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Future Bassに思いを馳せる①

Future Bassを作ってみよう!と意気込んだものの、結局うまく作れない今日この頃、せっかくだしFuture Bassのエッセンスについて書き起こしてみよう。

①:曲の構造
Future BassはEDMの一種なので、EDMの例にもれず、
バース → ビルド  → ドロップ 
の順番になっている。

②BPM
これはあくまで私の所感だけれど、Future BassのBPMは130後半から170くらいに収まっている印象がある。これはEDMの中では早いのか遅いのかというと、「EDM BPM」で検索をかけてみたところEDMは120から150くらいが一般的らしい。
EDMの有名どころを見てみると、AviciiのWaiting For Love

https://www.youtube.com/watch?v=cHHLHGNpCSA&list=RDGMEMWO-g6DgCWEqKlDtKbJA1Gw&index=21

はBPM128。

FirestoneのBPMは114。

This is What You Came Forは124。

これに対してFuture Bass陣営はどうか?

Inside は152くらい

kodokushi 先生は144くらいかな?

Bit by bitは140くらいだね。

三つずつ挙げただけじゃ無数にあるEDMやFuture BassのBPMの傾向を絞り切れないとケチがつくかもしれないけどやっぱりFuture BassのBPMは早めなことが分かった。

じゃあ、そもそもとしてFuture BassのBPMが早い理由は何なんだろう?

ここでBPMとは切っても切れない間柄のリズムを例にして考察してみる。

何を隠そう個人的に一番Future BassをFuture Bassたらしめているものは、リズムだと思っているんだよね。
まず、上にあげたEDM陣営の3曲はドロップでバスドラム(キック)が4つ打ちをしている。EDMはその名の通りダンスのために作られた音楽だから、聴いている人がグルーブを感じてノれるようにオイシイ部分≒ドロップは4つ打ちのリズムであることが多い。
対して、FB(Future Bassって打つのがめんどくさくなってきたので以下FBで)はドロップであっても4つ打ちをしない、というか避けているようにも感じる。この理由は簡単で、4つ打ちのテンポだと早くなりすぎちゃうからだ。

EDMはドロップに向けてリズムやコード、メロディ、FXとかありとあらゆる手段でおぜん立てをしてドロップで解放するってのがセオリーだけど、FBはそれを逆手にとった盛り上がり方をしている。

どういうことかというと、ビルドが始まるとオーディエンスは「これからめちゃくちゃ盛り上がるところが来る!」という期待と、「盛り上がるところ=リズムがしっかりしていて踊りやすいところ」という予想をする。で、FBもビルドでしっかりとオーディエンスの「期待」と「予想」をさせるのだけれど、オーディエンスの予想だけを裏切りドロップに入ると4つ打ち(=踊りやすい部分)をせず、むしろリズムはビルドの規則的な打ち方から一転、変則的になる。しかしリズムの隙間を埋めるようにシンセサイザーが鳴り響くことで、規則正しく早いリズム→変則的で余白のあるリズム+シンセサイザーという展開のカタルシスを生み出す。結果としてFBは展開のカタルシスとシンセサイザーの恍惚感によって期待に応える。

といった風にしてFBはオーディエンス(さらに言うならちょっと王道から外れたものが大好きな根暗な奴ら)の心を鷲掴みにし、その中の結構な割合の人たちがアニメやゲームが好きなもんだからアニメ美少女の声をサンプリングしてきてFBに組み込み、kawaii FBが生まれるに至ったんじゃないかとも思う。

最後に根暗はFBが好きというブーメランを華麗に投げたところで今日はここまで。明日はFBのほかの部分にもスポットを当てていこう。


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