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スピーキングテスト反対のための反対には反対

都立高入試の英語スピーキングテスト 教員らが「導入反対」の記者会見 - 朝日新聞EduA https://www.asahi.com/edua/article/14511460

大学入試の共通テストの英語に於いて、四技能化を図る、としながら結局流れて行ってしまったことを思い出さずにはいられません。

反対理由ひとつひとつについて、私見を述べてみたいと思います。

①公平な採点ができるのか
残念ながら、採点者ではないので絶対とは言えません。現状の東京都の高校入試において、3文で書かせるライティングが導入されています。これは、課題についての自由英作文になります。
これの添削や採点をしています。
採点基準はかなりしっかりとあります。12点満点で採点者による誤差は最大2点程度だと思われます。ただし、95%は誤差はなしで採点されます。

それと比較すると、スピーキングテストはフリーカンバセーションではなく、問に答えていくスタイルです。ですから、ライティングほど差は出ません。
すわなち、採点者による誤差はほぼ無いと思って間違いないでしょう。
ですから、公平な採点はできます。
②評価の信頼性の疑問、特に音声の評価について
要するに、発音ができているかどうかという評価になります。
「日本語の影響を強く受けている」「日本語の影響を受けている」「日本語の影響を受けているがほぼ正しい」の三段階評価だそうです。
ざっくりいうと、カタカナ読みしかできていないのが最低評価。たどたどしいけど、どうにか発音できていてところどころ間違えているのが真ん中、普通に英語に聞こえるのが一番上、という感じだと思います。
ほとんどの生徒が一番下に来ることが予想されます。
それになぜか納得いかない人が文句を言っているようにしか思えません。
③授業と英語教育への影響
「間違ってもいいから話してみよう」と言っているのに、テストだとダメ。だから話せなくなる・・・・。
何を言っているのかわかりません。
英作文を例に考えてみればわかります。
間違ってもいいから書いてみましょう、などとは言われずとんでもない間違いをどの生徒も書いています。だから、英語を勉強する気がなくなるなんて言う話を聞いたことがありません。
試験なのですから、あっていることが求められるのは当然です。それができるようになるために、練習を積むのです。
④個人情報漏洩の危険性
これは、何とも言えません。ベネッセですから。
ただ、氏名で管理せず、番号のみで紐づけしていけば漏洩の可能性は低くなります。
⑤入試配点上のバランス
全体として英語の配点が増えます。内申点を含めると英語の配点が約20%となります。今後の日本のことを考えると英語を重視することは決して悪いことではないと思います。
⑥家庭の経済格差が学力格差を生む
これは、英語に限った話ではありません。いまさら何を、という思いが強くあります。
ただ、自分の例を挙げておきます。
自分は中1の時、どこの塾にも通っていませんでした。英語は中学に入ってからスタートする科目だから、英語だけはやろうと小6の時に決心をしていました。
そして、毎日NHKラジオの基礎英語を聞いて勉強し、問題集を2冊こなしました。
かかった費用は基礎英語のテキスト12冊、問題集2冊。
決して高額ではありません。
今の時代はもっと便利になっています。いくらでも無料の英語教材がyoutubeで見られます。お金をかけなくてもいくらでも勉強はできます。
経済格差が学力格差を生みやすいのは確かですが、勉強の方法はあります。
経済格差の話を出す人は、平等と公平をはき違えた主張だと思っています。
入試は公平であるべきですが、平等にはなりえません。



さあ、いかがでしょうか。
英語のスピーキングテストに反対する人。
正しいことを言っていると思いますか?

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