suicide crisis syndrome (SCS)予見スコア

電子カルテなどに導入してSCS発見を！

SCSの診断は、SIやSBと並んでEDのEMRに導入された場合、特に非精神病患者の入退院に関する臨床医の意思決定を強く予測し、SIやSBは非依存的であることが示された

suicide crisis syndrome (SCS)は、自殺念慮(SI)を表現していない患者でも、自殺行動(SB)を予測する「急性負の影響状態」である
Novel Suicide Assessment Tool Promising in the ED Setting (medscape.com)

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Abbreviated Suicide Crisis Syndrome Checklist and Decision Making in the ED (psychiatrist.com)

【目的】 自殺危機症候群（SCS）は、自殺に近い行動を予測する急性陰性感情状態であり、現在、精神障害の診断と統計マニュアル（DSM）に自殺に特化した診断として含めることが検討されている。SCSの自殺行動予測としての有効性はよく知られているが、現実の臨床的な有用性はまだ評価されていない。そこで本研究では、新規評価ツールであるAbbreviated SCS Checklist（A-SCS-C）を電子カルテ（EMR）に導入することで、都市部の大規模医療機関の救急部（ED）における処分決定にどのような影響があるかを評価した。
【方法】 ロジスティック回帰分析により、自殺念慮（SI）、自殺行動（SB）、精神病・焦燥感を主訴としたSCS診断が212人の入退院決定に与える影響を検討した。
【結果】 A-SCS-Cは、非精神病性の処分決定の86.9％と一致した。多変量解析では、A-SCS-Cは入院の調整オッズ比（AOR）65.9（95％信頼区間：18.79-231.07）であったが、自殺念慮も行動も有意な予測因子とはなっていない。3つの感度分析（1つ目はEMRの別のセクションからの情報を使用、2つ目は18歳未満の患者、3つ目は男女別（AORs > 30））でも、効果量は非常に高いままであった。
【結論】 SCSの診断は、SIやSBと並んでEDのEMRに導入された場合、特に非精神病患者の入退院に関する臨床医の意思決定を強く予測し、SIやSBは非依存的であることが示された。全体として、SCSは診断法として臨床的に有用であり、自殺リスク評価の主要な根拠として自己申告のSIに依存することの限界を軽減する可能性があることが示された。
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