認知症の方のQOLを考える
進行した認知症の患者さんに発症した肺炎に抗菌薬を投与すべきでしょうか?進行した認知症の患者さんの肺炎は細菌感染というよりも、飲み込む力が弱くるために誤嚥して起こることが多くなります。抗菌薬で肺炎が良くなっても、飲み込む力は時間とともに少しずつ落ちていきますから、肺炎を繰り返すようになる事が多いです。肺炎に対する抗菌薬投与は、日本では入院して点滴で行われることが多く、進行した認知症患者さんでは点滴を抜かれないように拘束されることも稀ではありません。また、回復した後に更に嚥下機能