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留学で英語上達はしない説に思う

多くの日本人は、英語ができるようになるためには、朝から晩まで英語漬けになる海外留学をすればよい、と思っているのではないでしょうか。

それは、ある部分では正しいのですが、ほとんどのは正しくもないと思います。

ぼくが見たちょっと悲しい事例をひとつ。
25年ほど前になります。カナダでの一人旅の最終日。モントリオール空港へ向かうエアポートバスで出合った日本人の女の子のこと。
ぼくは、バスの運転手が振ってきたジョークになんとか返しているのを見た彼女が、自分語りをしてきたのでした。
1年間モントリオールで英語学校に通っていて、今日日本に帰国すること。ほとんど英語ができるようになっていないこと。
モントリオールがカナダのフランス語圏だとは知らないで留学先を決めたこと・・・・・。

バンクーバーの英語学校と比較すると、フランス語圏であるモントリオールの英語学校にわざわざ通う日本人は少なかったはずなので、日本人とばかり会話をしていたわけではないでしょう。
モントリオールでは、テレビをつければ、英語の番組は見られますし、映画も、英語かフランス語のスクリーンを選べます。フランス語圏とはいえ、英語が通じる街です。

英語を学習するのに最適な街と言えるかどうかは微妙なところはありますが、本人にその意欲さえあれば十分に学ぶ場はあったと思います。

では、この女の子が、英語圏であるトロントの英会話学校へ行っていたら少しは英語ができるようになっていたのでしょうか。

恐らく、結果はあまり変わっていないような気がしています。

この女の子の最大の失態は、下調べが少なすぎたことです。
カナダには、語学留学やワーキングホリデーなどで当時それなりの人数の日本人が滞在していました。そんな人のためのガイドブックも当然発売されていました。そのガイドブックには、必ず「英語学習の目的を明確に」「事前の英語学習をすること」「滞在国での目標設定をすること」ということが書かれていたはずです。

彼女がバスの中で見せた饒舌さは、かけたお金と時間が無駄になったことに対する後悔のとやりきれなさの現れだったのでしょう。

日本で、海外の英会話学校で学ぶのと同等以上の英語学習は不可能なのでしょうか。
英語の学習は、つまるところ、インプットとして文法・単語・リスニング・リーディング、アウトプットとしてスピーキングとライティングをどれだけ積むかということだと思っています。
英語圏に行けば、リスニングとスピーキングのチャンスは増えます。その習得のスピードを上げることはできるかもしれません。でも、文法事項や単語はどこでやっても同じです。お金をかけてわざわざ海外で勉強する必然性はありません。

結論としては、語学習得のための留学はそれほど意味がない・・・・・。


とは、思っていないのです。
言葉は文化です。
文化は、ある程度「生活」をしてみないと体得できません。
だから、留学をしてその語学の背景にある文化をを理解することで、本当の意味で外国語を習得できると思っています。


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