めまい、何科に行けば良いですか?③



めまいには、さまざまな感覚があります。これまで、耳鼻科、脳神経科の受診について書いてきました。今回は、眼科領域について書いてみようと思います。
めまいで眼科へ行くひとは、私の知る限り、意外と少いです。ところが実際には眼科領域が原因だったということがしばしばあります。
あるとき40代の男性が、集中力の低下、頭痛(特に目の奥から後頭部にかけての痛み)、吐き気(実際に嘔吐することはないが、気持ち悪くなる)を感じ、それがだんだん強くなるので、とても不安になり脳神経科に行きました。いろんな検査をしましたが、何も出てこない。本人はますます、何かとても重大な病気ではないかと心配になる。ところがフタを開けてみたら、なんの事はない、老眼の始まりでした。眼鏡の調整をしたら、ほとんどの症状は改善されてしまいました。笑い話みたいですが、よくあります。老眼ではなく、緑内障の始まり、というケースもありました。
また、向精神薬を服用している人などでは、目の調節障害(じっくり見つめるとピントが合ってくるが、ぱっと視線を移すとピントを合わせることができない)を起こすことがあり、この場合も、めまいと感じられるような状態になることがあります。
もしあなたが、老眼が始まるかもしれないな、という年齢で、めまいを感じることが多くなっているなら、一度眼科で検査することをお勧めします。



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