レビー小体型認知症;髄液α-Synuclein aggregateの存在証明の重要性と嗅覚異常にて早期同定の可能性
臨床的なDLBやPDへの進行は、ベースライン時にLB+であった人にのみ観察される。LB病態は嗅覚検査で検出可能であり、DLBまたはPD発症リスクのある人の同定に使用できるなど重要な示唆が含まれている。
より積極的にレビー小体型認知症を掘り起こし、それに対する早期治療薬剤の開発・実用化が急務と思われる。
Palmqvist, Sebastian, Marcello Rossi, Sara Hall, Corinne Quadalti, Niklas Mattsson-Carlgren, Sofia Dellavalle, Pontus Tideman, et al. “Cognitive Effects of Lewy Body Pathology in Clinically Unimpaired Indi Viduals.” Nature Medicine, July 18, 2023, 10.1038/s41591-023-02450–0. https://doi.org/10.1038/s41591-023-02450-0 .
この研究では、認知および神経学的に障害のない大規模集団において、LB、Aβ、タウ病理の臨床的影響を検討した。
LB病態は集団の8%に認められ、AD病態と同様に横断的・縦断的認知アウトカムに影響を及ぼした。
嗅覚機能の低下は特にLB病態と関連しており、嗅覚検査は0.80のAUCでLB病態を予測することができた。
ベースライン時にLB+であった参加者のみが、DLBまたはPDと臨床診断された。
この研究は、Aβやタウの測定と同様に、おそらくA/T/LBの枠組みでLB病理の有無を測定することも重要であることを示唆している。
この研究には、AD+/LB+の参加者数が少ないことやデータの欠損など、いくつかの限界がある。
以下はこの研究で得られた主な知見である:
LB病態は人口の8%に存在し、認知機能に重大な影響を及ぼす可能性がある。
LB病態は嗅覚検査で検出可能であり、DLBまたはPD発症リスクのある人の同定に使用できる。
臨床的なDLBやPDへの進行は、ベースライン時にLB+であった人にのみ観察される。
認知症のリスクを評価する際には、LB病態をAβ病態やタウ病態とともに考慮すべきである。
本研究は、LB病態の臨床的影響に関する重要な洞察を提供し、DLBとPDの早期診断と治療の改善に役立つ可能性がある。Translated with DeepL
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?