、“これならできると思える小さな壁”に変えたわけです。
 
 
 人間、視点を変えただけで思い込みが変わり、不可能と思えたことも可能に変えることができるんですね。
 
 
 ただこの話、これで終わりではありません。
 
 
 バニスターが「1マイル4分の壁」を破ったことで、それまで世界中で思われていた「人類が1マイル4分を切るのは不可能である」という「思い込み」が崩壊しました。「あれ? 実は4分切れるんだ」となったわけです。
 
 
 すると、なんということでしょう。バニスターが4分の壁を破ってから1年以内に、4分の壁を破る選手がなんと23人も現れたのです。バニスターが現れる前は、たった2秒を更新するのに37年もかかっていたのに!
 
 
「絶対できない」と思いこんでいたものが、「できるんだ!」とわかった瞬間に、何百年もできなかったことができるようになったわけです。
 
 

 思い込みが変われば実現不可能だと思っていたことも実現できる。ならば意図的にあなたの「今の思い込み」を変えることができれば、あなたの『今』が変わる

ということになります。
 
 
『自分には絶対できない』『経験・前例がない』なんて言わずに、まずは目的までの道のりを小さなステップにし、一歩一歩を着実にこなしていきましょう!
 
 
(上のロジャー・バニスターの逸話は、『「心が強い」人の人生は思い通り 神メンタル(著/星渉)』で紹介されているものを抜粋させていただきました)


『ノーシーボ効果』の方はちょっと怖い話ではありますが、一応紹介。

 ノーシーボ効果について、【ブアメードの血実験】という恐ろしい実験があったそうです。この実験は、「人間は思い込みによって実際にケガをしていなくても死に至るのか」を確認するために行われました。

 医師たちは「ブアメード」と言う名前の死刑囚をベッドに縛り付けて、目隠しを行いました。その次に「三分の一の血液を失ったら人間は死ぬ」と言う情報をブアメードに伝え、ブアメードの手首にナイフを押し当てます。
 
 
 ブアメードの血液がポタポタと落ち始めます。
 
 
 どれくらい時間が経ったでしょうか。医師たちはブアメードの近くで静かに会話を始めました。
 
 
「血液はどれくらい抜けましたか?」「……まもなく三分の一になります」
 
 
 それを聞いたブアメードは静かに息を引き取りました。
 
 
 
 *

 実はこの実験では血液を流していません。足の親指に少しだけメスを入れて痛みを与えた後に、ひたすら水滴を垂らしてブアメードに聞かせていたのでした。つまり、ブアメードは一滴も血液を流していないという事です。
 
 
 ですが、実際にブアメードは死んでしまいました。
 
 
 この実験で人は思い込みによって実際に死に至る事が証明されました。
 
 
 冗談のようで実際に第二次世界大戦前のヨーロッパで行われた実験という都市伝説です。
 
 
 ただ思い込みが激しい人にやると発狂、もしくは本当に死に繋がる可能性があるので、絶対に真似しないでください。絶対ニダ!
 
 
 ──さてまとめというか本当に書きたかったことを書く時間がなくなってしまいましたので、続きはCMのあとで、もとい、25日か26日に更新します。

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