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立ち枯れ

久々に技術的な話です。

切り捨て間伐で、選木対象(切る木)となる木の中でも最優先となる木に立ち枯れの木があります。

これは、倒れず立ったまま枯れてしまった立木の事で、遠くからでも白かったり赤かったりして、識別する事が容易です。

ただ条件によっては、倒すのに危険な場合があります。

完全に枯れてしまっていると、樹自体が軽く倒れた際に他の立木に当たって折れて、折れた先や破片が伐倒者の方に飛んでくる事があります。

こういった事例は、周りの立木が混んでいたり伐倒方向が空いてないとこの様な事か予想されます。

厄介なのが、ほとんど立ち枯れなのに、葉がまだ青い場合です。

しかもこういった立木は、クマカキの被害が多い山によく見られ、そんな立木ばかりが固まって立っていたりして、逆に選木に迷ってしまいます。

近くまで来て株付近の状態を見て、いきなり選木の優先順位が上がったりするのです。

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こういった立木も近いうちに完全に立ち枯れになるので選木対象です。 

腐って幹の中がスカスカになっているので、ツルが効かないので細心の注意が必要です。

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なんとか狙った所に倒す事が出来ました。

幹の中は腐っていましたが、ツルの幅を広く残し、外側がまだしっかりしていたのでクサビが効きました。

ほとんど樹皮が剥けて腐っているのに葉がまだ青い場合は、更に細心の注意が必要です。

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赤丸で囲んだ箇所に最初にクサビを入れたら潰れてしまい効きません💦

その後、もう一つのクサビが効いたので狙い通りに倒す事ができました。

狙った所に倒せないという事は、掛かり木になる可能性があり、そうなった場合はその対応に時間と体力を使う事になります。

ましてや枯れ木は、軽い為に掛かっても自重で落ちにくく、その処理の仕方によってはとても危ない場合もあります。

これらの事は理解してるんですが、何故か立ち枯れの木に向かって行く時は、安易な気持ちになってしまうのです。

ようするに、ちょっと怖い思いをしたという事でした😅

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