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WU UrzaThopterSword(青白ウルザソプター)デッキガイド

■挨拶

 初めましての人はおはこんばんちは、いつもお会いしている人はよろしくお願いします。

 お前誰やねん、というのもあると思うので簡単に自己紹介をします。

 私は、主にMagicOnlineや、関東近郊でマジックをプレイしているクォーツと申します。久しぶりにこういう記事を書きました。
 プレイしているフォーマットはモダンで、ほぼほぼ専門でやっています。好きなデッキはミッドレンジ~コントロール寄りのデッキで、今回紹介するデッキもそういった趣味全開のデッキとなっております。

 大会成績等ですが、モダンチャレンジのSE1没が1回、草の根の店舗大会でたまに勝ち上がる程度です。強くなりたい。

 記事はすべて無料で読めますが、お布施も待っています。
 お布施してくれた人に何もないのでは寂しいので、私の好きなハンバーガー屋さんを3店舗ほどご紹介しますので是非。

■モダン環境のおさらい

 ということで、まずは現在のモダン環境のおさらいです。
 現在のモダンはモダンホライゾン2で登場した数多のパワーカードを中心に構成されており、過去類を見ないほどのパワーカードの応酬が繰り広げられています。

そんな中、この混沌としたモダン環境下を生き抜く条件はシンプルです。

<<<モダンホライゾン2のパワーカードを使用できること>>>

これです。

 いわゆる"Tier1"に属するデッキはこれを達成しつつそれを固める個々のカードがそれぞれ強く、まさに隙のないパワーカード体制が挙げられます。パワーカードはパワーカードで捻じ伏せる精神。
 後述するジャンドサーガや、オムナスコントロール、赤青濁浪などが特にこの気が強く、これらのデッキは正真正銘の”Tear1”として君臨しています。

極悪人
モダンを定義するパワーカードたち

 しかし、モダンホライゾン2の存在は、あらゆるデッキに可能性をもたらすことに成功しました。その証拠に現在のモダンの環境は、過去類を見ないほど多様性に富んでおり、非常に”楽しい”環境であるといえます。

 もっとも勝つためには1ターン目のラガバンに対する回答があることや、ウルザの物語を退ける手段を持つなど、細々とした条件はありますが…

■”青白ウルザソプター”というデッキ

 前置きはそこそこに、本題に入ります。
まずはデッキリストから。

デッキリスト(晴れ横提督戦BEST8、晴れ吉TLS予選Finalist入賞)

 上は、晴れる屋吉祥寺店のTheLastSun予選(2021年11月20日)で準優勝、晴れる屋横浜店のモダン提督決定戦(2021年11月23日)でBEST8に入賞したリストです。内訳は以下の通り。

●デッキの強み

 このデッキは、《飛行機械の鋳造所》と《弱者の剣》によるコンボや、それに《最高工匠卿、ウルザ》を入れた無限コンボだけに留まらず、《エスパーの歩哨》で相手の展開を遅らせつつ《巧妙な鍛冶》や《イラクサ嚢胞》、《石鍛冶の神秘家》着地からの《カルドラの完成体》、《ウルザの物語》の構築物トークンなど、コンボに依らないビートダウン戦略を取れることが大きなポイントです。これは墓地対策や単純なアーティファクト対策が効き辛いと言い換えることもでき、少々の対策カードをものともしない押し付け力があります。

 他にも、《ポータブル・ホール》といった優秀な軽量除去や、《ウルザの物語》の3章効果であらゆる対策ファクトをシルバーバレットできるという器用さも兼ね備えています。

 《巧妙な鍛冶》や《石鍛冶の神秘家》は、手札を減らさず相手に回答を迫ることが可能で、特に《巧妙な鍛冶》は各種ファクトや、4枚採用されたアーティファクト土地を手に入れる可能性を持つなど序盤の動きとしてかなり強く、キープ基準緩和の一助を担っています。

無限コンボによる勝利プラン
パーミッションしながらビートダウンプラン

 除去や土地などいろんなものを持ってこれる、巧妙。

●弱点

憎い


●採用理由など

ここからはリストの内容と採用理由などをご紹介します。

メインデッキ:60枚
(PlanesWalker:2 / Creature:15 /Instant:3 /Sorcery:1 /Artifact:24 /Land:23)

2 《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
 続唱系のデッキや各種コントロールに激しく刺さる、説明不要、強い。

4 《エスパーの歩哨/Esper Sentinel》
 先手1t目に置けると強い、ファクトなので金属の叱責のコストにも充ら 
れる。返しに除去を打たれても枚数で損せず、1t待って除去を打たれてもテンポを稼げるだけで十分な仕事を果たしてくれます。

4 《巧妙な鍛冶/Ingenious Smith》
 キープ基準を緩和するパワーカード、潤滑油からフィニッシャーまで八面六臂の活躍が五臓六腑に沁み渡る。《ウルザの物語》や《飛行機械の鋳造所》で相手ターンにサイズアップするので、6/6ぐらいまでは雑に成長します。

4 《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
 元禁止カード、《カルドラの完成体》の存在からマスト除去の1枚、後ほど詳しく解説します。

3 《最高工匠卿、ウルザ/Urza, Lord High Artificer》
 滅茶苦茶強い。ブロッカーが2体並び、生きてターンを帰ってくれば劣勢な盤面をひっくり返すこともしばしば。無限コンボ要因ですが、4マナと重く勝ちに必須ではないため3枚。やっぱモダンホライゾンおかしいッスわ

1 《虹色の終焉/Prismatic Ending》
 5枚目の除去、ここはメタを見ながら0~2枚で調整したいですね。

3 《金属の叱責/Metallic Rebuke》
 打ち消し、相手の《時を解すもの、テフェリー》や《創造の座、オムナス》《コラガンの命令》など、通ると一気に不利になるようなカードを弾いたり、こちらのビートダウンで押し切るためのサポートに。リビングエンドなどメイン相性最悪なデッキに対する回答でもあります。今は4枚積むほうが強いと思っています。

1 《上天の呪文爆弾/Aether Spellbomb》
 《ウルザの物語》のサーチ要因、相手の除去に合わせて《最高工匠卿、ウルザ》をバウンスしたり、相手の《濁浪の執政》を打ち消されずバウンスできたり、強い。またレアケースではあるものの、《石鍛冶の神秘家》をバウンスして、コンボパーツを揃えたり無限の使い道がある1枚。

1 《彩色の星/Chromatic Star》
 同じくサーチ要因。無色ランドが6枚入っているため、青白が出ずに「《飛行機械の鋳造所》が出せない!」という状況を回避することができます。ほかにも4ターン目にファクト3枚が場にあれば、フィルターで青マナを白マナに変換して、手札の無限コンボパーツをすべて出し切って勝つ、みたいな芸当も可能。

1 《真髄の針/Pithing Needle》
 サーチ要因。コントロールの勝ち筋である《ドミナリアの英雄、テフェリー》を指定したり、対ジャンドサーガで《レンと6番》を指定したりします。詳細は後ほどサイドボードガイドでご紹介します。

1《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
 サ(以下略)。《ドラゴンの怒りの媒介者》のサイズを下げたり、リビングエンドに有効に作用、環境的にかなり強いと思っている一枚。

1 《カルドラの完成体/Kaldra Compleat》
 対地上クリーチャー最終兵器、無限コンボ成立時は構築物に装備して無限点パンチを繰り出すことも可能。構築に負担をかけず、無限コンボ成立時のフィニッシャーの役割も担っています。

1 《イラクサ嚢胞/Nettlecyst》
 ビートダウンプランを取るときに心強い相棒。
 お尻に入れたら痛いアーティファクトNo.1

1 《影槍/Shadowspear》
 ライフレースをめちゃくちゃにする。《ウルザの物語》と《石鍛冶の神秘家》と、サーチ手段が豊富なのもうれしい一枚。

1 《弱者の剣/Sword of the Meek》
 コンボパーツ、1枚しかないので《否定の力》が見えるときは《石鍛冶の神秘家》の効果で出すなど工夫が必要です。

4 《ポータブル・ホール/Portable Hole》
 お手軽万能除去、序盤の《敏捷なこそ泥、ラガバン》や、ハンマータイムの《シガルダの助け》や《純鋼の聖騎士》、ジャンドサーガの《レンと6番》などを除去。後半安全が確保されたら《飛行機械の鋳造所》の餌にすることもかなり強い動き。

1 《発展のタリスマン/Talisman of Progress》
 3ターン目に最速ウルザを着地というブン回りや、月デッキに対する一つの解答としてマナを伸ばし色を整えつつアーティファクトカウントが増やせるのもポイント。

3 《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》
 コンボパーツ、《エスパーの歩哨》チャンプブロックから飛行機械を出したり、除去対応で飛行のアタッカー兼ブロッカーが出せるのが強力。

2 《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
2 《剃刀潮の橋/Razortide Bridge》
 ファクトランド、《巧妙な鍛冶》と《飛行機械の鋳造所》との相性が良い、《大いなる創造者、カーン》?誰ですかそれ。

4 《ウルザの物語/Urza's Saga》
 何言ってんだコイツ
 モダンホライゾン2の問題児、説明不要。

1 《ラウグリンのトライオーム/Raugrin Triome》
 《虹色の終焉》を取るならお守り的に採用、取らないならフィルターランドやタップインファクトランドに替えても良いとかもしれませんね。

4 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2 《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
4 《金属海の沿岸/Seachrome Coast》
2 《島/Island》
2 《平地/Plains》
 その他土地、序盤は白マナを優先しながら展開していきたいところ。

サイドボード 
1 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1 《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
 追加の墓地対、リビングエンドを許さない。

1 《糾弾/Condemn》
2 《急送/Dispatch》
 追加の除去枠、特に《ポータブル・ホール》で処理できない生き物のためにサイドインします。

3 《減衰球/Damping Sphere》
 トロンとアミュレットを許さない。苦手なストームにも刺さるのは嬉しい。

1 《真髄の針/Pithing Needle》
 対コントロールへのダメ押し、トロンの1t《探検の地図》、《忘却石》と《爆発域》を刺してなんとかしたいですね。

1 《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
 ハンマーやカスケードサイにサイドインします。こちらの展開もあるからなるべくX=0で置きたいところ。

1 《引き裂かれた永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
 ライブラリアウト用。

2 《神秘の論争/Mystical Dispute》
 対赤青濁浪、コントロール系統に。オムナスも消したいところ。

1 《ヴェクの聖別者/Sanctifier en-Vec》
 赤黒やジャンドに、黄鉄の呪文爆弾の的。

1 《至高の評決/Supreme Verdict》
 コントロール相手に孤独やオムナスを流すためにサイドインします。ついでにリビングエンドも許さない。

絶対痛い


●ところで…

 このデッキ、結構表記がブレるのが難点で、「ウルザソプターソード」や「ウルザソプター」、「ソプターソード」、「ソプターコンボ」に「ソプターコントロール」、果ては「白青石鍛冶」など様々な名称が存在します(デッキ検索するとき苦労する)。
 ちなみにこのデッキは、「青白ウルザソプター」です。ヨロシク。

■デッキの回し方

 ビートダウンプランを取りながらコンボを揃えに行くことが基本の動きとなります。

●キープorマリガン、基本の考え方

 基本は土地2枚以上、2マナの展開(石鍛冶or巧妙な鍛冶など)もしくは《エスパーの歩哨》と《金属の叱責》のパッケージがあることが最低限のキープ条件になります。また相手の相棒に《夢の巣のルールス》が見えたならできれば《ポータブル・ホール》や《虹色の終焉》が欲しいところ。《孤児護り、カヒーラ》が見えたなら、これらを重ねて引かない手札をキープすることを意識していきたいところ。

●初期ハンド例

 MagicOnlineで生成された初手からキープ、マリガンをご紹介します。

80点ぐらいの初手、先手でも後手でもキープ

 《影槍》から《石鍛冶の神秘家》、除去の可能性があるなら《イラクサ嚢胞》、除去の可能性がないなら《カルドラの完成体》をサーチ、いずれも石鍛冶が残れば《金属の叱責》を構えられるため盤石なハンド。

90点ぐらいの初手、コンボが揃っているためキープ

 先手でも後手でもとにかく《エスパーの歩哨》強いです。後手なら《敏捷なこそ泥、ラガバン》のブロックに回ることも。ソプターコンボ着地まで耐えれば勝利はすぐそこに。

60点ぐらい、石鍛冶から弱者の剣でコンボは揃うが…

 悩ましい初手です。もし相手の相棒がルールスなら即マリガン、カヒーラが見えてコントロールが予想されるならばキープ。相棒公開がない場合、先手であれば土地を引けない可能性がある為1回マリガンするかもしれませんね。

●基本の動き方

1.1ターン目は1マナアーティファクトを展開する
 《金属の叱責》を構えられる体制を構築するために、なるべくアーティ
ファクトを序盤から展開していきます。展開がなければアーティファクトランドのタップイン処理など、損のない動きを意識してきます。

2.ブラフを張り続ける
 《金属の叱責》は、常に「持っている」と相手に思わせることが大事です。例えば下みたいな状況では、相手の盤面に何もなくても《エスパーの歩哨》が”殴らない”という状況だけで、相手に《金属の叱責》の存在を警戒させることができ、《エスパーの歩哨》と合わせて相手の展開を遅らせることができます。もちろん持っているのに”持ってない”ことを装うのも大事です。相手の顔色を見ながら行動しましょう。

相手からすればかなり嫌な盤面

3.脅威を投げ続ける(露払いをする)
 
《石鍛冶の神秘家》が最たる例ですが、出てターンが返したら明らかに”ヤバい”カードの処理を相手に迫らせ続けることで、後続の《時を解す者、テフェリー》や《最高工匠卿、ウルザ》、《飛行機械の鋳造所》を通しやすくすることができます。ガンガンいこう。

4.《飛行機械の鋳造所》は中盤~後半
 飛行機械の鋳造所は、展開したターンに効果が使えるようなマナ域で出すことが望ましいです。除去に対応し自身を割ったり、ファクトランドを割って生物を出すなどができるとお得です。
 

■ゲームプランとサイドボーディング

 ここからは、現在のモダンの主要デッキに対するゲームプランとサイドボーディングを紹介します。

・ハンマータイム(HammerTime)

有利

急に10点越えのハチャメチャパンチを飛ばしてくる

 チャンプブロック要因が複数存在すること、《ポータブル・ホール》の存在でかなり有利に立ち回れるマッチアップ。主要なリストが《夢の巣のルールス》を相棒に据えているため、除去を含んだハンドをキープしやすい点も追い風。
 
 《シガルダの助け》、《純鋼の聖騎士》に優先的に除去を当てていきたいところ。また、《真髄の針》で状況を見ながら《巨像の槌》、《墨蛾の生息地》、《影槍》を指定し、逆転の目を潰していくことが大事なマッチアップです。特に《影槍》はチャンプブロックを貫通してくる為、自身の《影槍》と相談しながら適切なタイミングで。

サイドボード
In : 《糾弾》、《急送》x2、《仕組まれた爆薬》、《真髄の針》、《至高の評決》
Out : 《エスパーの歩哨》×2、《イラクサ嚢胞》、《大祖始の遺産》、《時を解す者、テフェリー》、《金属の叱責》

 除去and除去and除去、一匹も残すな。

 

・赤青濁浪(UR Murktide系統) 

有利

全 員 モ ダ ン ホ ラ イ ゾ ン 2


 メインボードでは《敏捷なこそ泥、ラガバン》と《ドラゴンの怒りの媒介者》によるビートダウンに注意。《エスパーの歩哨》《石鍛冶の神秘家》《巧妙な鍛冶》で積極的にブロックしつつ、ソプターコンボの成立まで耐えたいところ。

 《石鍛冶の神秘家》のサーチは、除去が飛んでくることを想定して《イラクサ嚢胞》を優先。
《ウルザの物語》のサーチは、《大祖始の遺産》を持ってくることが多く、《濁浪の執政》がいる際は、《上天の呪文爆弾》を持ってきます。

 《大魔導士の魔除け》による構築物トークンや細菌トークンのコントロール奪取に注意。特に《カルドラの完成体》の付いた細菌トークンを取られると目も当てられないため、打ち消しによるバックアップがない中で《カルドラの完成体》を出すのはやめましょう(そもそも石鍛冶が除去られてるとは思うけど)。

サイドボード例
In:《糾弾》、《至高の評決》、《神秘の論争》x2、《ヴェクの聖別者》、《大始祖の遺産》
Out:《石鍛冶の神秘家》、《カルドラの完成体》、《金属の叱責》、《虹色の終焉》、《ポータブル・ホール》、ときどき《真髄の針》

 サイドボードが14枚になったりならなかったり…

 サイド後は《血染めの月》、《精神を刻む者、ジェイス》に注意。基本土地を中心に持ってくることや、《発展のタリスマン》、《彩色の星》を残すことを意識しつつ、ソプターコンボを決めに行くことが重要になります。

 そのほか《仕組まれた爆薬》、《激しい叱責》にも少し注意。前者は、針で刺すことを念頭に置きつつ動きますが、ジャンドサーガのように使いまわされることもないため、無視してもだいたい何とかなります。一回流されるぐらいでは倒れないタフさがあります。後者は、構築物に装備品を付けるなど、場に残る工夫もしておきたいです。

 《大祖始の遺産》、《ヴェクの聖別者》の追加で《ドラゴンの怒りの媒介者》の弱体化が見込めるため、序盤の除去は《敏捷なこそ泥、ラガバン》ために使うことを考えて媒介者の攻撃を数回通すことも一つの戦術です。
 

・白青系コントロール(WUx Control)

有利

令和のコントロールはパワーカード揃い

 《石鍛冶の神秘家》や《巧妙な鍛冶》など、《虹色の終焉》や《孤独》といった単体除去で損しない交換を取られない点や《エスパーの歩哨》や《時を解す者、テフェリー》などコントロール側が嫌がるカードが多い構成のため、かなり有利に立ち回れます。
 
 全体の展開としては、生き物を展開しながら圧をかけつつ《至高の評決》などの全体除去の返しに《飛行機械の鋳造所》を着地させるのが王道パターン。

 《ウルザの物語》は、広がりゆく海を警戒しつつ場に出していくことになりますが、こちらが先手の場合、《時を解す者、テフェリー》を通すために、広がりゆく海によるタップアウト(残1マナ)を誘うこともあります。処理されなければ宇宙。

 《真髄の針》の指定は、中盤~後半であれば《ドミナリアの英雄、テフェリー》もしくは《サメ台風》といったところ。《真髄の針》が初手にあり、ほかに出すアーティファクトがない場合、《溢れかえる岸辺》を指定することも選択肢に入れておくと良いです。

 このマッチアップでも《大魔導士の魔除け》は、常に警戒すること。
 マストカウンターは、《ドミナリアの英雄、テフェリー》《時を解すもの、テフェリー》です。…ぜんぶハゲじゃねーか!

サイドボード例
In:《至高の評決》、《真髄の針》、《神秘の論争》x2
Out:《ポータブル・ホール》x4

 非常にシンプルなサイドボーディング、入れるものもないのでこんなところ。基本的な動き方は変わらず。針が増えるので、見えたフェッチを積極的に刺していきましょう。

・ジャンドサーガ(Jund Saga)

有利

究極のグッドスタッフデッキ、カードパワーにカードパワーを掛け合わせたモダンの暴力

 こちらも有利対面となるデッキ。青白ウルザソプターの強みは、こういったメタゲーム上位のデッキに有利を取れる点でもありますね。

 ゲームの進め方は、先ほど紹介した”赤青濁浪”に近いですが、《敏捷なこそ泥、ラガバン》、《ドラゴンの怒りの媒介者》に加え、《レンと6番》が厄介なマッチアップ。《敏捷なこそ泥、ラガバン》をなるべくクリーチャーで相打ちを取りつつ、《レンと6番》の脅威をできれば《真髄の針》、最悪でも《ポータブル・ホール》で即座に排除したいところ。 
 《コラガンの命令》は、簡単に2枚盤面を取られるため天敵、《金属の叱責》を構えましょう。
 そのほか、相手の《ウルザの物語》からサーチされる《影槍》にも要注意。《ポータブル・ホール》をはじめとした除去の使いどころは、よく考えたほうが吉。

 《石鍛冶の神秘家》で持ってくるのは、基本《イラクサ嚢胞》ですが、《石鍛冶の神秘家》に除去を当てられない可能性がある場合は、《カルドラの完成体》を持ってくるのも常に視野に入れると良いです。メインボードとも《カルドラの完成体》を退ける術はほぼないため、影槍をつけてイージーウィンを目指すことも可能です(とはいえ、除去の枚数的にサイド後はカルドラ抜きますけどね)。

サイドボード例
In:《大祖始の遺産》、《ヴェクの聖別者》、《糾弾》、《急送》×2、《至高の評決》
Out:《彩色の星》、《時を解すもの、テフェリー》、《エスパーの歩哨》×2、《石鍛冶の神秘家》、《カルドラの完成体》

 赤青濁浪同様、墓地対策と追加の除去をサイドイン。このマッチアップの場合、ハンデスでこちらの展開を遅らせてからの《夢の巣のルールス》、さらにそこから《仕組まれた爆薬》や《ミシュラのガラクタ》を使いまわされアドバンテージ差で負けることが大いにあり得えます。墓地を掃除しつつ、《急送》などで迅速に排除することを目指しましょう。

・バーン(WR Burn)

5分~微有利

大会にでるなら最低限意識しておきたいデッキ

  《大歓楽の幻霊》を出されるか否かによって、辛さが変わってくるマッチアップ。相手の生物を《ポータブル・ホール》で除去しつつ、《ウルザの物語》の構築物トークンや、《イラクサ嚢胞》の付いた細菌トークン+《影槍》が回るまで耐えれば勝利は目前です。

 相手に2マナ立っている場合は、《影槍》装備の構築物のアタックで《頭
蓋割り》をされることも考慮に入れ、《金属の叱責》で打ち消せるようにしたいところ。

全体を通して《飛行機械の鋳造所》や《影槍》のようなライフゲイン手段が存在するや、土地で受けるダメージの少なさから若干有利。

サイドボード例
In:《ヴェクの聖別者》、《糾弾》、《急送》×2、
Out:《彩色の星》、《カルドラの完成体》、《大祖始の遺産》、《上天の呪文爆弾》

 サイド後は、《粉々》やら《乱動する渦》が、かなり辛い。とはいうものの、これらのサイドボードにより若干キルターンの低下も期待できます。   
 《粉々》対策としてなるべく生物から展開し、1マナ立てた状態で《飛行機械の鋳造所》を置くことを意識したいですね。《乱動する渦》は、《真髄の針》で指定して、ライフゲインをし続けられる状態をキープしたいところ。

・リビングエンド(LivingEnd)

 不利

ズルするな

 メイン戦では先手が取れれば、《巧妙な鍛冶》を経由して《大祖始の遺産》や、《金属の叱責》による打ち消しからのゲーム展開が組めるため若干戦える、という程度。こちらが後手の場合、概ね1マナファクト置きから《金属の叱責》を構えるぐらいしかやりようがなくかなり厳しいマッチアップ。どこかで《悲嘆》を打たれているとほぼ絶望的に。

 デッキが発覚した瞬間から《ポータブル・ホール》が腐る為、手札にある場合は早々に置いて、《金属の𠮟責》のコストや、《飛行機械の鋳造所》の種に充てましょう。

 戦い方は一貫して、メイン戦は《金属の叱責》による打ち消しをワンチャンス狙って祈るのみ、サイド後は《活性の力》をケアしながら動く(《ウルザの物語》をなるべく置かないなど)が、大事です。場合によっては、1t目に《ウルザの物語》を置いて墓地対策ファクトを《死せる生》のキャストまでに置くといった場合もあります。

サイドボード例
In:《魂標ランタン》、《大祖始の遺産、《急送》、《神秘の論争》、《至高の評決》、《ヴェクの聖別者》
Out:《エスパーの歩哨》×2、《ポータブル・ホール》、《虹色の終焉》
 
 このマッチアップは、サイド後の相性が特に最悪で、《活性の力》をはじめとしたピッチの置物破壊など、ヘイトが非常に高く、かなり厳しい戦いを強いられることになります。祈りましょう。

・トロン(Tron)

 不利

ズルするな

 すべてがきつい。1t《宝物の地図》に対して《ポータブル・ホール》や《真髄の針》を当てられればチャンスはあるものの、《忘却石》や《爆発域》、《大いなる創造者、カーン》など置物に対するヘイトが高すぎて祈るしかないです。

サイドボード例
In:《減衰球》×3、《真髄の針×1、《急送》×2
Out:《ポータブル・ホール》×2、《時を解す者、テフェリー》×2、《大祖始の遺産》、《虹色の終焉》

 《真髄の針》や《減衰球》を貼りつつ祈ります。ソプターコンボを揃えている暇がほとんどないため、《石鍛冶の神秘家》からの《カルドラの完成体》、《イラクサ嚢胞》や、《巧妙な鍛冶》によるビートダウンで早期決着を目指します。

《減衰球》か《巧妙な鍛冶》をキープしたいところ。

・オムナスコントロール・ブリンク(Elemental系含む)

 不利

ちょっとテキストを確認させていただいても…??なにこれ???

 《孤独》や《激情》が強烈に刺さり、また場に出てしまったそれらのカードを除去する手段がないため、かなり厳しいマッチアップ。特に《創造の座、オムナス》は、土地を置くたびに4点ライフゲイン(???????????)するので、ビートダウンによる決着が難しいというのも向かい風。
 
 《エスパーの歩哨》と《金属の叱責》でサポートをしながら《時を解す者、テフェリー》の着地を狙っていきたいですね。

サイドボード例
In:《急送》×2、《糾弾》×1《神秘の論争》×2、《至高の評決》、《真髄の針》
Out:《ポータブル・ホール》×2、《大祖始の遺産》、《彩色の星》,
《発展のタリスマン》、《エスパーの歩哨》、《カルドラの完成体》

このアーキタイプは人によってかなりリストにバラつきがある為、正直上のサイドボードはあまり参考にならないかもしれません。基本は《創造の座、オムナス》と《レンと6番》を絶対に許さない動き方を心がけること。《レンと6番》には特に《真髄の針》が有効に作用します。

■最後に

 全体として、”青白ウルザソプター”は、いろんな勝ち方があり、回してて楽しいデッキです。現状は、一部の愛好家がいるデッキに留まっているところではありますが、十分にメタゲームに食い込めるほどのポテンシャルがあるとも確信しています。
 
 これを読んでくれただれかが、私のデッキから少なからず影響を受けてこのアーキタイプが盛り上がると嬉しいなと思います。

 ここまでお読みいただきありがとうございました!

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Magic Online:gyyby297

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