人工甘味料 スクラロース:leaky gut syndromeと代謝産物炎症、酸化ストレス、がん関連遺伝子発現関連・・・と騒ぐ

"European Food Safety Authority has a threshold of toxicological concern for all genotoxic substances of 0.15 micrograms per person per day"という表現(Chemical Found in Common Sweetener Damages DNA | NC State News (ncsu.edu))とあるが、日本での調査では、スクラロース1日摂取量0.904mg/person/dayというもので、現時点で騒ぐほどのものなのだろうかと疑問もち、それに、すべての合成甘味料が悪いという宗教にはまるのもなぁと・・・


人工甘味料について |農畜産業振興機構 (alic.go.jp)

おもな人工甘味料
(1) アスパルテーム
(2) スクラロース
(3) アセスルファムK

そのうち、スクラロースについて話

スクラロースは砂糖の約600倍の甘味を有する合成甘味料です。
砂糖に近いまろやかな甘味質を有し、安定性に優れるため、幅広い分野でご使用いただけます。
スクラロース | ツルヤ化成工業株式会社 (tsuruyachem.co.jp)

米国FDAはスクラロースが安全であるとし、テーブルシュガーの600倍の甘さと説明し、"焼き菓子、飲料、チューインガム、ゼラチン、冷凍乳製品デザート "に使用されている。ヒトの血液細胞と腸組織をスクラロース-6-アセテートにさらす一連の実験室実験を行なった。この研究結果は、スクラロースと腸の健康問題との関連性を指摘。スクラロースとLeaky Gut Syndrome(腸の内壁が磨り減って浸透しやすくなること)との関連も指摘。症状は、灼熱感、消化の痛み、下痢、ガス、膨満感。スクラロースを食べると、スクラロース-6-アセテートと呼ばれる物質が体内で生成されることを発見。また、市販の製品に含まれるスクラロース-6-アセテートはヨーロッパで現在認められている安全レベルを超えるほど高い値であった。

Sucralose Damages DNA, Linked to Leaky Gut: Study (medscape.com)




Schiffman, Susan S., Elizabeth H. Scholl, Terrence S. Furey, and H. Troy Nagle. “Toxicological and Pharmacokinetic Properties of Sucralose-6-Acetate and Its Parent Sucralose: In Vitro Screening Assays.” Journal of Toxicology and Environmental Health, Part B, May 29, 2023, 1–35. https://doi.org/10.1080/10937404.2023.2213903 .


本研究の目的は、人工甘味料スクラロースの構造類似体であるスクラロース-6-アセテートの毒性学的および薬物動態学的特性を明らかにすることであった。
スクラロース-6-アセテートはスクラロースの製造における中間体および不純物であり、最近の市販スクラロース試料には最大0.67%のスクラロース-6-アセテートが含まれていることが判明している。
また、ネズミを用いた研究では、スクラロース-6-アセテートは糞便中にも存在し、スクラロースと比較して最大10%のレベルで存在することが判明しており、スクラロースが腸内でもアセチル化されていることが示唆されている。
ハイスループット遺伝毒性スクリーニングツールであるMultiFlow®アッセイと細胞遺伝学的障害を検出する小核(MN)テストにより、スクラロース-6-アセテートには遺伝毒性があることが示唆された。また、作用機序は、MultiFlow®アッセイを用いて、クラストジェニック(DNA鎖切断を生じる)と分類された。
1日1本のスクラロース入り飲料に含まれるスクラロース-6-アセテートの量は、遺伝毒性に関する毒性学的懸念の閾値(TTCgenotox)である0.15μg/人/日をはるかに超える可能性がある。
RepliGut®システムを用いてヒト腸管上皮をスクラロース-6-アセテートおよびスクラロースに曝露し、RNA-seq解析を行い、これらの曝露により誘導される遺伝子発現を明らかにした。
スクラロース-6-アセテートは、メタロチオネイン1 G遺伝子(MT1G)の発現量が最大となり、炎症、酸化ストレス、がんに関連する遺伝子の発現を有意に増加させた。
ヒト横行結腸上皮の経上皮電気抵抗(TEER)と透過性を測定した結果、スクラロース-6-アセテートとスクラロースはともに腸管バリアの完全性を損なうことがわかった。また、スクラロース-6-アセテートは、チトクロームP450ファミリーの2つのメンバー(CYP1A2およびCYP2C19)を阻害した。全体として、スクラロース-6-アセテートの毒物学的および薬物動態学的知見は、スクラロース自体の安全性および規制状況について重大な健康上の懸念を提起するものである。

キーワード スクラロース;遺伝子発現;遺伝毒性;腸管バリア;スクラロース-6-アセテート。



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