スピリチュアル再入門 第9章 霊について3


Q  魂(soul)とは何でしょうか。
A 「肉体に宿った霊(spirit)のことである」

Q 肉体に結びつく以前、魂は何だったのですか。
A 「霊である」

Q では、魂と霊とは同じものですか。
A 「そう。魂とは霊である。肉体と結合する前、魂は見えない世界に住む知的存在であって、その浄化と啓発の目的のために、一時的に肉体に宿るのである」

Q 人間には、この魂と肉体の外にまだ何かありますか。
A 「魂と肉体とを結びつけるものがある」

Q その結びつけるものは、どういう性質ですか。
A 「半物質体、つまり魂と肉体の中間的性質をしたもので、異なる性質の両者を結びつけるために必要なものである。この半物質体を通して、霊が物質に作用し、物質が霊に作用する」

Q 肉体は、魂なしでも存在できますか。
A 「できる。しかし、肉体が死んだときに、魂はこれを捨てる。誕生前、魂と肉体との結合は完全ではない。しかし両者の結合が確立されてからは、両者の結合を断つことができるのは肉体の死だけである。このとき魂は肉体を去る。有機的生命は魂がない身体を動かせるかもしれないが、魂は有機的生命のない身体には宿れない」
『霊の書(上)』アラン・カルデック編 桑原啓善訳(P65、66)

再びシルバーバーチの見解

「生命が死後も存続することを、私たちは実証できます。なぜなら、それは生命であり、霊的なものであるからです。そして、すべての人は、地上においても霊的存在であり物質的存在のみではないこと、霊に身体が付随し、身体に霊が付随しているのではないことに気づくことができます。

 物質界への誕生は、とても貴重な遺産の一部です。人は、霊であるから物質と結びつきます。そして霊は、物質的なものすべてに活動と生命を与えます。霊は、大霊の一部です。本質的に神性を具え、性質的に同種であり、ただ程度において大霊(注:大霊=神)と異なるのみです。

 奉仕することを望み、自己中心性を排し利他的な生活をすればするほど、あなたの内部にある大霊がより発揮され、あなたの存在目的を成就し始めることになります。家族的情愛や恋愛が間違っているわけではありません。愛の対象がより広くある方がよりよいのです。何もしない愛より、活動を伴う愛の方がよりよいのです。いかなる資質にも上等のものと下等のもの、明るい面と暗い面とがあるものです。
 家族的な愛は往々にして利己的です。血縁による愛、それは、進化の過程における動物的段階の名残である防衛本能によって支配されていることがしばしばです。しかし、どのような愛でも、最高のものになることが可能です。自身のことをまったく考えず、報酬を求めず、温かさすら伴わず、ひたすら愛そうと励むとき、自己放棄であるがために神聖です。それはそのまま最高の愛の表現です。愛は、他者に尽くすこと、支えること、慰めることを欲します。愛は慈悲、同情、親切、優しさとなって表現されます。愛はまた克己と犠牲となって現れます」
『シルバーバーチの霊訓1』アン・ドゥーリー編 近藤千雄訳(P145、146)
『Guidance From Silver Birch』Edited by Anne Dooley(P85、86)


「生命力が存在することに疑問の余地はありません。生命は、それに動的なエネルギーを与える力があるからこそ存在します。その力の本質が何であるかは、地上の人間には理解できません。いかなる科学の道具による検査を超越したものです。いかなる化学的分析をも超越したものです。物質的手段による探求を超越したものです。

 死があり生命があるとあなた方は理解しています。私たちは極めて単純に、霊は生命、生命は霊と考えます。物質的世界は、永遠の霊の光による影にすぎません。物質的な世界は、ただの殻であり、実在は霊です。

 意識のなかったところに生命を与えたのが霊です。その霊が、あなたに自分自身を意識させているのです。神聖なる息吹が吹き込まれ人々は意識をもつ生きた存在となったのです。霊は、その息吹、神聖なる息吹です。

 人間に神性を与えているのは、霊です。人間を原始的生命形態から今日の段階へと引き上げたのも霊です。霊が、あなた方を野原の禽獣と異なるものにしているのです。同胞に対して奉仕の行為をさせるのも、その霊。自分を忘れ、利他的にさせるのも、霊。いつのときも可能な限り向上しようと奮起させているのも、その霊。内からささやきかけるのも、霊です。あなたは、物質的なものではありません。霊なのです。この全宇宙と、そこに存在するすべてを経綸している力の一部、神聖なるものです。
人間は、宇宙の霊、生命の力が個別性をそなえて顕現したものです。人間は個的存在です。神聖なる炎の火花です。神、大霊、無限の知性の不可欠な一部です。死は霊に触れることができません。火葬の炎は、霊を消せません。無限の霊を消滅させるものは、この全大宇宙の中に何一つ存在しません」
『シルバーバーチ地上人類への最高の福音』(P218)
『The Seed of Truth』Compiled by Tony Ortzen(P133、134)


「あなた方は物質的な存在であり、物質的な世界にいます。あなた方には果たさねばならない義務があります。あなた方の身体は、衣服を着て、家に住み、食べ、手入れを必要としています。身体のために必要なものすべてを、受け取らねばなりません。身体の存在理由の第一は、霊の乗り物であることです。霊なくして身体の存在はありません。あなた方の世界では、このことを知っている人が実に少ないのです。身体が存在するのは、第一に霊が存在するからです。霊が引っ込めば身体は崩壊し、分解し、そして死滅します」


「もしもあなた方が視野を変え、身体だけでなく、住んでいる世界、そこにあるものすべてが、霊によって存在していること、そしてあなたが霊であること、霊であるがために大霊の属性のすべてを宿していることを悟れば、前途に横たわる困難のすべてを克服していくだけの力を自由に扱えることに理解がいくでしょう。生命の根元、存在の根元、永遠性の根元は、霊の中にあります。あなたが、あなた自身を整えることを身につければ、私が言及した無限の貯蔵庫から引き出すことができます。

 霊は、物質の限界に支配されません。全生命に活力を供給し、全存在の要である霊は、あなたの地上生活において必要なものを、すべて供給します。地上生活の目的はとても単純なものです。それは、あなたのものである霊性を、開き、整え、強化し、死後の世界の準備をすることなのです。つまり、善と悪、光と影、強さと弱さ、愛と憎しみ、健康と病気、すべての経験が、あなたの霊的な成長の糧となります。

 その一つ一つが、神聖な計画の中でそれなりの存在価値を有しているのです。いかなる暗い体験でも――好まないから、暗いのです――克服できないほど強烈なものはありません。あなたが、それらに打ち克つ力を持っていないような試練や危機に直面させられることはありません。人々が、この真理を知るだけでなく、実感し、実践することができれば、彼らは、大霊と調和し、摂理と調和することでしょう。そして、大霊は、彼らが日々瞬々刻々必要としているものを充たすことでしょう。しかし、大きな敵がいます。恐怖、心配、不安です。これらは、あなたが受け取りたい援助を、邪魔し妨げる状態を作り出す敵です。平静さと自信と受容性、これらの中で、霊は活躍します。これらによって、あなたが日々必要とするものすべてを見出し、肉体的に良好な状態に必要なものが供給されることでしょう」
『霊的新時代の到来シルバーバーチの霊訓』(P195~197)
『The Spirit Speaks』Compiled by Tony Ortzen(P79~80)


Q どうしたら、大霊に気づくようになれるのですか?の質問に対してシルバーバーチは、次のように答えた。

A 第一に、大霊の生命とは何であるかを明確にしないといけません。これまで長い間、大霊の概念は、その基礎を誤った考えの上に置いていました。
大霊を有限な言葉で表現することは、必然的に不可能です。有限な言葉で無限を表現することはできません。いつの時代も、大霊は、捉えがたく、地上で制限された精神で、完全に理解できるものではありませんでした。

 しかし、あなた方も霊的な存在であり、内部に神聖な火花を宿しており、程度は違っても大霊の資質を所有するからには、生命の全諸相に顕現している崇高で活動的な生命の力に気づくことはできるはずです。しかし、この気づきは、程度の問題です。
 
 肉体の感覚を鎮静させることを学ばねばなりません。あなた方の物質的世界の雑音、騒々しい不和、対立などに動じない術を修得しなければいけません。内に平和を保ち、あたりを包んでいる根本的で偉大な力を利用する術を身につけなければなりません。魂が自覚して、生命の背後にある力と一つであることを理解したときに、内から湧いてくる静けさの秘密を学ばねばなりません。

 そこに至るには、時間と忍耐と知識とが必要です。しかし、あなたが、いつもあなたの存在を充たしている霊的な生命の静かで繊細な振動を心に留めることを修得するにつれて、あなたの内なる霊の驚異的な可能性に気づくようになります。あなたの内なる大霊に気づくようになります。しかし、それは容易なことではありません。
『シルバーバーチ地上人類への最高の福音』(P144、145)
『The Seed of Truth』Compiled by Tony Ortzen(P81、82)
















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