AoE4 Top30勢の1v1の考え方とか上達法
ひょっとしたら当分AoE4やらないかもしれないのでちょっと書いてたやつ置いておきます。
筆者の実力的には実験的なことばかり試していても征服者3からは落ちず、慣れたビルドなら全文明混ぜながらやってELO1800以上安定、強いことだけして1900以上安定くらいです。
強い戦い方を調べておく
まず強い戦い方を知ることが重要です。オープニングビルドレベルで不利になっているようではたとえトップ10レベルの高いプレイスキルがあったとしてもトップ50レベルにすらポロポロゲームを落とすでしょう。
自分の感性だけで組み立てるより、強くて流行ってるビルドや上位陣から評価されてるビルドは調べておくべきです。個性や感性が生きるのは上位陣の定石や常識を学んだあとです。
頻繁に入るバランス調整やマップ変更によって強い戦い方も変わりますし、プレイヤー側のメタの変化によっても何が強いかは変動しますが
ともあれプロや上位陣の録画やリプレイを見るほどわかってきます。
時短するにはプロや強い人のコミュニティに入っていければ質の高い情報が流れてきやすくなります。
偵察の仕方
斥候の生産時間が伸びて以来、ルーシ絡みや特別な狙い(大草原で羊独占など)がなければ1斥候スタートが多いです。2斥候相手に敵陣を探しに行くと全く羊が手に入らないリスクもありますから、基本的には自陣寄りエリアを中心に羊を集めます。
自分の都合だけでいうと「自陣で羊が尽きるタイミングに間に合うように戻ってこれて、一筆書きに近い動き」が効率的になります。
しかし相手の斥候もいるので、相手を見かけたら相手のすでに通ってそうな場所は後回しに調整しないと、すでに相手が羊を集めたエリアを通る羽目になります。
相手の斥候を後追いする形は今後ずっと羊を取られっぱなしなので一番ダメです。
斥候がかち合ったら内側を取る
相手の斥候を見つけた瞬間、まず「相手の斥候が自分の斥候を追い抜けないように動く、相手に内側に入り込まれないように動く」ことを考えます。
例えば自分が6時スタート相手が12時スタートで斥候がまずマップ中央のラインに向かって偵察したとして、中央付近で相手の斥候と出くわしたときに、ミニマップの自陣寄りの長方形の中で追い抜かせないように動くということです。
そこから相手が9時方向のマップ端に向かえば自分はそのやや手前をマップ端に向かいますし、相手の斥候がそこから方向転換して6時方向に向かってきたら自分も6時方向に向かうことで、相手が先頭を取れなくします。相手はこちらの街の中心に出くわすと無駄な動きをすることになるので、こちらが有利です。 そうやってグダグダやっている内に未開拓エリアが少なくなってきて相手にとって旨味がなくなってくるので、相手が引き返して羊を守れたということになります。
中央で出くわした時に相手が3時方向に向かうような離れていく動きの場合は、お互いに妨害要素があまりないということでこちらも単純に効率的に一筆書きを目指します。またどこかで相手と出くわすことがあれば、相手の動きが
真ん中→5時→外周を反時計回りに11時だな、とか
真ん中→5時→時計回りにきたんだなとか想像も付きます。
斥候が競り合った場合は、相手の斥候に先頭を譲ってしまい内側に入り込まれると、相手の斥候と同方向に行くと後追いする形になって羊が取れませんし、そうでなくても相手の斥候の外側を回らされると羊を拾えるエリアが減り、「すでに羊がいなくなった」無駄な場所を通ることになります。賭けで自陣サイドの偵察を諦めて自分も敵陣サイドから羊を奪いに行くという選択肢もありますが、相手がもし2斥候スタートしていた場合はそこにも羊がいないリスクがあります。また、いきなり遠くに行ってしまうので羊を戻しづらくなります。
相手の斥候を外側に追い切ってしまうと、相手の斥候は一度誰かが通った場所を引き返すことになり、少し探索の効率が落ちます。
さらに、斥候同士が並走しているとマップ隅という「分岐先が限られた可能性の閉じた場所」に向かうこととなり、
そこからこちら側に入ったとしても、もう羊がいないエリアが多く後手後手の偵察をすることになるので、相手はそこから自陣サイドに向かって未開拓エリアを動いていくしかないため、相手の偵察パターンもほぼ確定します。
3羊or4羊
まず初期視界内にいるはずの羊3体を回収してから出発するのは基本ですが、できれば4体目も欲しいです。早々に4体目が見つかったら4体目は斥候について行かせずそのまま中心に走らせるのが良いです。
3羊だと領主進化押し前後で食料が尽きますが4羊だと領主進化前に食料が尽きる心配がなくなるので斥候がずっと探索できます。
最高効率の一筆書きでマップを回って最後にまとめて羊を戻すという動きも可能になります。
4羊を気にしなくていいのは浅瀬の魚を即食べられるマップ、即苺を食べるデリーと中国、鹿近マップで即鹿+狩猟技術した場合、畑を貼るつもりのイングランド、あとは海マップくらいでしょう。
3羊の肉が尽きるタイミングは3分弱と考えていいでしょう。
ローマ5肉4金の聖職者1往復で進化押し後肉5残しで2:45程度
フランス6肉2金から8肉3金の肉4残し4人建て進化で3:00程度
偵察中に資源を見て考えること
マップを偵察するときは今後重要となる場所の目星をつけていかなければなりません
食料を見て考えるべきポイント
畑を貼ってしまうとそのぶんビルドやユニットの揃い方が遅れるため、マップ上の食料、特に鹿や猪はテンポのために必ず取りたい資源です。
デリー・アッバースの果実も似たようなものです。
軍で負けて自分だけ取りに行けない状態が続くと、それだけでけっこう不利になります。
早期にTC一周分畑を張らされるだけでも何百もの木材分、ユニットが遅れて明らかに弱くなり、ますます外に出れず相手だけマップ上の食料を採れる悪循環に陥ります。何ならこちらの鹿や猪まで盗み食いされるでしょう。
イングランドやモンゴル以外が早々に畑を貼るプレイはすべて弱いので、馬はやることがなくなったらとりあえず取っていそうな食料を見回っていればいいくらいです。
塔や槍のない攻撃対象が見つかれば農民を倒せてアドバンテージになり、相手が塔や槍に資源を使ってくれてもアドバンテージになり、相手が畑を貼っていて攻撃対象がいなくてもそれはそれで自分がテンポ的に先を行っていることになり、どう転んでも得な要素があるからです。こういう王手飛車取り的な、どう転んでも得な選択肢は強力なので普段から探しましょう。
基本的に食料はすべてハラス対象候補なので、
一方向に偏っていないか?(よくも悪くも攻めと守りの焦点が絞られる)
どんな柵で守れるか?(森に囲まれたマップ端の鹿など柵しやすく守りやすい食料は狙いにくい)
を自然と意識している必要があります。
鹿2群れが隣接しているダブルディアはTCを置くと肉の心配がなくなり、非常に強い要素です。引き当てたプレイヤーは超絶ラッキーといえます。
タワーを絡めた攻めで採集を妨害したり、変則的な敵陣2TCプレイをすることすら考えてもいいでしょう。
アッバースやデリーが絡んでいるときはリパニなどで苺が複数固まった場所も意識しておく必要があります。ハラスする時は狙い目となり、タワーを絡めた攻めで食料を絶つことも考えられます。
アッバース相手のタワーラッシュなどで必ずしも相手の石を抑えなくても、TCを建てたい鹿と苺が固まっている場所を抑えることで、拡張した後十分な肉を確保できなくするという考え方もあります。
森を見て考えるべきポイント
木は一見ありふれた資源ですが、序盤から終盤までどんな展開においても施設と畑の追加のために必須なので、森をすべて抑えられてしまうとやはり詰みます。
アクセス可能な森を減らされるだけでも木を多く使う編成には行けなくなり、選択肢が狭まります。
開始時の2つの大きな森同士が近くないか?(その森を抑えるだけで詰む可能性がある。暗黒塔、領主戦、城寄せ、全ての攻防の焦点になりうる)
中盤で自陣の木が尽きた時、どの森に出てきそうか?(後々攻めるべき場所の候補)
ここを抑えたまま長引けば相手の使える木が少なくなる、というラインはないか(長期戦で「木が尽きて詰む」シナリオ)
金を見て考えるべきポイント
普通のマップでは8000金は見つけるたびにしっかり意識して頭に焼き付けるべきです。
30分くらいまで中央ラインの8000金を城などで押さえ続けることで勝つパターンが存在するからです。
特にマップ全体が見えた時には改めて金の分布を意識して、どこを抑えたら自分/相手が金切れに追い込まれるのかをイメージしておくべきです。
この8000金を抑えられたら安物編成しないと帝王で金が切れるな、という見通しが持てれば上等でしょう。
石を見て考えるべきポイント
特に序盤は他の資源ほど意識する必要はありませんが、TCを増やしたい文明相手に暗黒ラッシュや4分領主の攻めをするなら石を攻撃しやすいか意識します。長期戦になりそうな時に相手の石の総量を減らすように壁を張ったり城を建てたり出来ないかは考えることになります。
農民はどこで溢れる?
全力領主vs先に城主入りの形になって領主軍で飛び込むときや、馬でのハラスを入れる時は、TCや塔の中に入り切らない溢れた農民を狩ることが主なダメージの源なので、どこに飛び込むのが一番いいかをゲーム中は考えていたいです。2TC系のビルドの場合は収納人数が10人しかない2つ目のTCは建てる時点で6人以上連れて行くでしょうから割とすぐに溢れますし、領主戦が長引いた時の伐採周りや、マップ上の食料が減ってきた時の食料には農民が溢れやすいです。逆に金は城主を目指し始めて以降じゃないと中々溢れません。
資源量より時間(テンポ)で考える
ユニットを失ったり農民が逃げ惑っている時の分析として「資源いくつ分の損」という考え方がよくあると思います。
実際シンプルに考えやすいので、戦闘でどちらが得したかを考えたり、2つのビルドを比較してどちらのほうが使える資源が多くなるかを考えるには便利です。
しかし資源で考える時の問題として、同じ資源でも時間によって価値が違います。
5分時点で資源200損するのと20分時点で資源200損することが与える影響は全く違います。
また、農民の死が与える影響を資源量に変換して考えるのも手間です。
今後5分にかけて50+200の損、10分かけて50+400の損……と、考える地点ごとに計算することになってしまいます。
より直感的な考え方として、「本来あるべき進捗から何秒遅れている」というテンポで考えることができます。
理想と比べて収入の増え方が20秒遅れてる
生産施設追加が20秒遅れてる
軍の量がいつもより20秒遅れてる
と一貫して時間で考えると、有利不利の判断やいつ行くかの判断に使いやすくなります。
目的意識を持ってズルズル戦わないこと
何となく前に出てなんか敵がいたから何となく戦った、というのはたいへん良くないです。一切仮説も根拠もなく行動していて学びに繋がりにくいからです。様子見のための威力偵察のつもりが、ついついガッツリ戦っちゃった、というのもとても良くないです。思考と行動が乖離してるので、しっかりロジックを確認する必要があります。
前に出るかどうかを判断する時は、自分と相手でどちらのほうが軍にコミットしてるのか?をまず考えましょう。
2TC vs 1TCの場合などは相手のほうが軍にコミットしているので、TCを完成から7分ぐらい経つまで前に出る理由がないですし、時間が経てば有利になるという意味でも守っていればいい状況です。攻めたい場合でも、馬で相手の鹿農民や援軍の通る道にプレッシャーを与えて時間稼ぎしながら自陣は建物と弓で上手く守るなどのプランが必要です。
TCの数が同じスタートなら文明的にどちらがそのタイミングで強いかという知識量の問題になってきますが、もし似たような強さだとしたら、これも敵陣で普通に戦うと援軍の差で負けるので、単純に攻めることには旨味はあまりないわけです。
それでも前に出る理由は2つで、
1つは相手の方が先に城主に行こうとしてるから、一瞬領主軍で勝てるタイミングを突けばダメージが入るはず、というロジック。この場合はしっかり相手を偵察し続けて、ここだというタイミングを見極めるまでは無理に前に出なくてもいいでしょう。
もう1つは、お互いに色んな場所で食料を取っているなどして複数箇所に隙がある時は、攻める側になってウロウロしているほうがダメージを与えるチャンスがあるからというロジック(守る側は全箇所同時にカバーはできない。馬だけなら返せても、全軍きたら全軍でしか対応できない。逆に攻める側は行ってみてちゃんと守られてたら下がればいいし、半端なユニットなら各個撃破すればいい)
こちらは普遍的に起こることで、前に出る理由としてとても真っ当です。試合に動きが出る理由でもあり、RTSの根幹的な仕組みだと思います。こういう時に常に前に出るのは、忙しい試合に慣れて上達にも繋がる素晴らしいことですが、やってしまうとまずいのは「攻め側の有利を活かす」という本来の目的を忘れて何となく戦うことです。
本来の目的にあわせて「隙があるときだけ攻撃する」という意識を忘れないようにさえ立ち回れれば、やればやるほど洗練されて強くなる動きだと思います。
最後に、自分のほうが軍が多い場合を考えましょう。1TC vs 2TCになったら相手が元を取る時間まで安全に前に出れるのは明らかですね。他にも、同じくらい軍にコミットしている同士で、有利になったら前に出れるのも明らかですね。こちらのほうが軍で勝っている状況は相手の偵察もしやすいので、状況を認識するのは難しくありません。しかし、それにも関わらずやってしまいがちなミスがあります。
自分のアップグレードや城主のタイミングを考えずに突っ込まないこと
有利になっていて「今突っ込んでも勝てそう」だからといって、せっかく先に城主に入ったのに領主ユニット同士のまま戦ってしまうという光景はけっこうレベルの高いプレイヤーでもよく見られます。
しかし先に城主に入ったなら兵種アップグレードを入れて城主ユニット化してから戦ったほうが基本的にはより良い結果が得られます。HP含めて全体的に20%くらいステータスが上がるので当然です。ユニットを倒すのに必要な攻撃回数が、影響の少なめな槍→騎士ですら数回分余裕で増えます。
あと1分待てば城主ユニット化と鍛冶場の+2装甲が入って相手の弓が完全に役立たずになる!とか、城主弓になったら相手のどのユニットにも攻撃が通る!といった意識を持って、限界まで引き付ける意識でプレイしましょう。
特に自分が有利で押せ押せだったパターンでは”引きしろ”がたくさんあるので、間違いなくユニットのアップグレードを待つ余裕があるはずです。
これが自分が城主を急いだ結果の城主入りで、相手の領主ユニットのほうが多くて攻められている状況では、逃げると農民の被害が出てしまう可能性があるので難しいところですが、領主のまま戦ったのでは単純に不利ですし旨味もありません。やはり相手が全力領主なことがわかったら、自陣前の資源を早めに放棄して自陣裏手の資源に塔を追加して避難場所を確保、可能な限り限界まで引き付けるなどの計画性を持つのがベストです。金鉱の確保については城主を急ぐ判断をする時に考えておくべきで、全ての金鉱が前にあるのに無理に急いで金不足で城主を活かせない……というような事態は避けるべきです。
柵・壁をいつ作るか
柵での全囲いをするだけでも馬でのハラスでいきなりダメージを受けることがなくなるので(馬の数が増えたら破られるものの農民を守るユニットを配置する時間が稼げる)柵も壁も強いです。
流石に序盤は軍生産に差し支えがあってはいけないので全囲いとはいきませんが、少しの柵で相手の攻める方向を限定したり、馬の侵入経路を絞ったり出来るなら序盤から作っていいものです。
森を繋いだ柵は伐採して通り抜けられるのでそこまで信用できませんが、崖やマップ端を繋げる柵は特に強いです。
相手が城主に入る直前には全囲いしたい
時代差があるときの軍兵・騎士が強いので時間を稼ぐための柵というのが1つ。
また、先に城主に入ったら聖遺物拾って内政アドに転換するのが基本なので聖遺物を取らせない効果があります。
相手の騎兵に邪魔されることも考えて相手がそろそろ城主向かってそうだな、くらいのタイミングで早めに柵を作りに行きたいです。
こちらが2TCor3TCしていて相手が即城主した場合
相手が柵を妨害するユニットを持っていないので相手が即城していることが分かり次第全囲いしたいパターンです。
こちらは時間さえたてば有利ですが、軍兵や騎士に完全に内政を止められて負けることが目先の脅威です。
プロレベルを目指す練習の仕方
とりあえず格上のプレイヤーとコンスタントにやる機会、できれば競技シーンで最強格のプレイヤーとたまにでもプレイできる機会を確保するのが効果的です。
最強格とやるとプレイの完成形をイメージするうえで一番参考になります。
特に執拗なマルチタスクへの対応など操作の速さが要求されることは、ある程度慣れたあとはもう理不尽に感じられるほど強い相手に歯を食いしばってついていかないと成長しにくいです。一度最強格に対応できるようになればプレイの速さで困ることはほぼ一生なくなります。
また、ユニットを遊ばせずに威力偵察的な攻撃を常に入れてくるようなプレイヤーを自分の基準に置いてこそはじめて、どんなときも攻められたときを想定した綺麗な配置を面倒臭がらずにしておくような自分への厳しさが身につきます。
あなたがまだたかが上位10%レベルだったとしても、頂点との距離をちゃんと感じるために早めに戦っておきたいです。
そこで初めて見た技術すべてが今後の課題となります。
まだランクが高くない人、無名の人が強いプレイヤーとやるためには練習目的で大会に出るとか、強いプレイヤーがサーチ中にラダーをサーチするとかでもいいでしょう。ある程度実力が身についたらカスタムに誘って応じてもらえれば一番能率的です。
とにかく新しいことを知っては取り入れてを繰り返さないと上に行くことはできないので格上とやることが一番効率的です。
格下との戦いで相手のプレイから多くを学んだり新しい知識を得ることはあまり望めないからです。
しかし人間は成長を求めて新しいことを取り入れようとすると一時的に下手になったりするのですぐに成長は実感しにくいです。
また格上に一方的にやられるような試合は、まだ不慣れなことを練習したりじっくり自分の行動を評価しながらプレイするにはあまり向いていません。
よって新しいことに自分の手を慣らしたり、各タイミングでの資源配分など自分のプレイを整理するうえでは格下と戦うことにも意味があります。しかし厳しい状況での判断力は磨かれないので、新しいプレイスタイルも少し慣れたら強いプレイヤーとやって磨く必要があります。
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