Flash Back Thopter vol.1.5 2022.2~3(~Lurrus BAN)
■はじめに
お久しぶりです、クォーツです。思ったより期間が空かなくてビックリ、"Flash Back Thopter(FBT)"です。この記事は、マジック:ザ・ギャザリングにおける筆者の振り返りを目的とした記事です。
今回は、2022/3/7に発表された《夢の巣のルールス》の禁止改定に伴う記事になります。発表も緊急なのでスピード重視ということで”Vol.1.5”です。
この記事は、主に「Urza's Thopter(ウルザソプター)」のデッキの調整記録および特定のデッキに対する考察等がメインとなりますので、以前上げているこちらの記事や、前回のFBTをお読みいただくことを推奨します。
■定義やルール
フォーマットはモダン(Modern)となります。使用可能セットは最新のものを記事内に記載します。
記事の構成として、記録している該当期間の戦績を引用します。記録は、MagicOnlineのLeagueとプレミアマッチ(Preliminary,Challenge等)、中規模以上の店舗大会(ここでは主にSEありの大会を指します)となります。一部店舗大会関係は漏れがあることもありますが、誤差として考えます。
■対戦記録(2022.2.9~2022.3.8)
ということで、まずは3月8日時点の対戦記録から(デッキリストは、今回の記事より構成上、デッキ調整記録の章で掲載・解説することにします)
期間は2022年2月9日から2022年3月7日まで、使用可能セットは”イニストラード 真紅の契り(VOW)”まで、《夢の巣のルールス》使用可能期間です。
TOTAL 178戦(先手75、後手103)
勝利数110 敗北数68 勝率61.8%
※先手勝率73.3% 後手勝率53.4%
主要デッキ(マッチ回数の多いデッキ)および勝率
・Amulet Titan 12戦 マッチ割合6.7% 勝利6 敗北6 勝率50.0%
・Grixis Shadow(L) 11戦 マッチ割合6.2% 勝利9 敗北2 勝率81.8%
・Hammer Time(L) 11戦 マッチ割合6.2% 勝利4 敗北7 勝率36.4%
・4C Omnath 10戦 マッチ割合5.6% 勝利9 敗北1 勝率90.0%
・UR Murktide 10戦 マッチ割合5.6% 勝利7 敗北3 勝率70.0%
上のデッキは10マッチ以上しているデッキの一覧です。(全体の30.3%)
■『神河:輝ける世界』の影響と考察
新エキスパンション『神河:輝ける世界』は少なからずモダン環境に影響を与えました。この章では、一人のプレイヤー目線で見たモダン環境を考察していきます。
■アミュレットタイタンの隆盛
まずこの環境で特筆すべきはアミュレットタイタンの隆盛でしょう。
前回全体の2%にしか満たなかったことを考えると新エキスパンションによる影響がかなり大きいといって良いでしょう。
大きな理由は、なんといっても《耐え抜くもの、母聖樹》の投入でしょう。《原始のタイタン》からサーチできる対策カードという点でプレイヤーによる研究が進んでいる状況です。これがあるだけで《減衰球》や《血染めの月》を壊せるというのは大きな強みになったといえます。もっとも、これらを貼られた上で母聖樹のための緑マナをどうするか、という問題は付きまといますが…
そういったことも要因してか、前回全体の5%を占めていた緑トロンが2%の使用率に落ち込むなど、少なからずプレイヤーが意識する状況になっていることがわかります。
ちなみにソプター目線で言えば、急に飛んできて2枚除去してくる《活性の力》よりは”かなり”マシなカードです。
■ハンマータイムのカラーチェンジ
もう1点大きな影響がハンマータイムのタッチカラーが黒から青になったことでしょう。主に《現実チップ》を使うための青ですが、これがまあ強い。今まで息切れ対策といえばキャノピーランドやルールスに依存していたところを《シガルダの助け》などのサポートを交えながらアドバンテージをドコドコ稼ぐ姿は圧巻です。
ソプター目線で言うと、アドバンテージを稼がれやすくなったことによる長期戦の勝率ダウンや、キャノピーランドを採用しなくなったことによる実質的な初期ライフの増加等により、全体を通して厳しくなったという印象です。特に《現実チップ》が付いてしまったが最後、トップからこちらの《カルドラの完成体》の細菌トークンに《虹色の終焉》をはじめとしたサイドカードによる除去を当てられやすくなったこともかなり向かい風です。
■白を含むコントロールに採用されるアイツ
主に青白コントロールや4Cオムナスなどで、試験的に採用され始めている《冥途灯りの行進》。まあきついですが、今のところ考える必要のないレベルの採用率ではあるので、このまま推移してほしいところ。
■Urza’s Thopter 最新リスト
上記のように環境が変わったことも踏まえて、いくつかリストの調整を進めています。
大きな変更点としては《摩耗/損耗》のサイドイン、《現実チップ》の採用となります。デッキ枚数は色マナの都合やマナスクリューを避ける狙いでデッキ枚数を”61枚”にしていますが、これはお試しでそのうち60枚に戻すかも。
■採用カードについて
《摩耗/損耗》の採用、マナベースの変更
主にアミュレットタイタン、ハンマータイムを意識してサイドボードに2枚投入。いずれのモードもこれらのキーカードを的確に処理できるため、強い一枚。実際のところこれらの、特に《摩耗》側で触れるカードは《ポータブル・ホール》で触れるのでコストの軽い《損耗》のみを使う、ということも多々あります。特に《ウルザの物語》をはじめ、《イリーシア木立のドライアド》に1コスで触れるなどが大きな強みといえます。
そんなこと事情もあり、デッキにおける赤マナの枚数は6枚と控えめ。《摩耗》はおまけ程度で考えつつ、これらのデッキにはサイド後優先して赤白ランドを持ってくるなど意識するといいです。
《現実チップ》の採用、《時を解すもの、テフェリー》の減量
新カードお試しで試した《現実チップ》、想像以上に感触がよくレギュラーメンバー入りしています。フェッチランドの枚数は少ないですが、《巧妙な鍛冶》や《石鍛冶の神秘家》などデッキをシャッフルする手段は多く、特に《最高工匠卿、ウルザ》がいる盤面では、自身の能力でマナを出せるということもあり、チェインが続きそのままコンボ成立までいくこともザラにあります。
《現実チップ》の採用に当たり、減ってきたカスケード系統へのガードを下げる形で《時を解すもの、テフェリー》を減らしています。
ちなみに《現実チップ》は、対4cオムナスの相性改善にも役立っているという風に感じます(といっても勝率9割は何かの間違いだと思いますが…)
■《夢の巣のルールス》禁止後のモダンはどうなる
2022年3月7日(日本時間で言えば3月8日)、モダンに激震が走りました。《夢の巣のルールス》の禁止です。理由は、”ルールスの相棒コストは、十分なデッキ構築上のコストではない”ということでした(なにを今更)。
ルールスが禁止されたことによって環境がどう変わるかは、正直今の段階で何とも言えないというのが正直なところです。というのもルールスを使った主なデッキが、ルールスが無くても十分なデッキパワーを持っているというところです。ハンマータイムで言えば《カルドラの完成体》や《イラクサ嚢胞》などの3コスト以上の装備品を採用できるなど、ルールスを相棒に据えていたデッキは十分まだ戦えるように見えます。
3コスト以上のパーマネントを採用検討することができるようになることがどう影響するかは見ものですね。
ソプター目線で言うと、そもそも《ポータブル・ホール》で処理できない3コスト以上のパーマネントが増えることがかなり辛い、という印象です。特に《疫病を仕組む者》などはかなり辛く、”人間”を指定されれば《エスパーの歩哨》や《巧妙な鍛冶》が着地即蒸発するという困った事態が発生します。”飛行機械”を指定されたらコンボが成立しないというのも言わずもがなですね。流行次第では除去のカードを大きく見直す必要も出てくるでしょう。
■最後に
なんとか定期的な記事の2回目(1.5回目ですが)を出すことができました。次回はニューカペナ実装後の更新を予定しています。
ニューカペナ、多色環境ってだけでワクワクしますね。
ではまた来月お会いしましょう、お相手はクォーツ(Twitter:gyyby_mtg297)でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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