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死にたい そう言われたら

死にたい。
もしも子どもから言われたら、大人はショックを受けるでしょう。
そして慌てます。慌てると人はとっさに目の前からそれをなくそうとします。
死にたいという言葉を撤回させたくなるのです。

そんなこと冗談でも口にしないで。
生きたくても生きられない人がいるんだよ。

せっかく勇気を出して言ったのに、こう言われると子どもは心を閉ざします。もう二度と言うもんかと思います。
死にたいという言葉を口にしなくなったら、そういう行為はなくなるというものでもありません。言語化できない場合の方が行動化しやすい場合もあります。

では、どう対応すればよいのでしょう。
それはあらかじめ次のことを知っておくことです。

実は子どもが死にたいと口にするとき、心の中には同じ強さで生きたいという気持ちがあるのです。
強く死にたいと思っていれば、強く生きたいという思いもあるのです。
でも生きたいという気持ちの存在に気づきません。なぜなら死にたいくらいつらい思いで心が一杯だからです。そしてそのつらさから逃れるには死ぬしかないと思うのです。これを心理的視野狭窄と言います。

子どもが死にたいという時、丁寧に心の中を見れば、
今のままでは嫌だ。つらくて耐えられない。もっと違う自分でありたい。
そんな思いがあるのです。

死にたい

もし、そう言われたら、
耐えられないくらいつらいんだ。もっと違う行き方がしたいんだ。
そう翻訳することが大切です。

「死にたい」→「違う生き方がしたいんだ。今のままでは嫌なんだ」
こう受け止めることが出来たら、「そんなことを言うな」という反応にはならないでしょう。

何があったか教えてくれる?
どうしたらいいか一緒に考えよう。
そう言って、じっくりと子どもの心に向き合うことが出来るはずです。

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